2010年11月29日

砲撃教育

f951540b.jpgりょうまと朝ごはんを食べてたらニュースで北朝鮮の砲撃の件をやってた。りょうまは「あれ?お父さん、共産党って中国だけじゃないの?」と聞いてきた。

そんな話したっけ?とか思いながら共産主義が何なのか、北朝鮮は共産主義なのか、中国は共産主義なのかってのを朝ごはん食べながら簡単に教える。

「共産主義ってのは皆で作った料理を皆で食べようって考え方で、誰がたくさん作ったとか関係なく誰でも平等に幸せに生きていけるような生活を目指している」

「例えば家の家族は4人だけど実際に働いているのはお父さんだよね、けどお父さんのお金は皆で使うよね。お母さんは料理が得意だから料理をして、皆がそれぞれ家庭内で自分の役割を果たしているよね。りょうまくんの役割は学校に行ってちゃんと勉強することだよ」

「うん、わかる」そう答えるりょうまに次の質問をする。じゃあもしAさんが作った食べ物を何もしないBさんが全部持っていたら、駄目だよね?「もちろん駄目だよ」。

だったら北朝鮮や中国は共産主義じゃないよ。彼らの国では多くの人々が働いて作った食べ物を一部の政治家が全部横取りして、逆らったら撃ち殺すわけだから、ああいうのは独裁主義国家と言うんだよ。だから彼らが自分たちの事をなんと呼ぼうと関係ない、共産主義と呼ぼうと実際にやってる事は独裁主義だよ。

「そんなん、駄目じゃん」そう、駄目。けれどりょうまくんは友達の家庭で友達のお父さんが働きもせずに威張るだけでお母さんが働いて持って帰った食べ物を全部盗ったとしても、そのお父さんに何かをいう事は出来ないよね。「うん、そうだね、他のうちの事だもんね」

中国も北朝鮮もそれと同じで、僕らは彼らのやり方を良くないと思っててもあんまり口を出すと「家のことはお前に関係ないだろ」ってなるでしょ。今回の砲撃は「うちの事に口を出すな」って怒った他人の家庭のお父さんが手を出したってことだよ。

「それって良くないよね、手を出すってのは」けれど挑発した方も責任があるのかもしれないよ。あんな国、回りで鉄壁作って一切お付き合いしない、一切口も出さないし取引もしないってすればよかったかもしれないね。

「じゃお父さんさ、共産主義国家ってあるの?」
「あるよ」
「どこ?」
「日本」

「中国人が日本に留学するのは共産主義の勉強に来るんだよ」これを言い出すとお母さんが笑いながら”いい加減にしなさい、早く学校に行く準備しなさい”とストップが入る。

子供の頭ってのは良く出来たもので、乾いた布が水を吸うように入っていく。今くらいの年齢でも共産主義のおおざっぱなところが分かれば良いわけで、もし問題があるとすればその度に教えていけば良い。

朝ごはんで話を出来るのはこれくらいで、もちっと詳しく教える場合は夕食の時間だ。家は部屋の壁に世界地図を2枚貼ってて、それを使って地理と歴史を教える事が出来る。

実はこの地図を買ったのはりょうまくんがある日突然「お父さん、日本人って人をたくさん殺して女をレイプするんだよね」とぼそっと言い出したからだ。

なんじゃそりゃ?と思って聞くと、どうやら南京大虐殺の話である。まだこんな与太話やってるのかと思いながらも、あれ?りょうまって中国人の友達は殆どいないからどこから聞いたんだろう。

するとどうやら学校の歴史教育の時間にわざわざ南京大虐殺に関して書かれた嘘本をネタに先生がまことしやかに「日本は~」って教えているのだ。

これにはさすがに頭に来たが、りょうまくんの問題ではない。なのでりょうまくんには「じゃあさ、考えてみようか、30万人を殺したって言ってるけど、人口が20万人もいない街でどうやって30万人を殺す事が出来るの?」


「第一この数字って最初は英国人が本国へ報告を出した際でもそんな事書いてないし戦後すぐの東京裁判でだって30万人なんて数字は一度も出てこない。ところが中国が反日教育を行うようになってから急に数が増えたんだよね、これっておかしくない?」

そう言われるとりょうまくんも少し考えるように頭を傾げてたが、やっぱり「けど先生が~」となる。結局子供の頭に最初に刷り込んだことが一番残ってて、後から来る考え方はたとえ正しくても受け入れにくいんだろうな。

なので、いいや、じゃあこれからはお父さんが歴史や政治の事を教えようってんで買ってきたのが世界地図だ。

今朝はとりあえず北朝鮮の砲撃の話だったが、学校で北朝鮮の話を聞く前でよかった。実はニュージーランドは北朝鮮と外交があるので、またも学校で「北朝鮮は自国の土地を守る為に専守防衛で砲撃をしたのだ」なんて教えられたらたまったものではない。

歴史や政治は学校から学ぶと歪曲される場合がある。子供の頭は何でもすぐ吸収するし、最初に学んだ事が頭から抜けないだろうから、こうなったら学校の先生とぼくとの競争だ。


tom_eastwind at 14:47│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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