2011年02月25日

迷惑な善人

迷惑な善人

 

クライストチャーチの大地震は3日目を迎えて日本からの救助隊も入り活動を開始する。そういうニュースは日本で十分に入手出来るだろうから、日本では表に出ないニュースを書く。

 

まずは迷惑な善人

昨日も夕方からずっとテレビを見てたのだが、今クライストチャーチではがれきの山で二次災害を起こさないようにプロフェッショナルが真剣に活動している。

 

現場で指揮を執る人が地元テレビのインタビューに答えて真剣な顔でこう言った。

 

「ボランティアで来たいと言ってる人がいるけど、どんな資格を持っているのか先に教えてほしい。ただお手伝いに来るだけの人は迷惑だから来ないでほしい」

 

そうだろう、現場ではプロ同士が連携して作業している。そんなところに素人が飛び込んで来られても迷惑だ。

 

そんな人間に限って「ああ、クライストチャーチが大変だ、何かぼくに出来ることはないか〜」なんて思い込み、思い込む自分を愛してるだけなのだ。

 

けれど現場に必要なのは自己満足の自己愛ではなく重機を運転出来て災害救助の訓練を受けて医療経験のある人だ。

 

掲示板の書き込みで「わたしに何か出来ることはないでしょうか」とか「何も出来ないけどお祈りします」とか自己愛ばりばりの書き込みがあるが、同情するなら金をくれって感じだ。

 

でもって次はクライストチャーチ不要論

クライストチャーチの復旧についてもすでに政府内で話が始まっているが、方向性としてはこのまま放置すれば?という意見もある。

 

シティ中心部を国家の金で復旧させるくらいなら、その金でもっと違う安全な場所にシティ機能を移した方がいいじゃないかという考え方である。

 

地図でクライストチャーチを中心とする南島を見ればよく分かるが、南島を縦断するサザンアルプスはまさに断層の上に乗っかっている。ここにシティ機能を置く必要があるのか?

 

日本に東京は必要だけど大阪は必要か?という議論みたいなものだ。これだけ交通機関が発達して東京から日帰り出来る地域であればわざわざ大阪に支店を置く必要はない。

 

インターネットの発達でどんな地方にいても連絡は取れるしテレビ会議だって出来る。クライストチャーチもそれと同じで、馬車と郵便しかなかった時代には中継地点として必要だったろうが、今の時代に高い金を払ってクライストチャーチを復旧するだけの価値があるのか?

 

ニュージーランドの首都はウェリントンにある。北島の南端であり南島行きのフェリーも出ている。南島の南端であるインバカーギルへは飛行機で2時間もかからない。

 

壊れたものを原状復帰というのは普通の感覚だろうが、すでに賞味期限切れのものであり多くの企業はクライストチャーチに工場やオフィスを持つことに意味があるのか?で、数年前からクライストチャーチから撤退しており(例えばブリジストンは去年撤退した)、そのような状態での復旧が必要なのか、である。

 

オークランドのビジネスマンの間でも立ち話で「あれ復旧する金あるんだったらオークランドに持ってこいよ、よっぽど有効に使ってやる」とか「砂漠に水まくようなものでしょ」とかけっこう冷たく突き放している。

 

でもって不動産編

今回の地震で短期的にはクライストチャーチの不動産価格は下がるだろうから去年不動産を購入した人には打撃であるが、いずれにしてもいつ地震があるのか分からないような場所でこれから不動産を買う人はいないだろう。

 

今回の地震でクライストチャーチではない場所に投資用不動産をお持ちの方がいて「なんだ!ニュージーランドは地震も台風もないって不動産屋に言われたけど、全然嘘じゃねーか、エラそうに本にそんなこと書いておいて、売りつけたら終わりだけじゃねーか」と不動産業者の個人名を上げて怒っている。

 

ニュージーランドの不動産売買はキーウィの中でも非常に評判の悪いビジネスである。完全歩合制でありほかに仕事がない移民が真っ先に始めるビジネスで、それは日本人不動産業者も同じである。そういう連中がいう事を真に受けて買ってしまっても後の祭りだ。

 

最後のネタ

一番面白かったのはクライストチャーチ市場がインタビューで口を開くたびに「トイレは流すな、溜めておけ」と繰り返している。下水道管と上水道管が破壊されて水が混ざってしまう為なのだが、この大惨事の真っ最中にトイレの話ばかりしてる市長もユニークなものだ。



tom_eastwind at 16:02│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | NZニュース

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔