2011年03月16日

日本とANZ(オーストラリア及びニュージーランド)の報道の違い

ニュージーランドのテレビではメルトダウンと表示されており、すでに福島と仙台と東京の距離が表示され、どこまで放射能が広がるのか分からないという。つまり出来るだけ早く東京からも逃げろと言ってのだ。


実際に今晩のテレビでは、昨日放映されていた仙台に住むキーウィ家族がニュージーランド航空に乗って無事にオークランドに到着した場面を報道していた。
 

オーストラリア政府はどちらかと言うと「日本政府の情報提供は少なすぎる」として、これでは万一の際の市民の行動に問題を起こすという立場だ。その上で危険を最小化するためにも「東京から逃げろ」と言う報道になる。

 

このあたりが日本的な危機管理とANZ(オーストラリア+ニュージーランド)の危機管理の違いだが、これはもう国民性である。

 

ANZでは一般的に国民に情報を正確に伝えてそのうえで国民に正しい行動を求める。それはANZ国民が子供のころから自分で考える勉強をしているからだ。

 

そして彼らは自分たちと同じ基準で日本の報道を見て「情報不足」と言うが、彼らは日本で安易に危険報道をすることで起こることのパニックを理解していない。

 

日本人は今回の報道ではお互いに助け合いながら行動しており、その素晴らしさは世界でも評価されている。

 

けれどそれがパニックになれば、まさにこれが裏返しの状態で発生して、別に誰かを引きずり倒すわけではないが都心の駅や空港に数十万人が集合して道路は車で溢れて、起こらなくてもよいはずの無駄な犠牲を作ってしまう。

 

ただでさえ人間過密の東京でそんな事態を引き起こす事と放射能が東京に降る可能性を比較した場合、日本政府は「当事者」として「落ち着いた行動をしてください」と判断した。


このあたりが人口の希薄な国家との判断基準の違いとなる。
 

けれど日本に来ている外国人からすれば日本政府が対象とする「国民=当事者」ではないのだからそんな安心させる記事なんて関係ない、とにかく一番早い飛行機に乗って自国に戻るのが当然の判断である。

 

これから福島原発で起こることは誰にも予測不能である。その結果も不明だ。ただ、これだけの被害が出た後に必要なのは復興であることは間違いない。

 

★記事開始

葉加瀬太郎さん 被災地支援コンサート< 2011315 14:01 >

 

イギリス・ロンドンで14日、バイオリニスト・葉加瀬太郎さんが東日本大地震の被災地支援のチャリティーコンサートを開いた。

 

 ロンドンを拠点にする葉加瀬さんは「ここにいる日本人として何ができるだろうか」と考え、デパートで即席のコンサートを行った。400人が集まった会場では、家族が宮城県と福島県で被災した女性も寄付を募っていた。

 

 寄せられた義援金は、イギリスの赤十字を通じて被災地に届けられる。

★記事終了

 

はかせ太郎氏に「こんな時に不謹慎だ〜!売名行為だ!」なんて匿名のネットで冒涜することは出来る。しかし冒涜する人は自分の正体さえ出さすに相手を侮辱する以外に何をするのだろうか。



tom_eastwind at 21:18│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | NZニュース

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