2011年05月21日

舌禍

昨日の内閣参与の話が舌禍とすればニュージーランドにも舌禍はある。この国に住む限りやっぱり発言には注意が必要だ。

 

ユダヤ人ジョークと言うのがあって、ひねりが利いて実に面白いのだが、一つ間違えるとどえりゃー問題を起こす可能性がある。なぜって、相手がどう理解するかは相手の知性の問題であり、以前も記事にしたがTVONEのアナウンサがーインド人総督の問題をジョークの対象にしたらインド人から大反発を食らって番組を降ろされた(最近はまた他の番組で復帰しているが口はあいも変わらずだ)。

 

特定の場所で特定の人に発言した積りでも言葉が独り歩きすることはよくある。とくにぼくのような日本人が地元で生活をするには、ジョーク一つ使うにしても時と場所と相手を選ぶ必要がある。

 

ユダヤ人や中国人とのパーティで使うジョークならこんなのもある。

キリストと油絵の違いは?

油絵は一本の釘でぶら下げられる。

 

けどこれ、真面目で低能なキリスト教徒が聞いたら最初は何がおかしいか分からずに、笑いのポイントが分かってもなぜそれがおかしいか分からず、最後には腹を立てて本気で怒ったりする。まともなキリスト教徒なら異教徒の冗談と無視または付き合いで苦笑してくれる程度であるが、やはり喧嘩になる危険性は高い。

 

マオリと飯を食う時ならこんなきついジョークもある。

「おいお前らお人好しだな。白人が来て空を見上げさせて天に神様がいるって話している間にお前らの足元の土地を白人がかっぱらっていったんだよな〜」

なんてのも結構受けてくれる。「そうなんだよな、あんときゃしまったよな、パケハ野郎め〜しっかり仕返ししなきゃな」となる。

 

シドニーからビジネスマンがやってきた。

“Hi How is Sydney!”  (シドニーはどうだい?)

“still there”      (まだあるよ)

こんなのは誰相手でも使えるのでとげはない。

 

舌禍で地元ネタになっているのがカフェ、つまり公衆で母乳授乳をしていた女性に店のオーナーが隠すための布を用意したら「ふざけんな!この国では公衆で母乳授乳をする権利があるのだ!」と大喧嘩になり、それがネットで広まり大騒ぎ。

 

実際にニュージーランドでは法律で認められており、法律の文意でいくと母乳を与える母親の行為を止めさせようとすることは違法ですと明確に書かれている。しかしそれにしても喧嘩するような話じゃないでしょ、てか普通のキーウィは普通に布を使ったりスカーフとか使ったりしているよ。

 

けれどこういう左翼崩れの権利大好き仕事大嫌いな連中は何につけても文句を言いたがる。今のニュージーランドの方向性としては1984年を境に自由経済主義に移行しているが、いまだ社会主義政権の頃の夢が忘れられない連中が何かにつけてケチをつけたがる。

 

以前も書いたがカフェで昼間にお茶をしてた中国人女性が広東語で話してたら通りかかったおばあさんが「ここはニュージーランドよ、英語でしゃべりなさい」なんて平気で言う国だ。

 

これからニュージーランドで生活をする人は地元とのお付き合いでパーティに呼ばれたりするだろう。ジョークはお互いの距離を近くしてくれるし親密感は増す。ただそれも時と場所と相手によりけり、まさにTPO(time,place,occasion)をどこまでわきまえているかが計られる瞬間でもある。

 



tom_eastwind at 10:49│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | 移住相談

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