2011年07月08日

極めて日本的百家争鳴


「百家争鳴」の意味はいろいろな立場にある人が自由に議論をたたかわせること。多くの学者や専門家が何の遠慮もなく、自由に自説を発表し、活発に論争し合うこと。

 

ただこの中国の古い言葉が日本に伝達されるとその本来の意味が変化する。日本的百家争鳴とは、首相とか大臣とかいろんな立場にある人が無責任かつ自分勝手に放言して自由な議論どころか話し合いもないし、研究費欲しさの御用学者も金欲しさの原子力の専門家も何の遠慮もなく嘘を並べて国民を騙し国家組織がばらばらになる事だ。

 

今の日本の政治がまさに日本的百家争鳴状態である。ところがまさにこの親にしてこの子ありで、政治家や専門家が上でバカをやっている時に同和団体や日教組や避難所が下で無責任に自分の権利ばかり主張してバカ行動をやって人心は乱れ結局自分勝手に大声出して言ったモノ勝ち、他人の事など知ったことか、後がどうなろうと関係ないとばかりに無責任に権利ばかり主張している現在の日本は、本家中国でも想像がつかない程の百家争鳴状態となっている。

 

とにかく頭の悪い連中が多いから議論が成立しない。相手の論点のポイントではなく、相手が何歳だとかどこの生まれだとかを聞いてはおれが年上だと威張りお前の街は誰それがいるな、俺の後輩だ、挙句の果てにハゲだスケベお前の浮気はばれているなどガキの罵り合いに終始しているからまともな答えが出るはずもなく、松本龍のような暴言大将がその場を支配してしまい、その結果としては日本はまた他国から遅れを取ることになる。

 

管首相のストレステストなど3月の時点で河野太郎議員より提案のあった話であり今頃何を言うかだし、梯子を外された海江田大臣は「おれ、や〜めた」だし、民主党が潰れても小沢だけは起訴有罪に持ち込もうと蠢いてる国家を見ない検察連中だし官僚はこれを国家の危機ではなく自分の属する省の好機と捉えて次々と好き勝手な法案を作り上げる。

 

戦後の日本の歴史の中でここまで政治がメルトダウンしてしまったのは安保以来ではないかと思うくらいだが、安保の時はそれでも自民党には後藤田がいた。今は民主党に誰がいるのだ?

 

そして組織がここまでぐちゃぐちゃになると総選挙でガラガラポン、大連立や組み換え、民主党と自民党が解体して再度あたらしい党になるかもしれないが、そのような事をやっている間にも時間は刻一刻と過ぎていき、何も決められない政治と省益だけ考える官僚とおらが村の利益だけ考える利権圧力団体とが三つ巴で日本全国を荒廃させていく。

 

こういう時に一番得をするのは外国である。今まで通せなかった自国の意見を日本の三つ巴のうちどこかの陣営を自国の味方につけて日本に利権のくさびを打ち込めるのだから。

 

政治家は票が欲しい、官僚は省益が欲しい、おらが村は現ナマが欲しい、外国はそのような日本の弱みに付け込んで確実に日本の実効支配を狙ってくる。

 

そういう外国の中で最も強い欲望を持っているのは中国である。米国はすでに強固な足場を官僚と政治家の中に作り上げているが長期的にはこれ以上の支配は望んでいない。中国はそれに比べれば影響力はマスコミや学者連中までであるから、ここで政治中枢に食い込めれば強い。そして民主党左派である元社会党は中国ダイスキだから今なら政治中枢に問題なく食い込める。

 

中国がなぜ日本に食い込みたいか。それは中国が21世紀の世界地図と自国の領土地図を描く際に日本はすでに中国領に含むと考えているからだ。すでに自国領と考えてはいるが現実としては別の国、だからと言って日本に戦争仕掛けて土地を侵略することは21世紀の国際社会の中では出来ない(これが台湾なら理由も付けられるが)。

 

そうなると経済支配と言う方法があるが、それよりもずっと安い費用で支配するのは政治支配である。政権中枢を親中派にして教科書の書き換えで日本は中国の属国であったと日本の子供たちに教えれば良い。

 

共産主義などを日本に導入する必要はない、日本はすでにどこの国よりも立派な共産主義国、むしろ中国が学ぶべきなくらいだ。それよりも中国が一番望むのは日本が今のままでいて少しづつ中国と文化交流を開始して(ビザなし渡航自由)お互いが共通の言語を持つようになり(つまり公教育での中国語導入)日中人民が親しく混じり仲良く働き(ビザ不要労働)気が付いてみれば日本が中国の為の高技術開発工場となってくれる事である。

 

国が割れるとはこういう事である。自分の利益だけ考えるという事は結果的に自分の属する組織さえ滅ぼしてしまう。20世紀初頭のアジア諸国は目先の利益しか考えない派閥競争に明け暮れ、それが結果的に西洋に食い散らかされて中国さえもばらばらに解体された。そして当時唯一実質的な独立を保った日本による間接的なアジア解放までどこの国も国民に塗炭の思いをさせたのだ、それも自分の利益だけを考える連中によって。

 

今の日本はまさに20世紀初頭の清王朝崩壊後の軍閥に分断された中国でありさらに言えば朝貢外交に明け暮れて日本と中国に統治された韓国であり、つまり日頃日本人が見下したような考え方をするような国家の100年前の姿に実は今の日本が落ち込もうとしているってことだ。

 

ほんの10年先の日本が中国実効支配の国になっていないと誰が保証出来るだろうか?自分の子供が学校で日本軍の戦争犯罪を学ばされ中国語を学ばされ挙句の果てに「お父さん、何でぼくを日本人に生んだの?」と聞かれる事にならないと、誰が保証出来るだろうか?ほんの10年前に誰がここまで日中貿易が増加すると予測しただろうか?

 

僕の持論は大東亜共栄圏であり中国と日本が長期的に兄弟国として良好な関係を作り上げるべきだと思っている。しかしそれはあくまでも日本主導であり「高く売る」ことが出来なければ中国の足元にひれ伏されることになる。今の状態で中国に弱みを見せてしまえば日本は大損をする。中国は米国ほどにお人好しではないのだ。



tom_eastwind at 14:40│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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