2011年11月26日

ニュージーランド総選挙

今日はニュージーランド総選挙の日、晴れで気温は18度くらいかな、少し湿気を感じる程度で全般的に心地よい。

 

朝ごはんを食べてから11時前に投票所に家族四人で向かう。娘も今年から総選挙に参加だ。りょうまくんは大きくなって選挙権が発生した時の為の訓練(笑)。ぼくら有権者には投票の一週間くらい前に自宅に手紙が届きその中にQuickVoteと書かれた本人確認用紙が入っている。

 

ちなみにぼくが選んだ投票所はりょうまくんの通ってた小学校だ。投票所に着くとりょうまくんは久しぶりに見る自分の小学校に「小さくなったな〜」って顔をしてた。違うよ、りょうまくんが大きくなったんだよ(笑)。

 

投票所になっている講堂に行く。ぼくの場合はNorthcote地区なのでNorthcoteと書かれた机に行く。そこには有権者台帳と言う分厚い印刷した冊子がありそこにすべての選挙民の名前が印刷されている。ぼくの名前を見つけた担当者はうれしそうに「あら、ここにあったわね〜」と言いながら赤ボールペンで線を引く。

 

ぼくはそれをにこにこした顔で見ながら腹の中で思う「だっせー、今時こんなのを印刷で手書きで名前塗りつぶしかよ」。てかさ、紙を持参した人が本人であるかの確認がないのはさすがに人間性善説の国である。

 

まあいいや、そこでぼくは二つのA4サイズの投票用紙を貰う。一つはReferendum、つまり国民投票だ。現在の小選挙区比例代表制が良いかどうかを質問Aで選択する。また質問Bでは変えるとすればどんな選択肢を望むかってので選択肢がある。Aで変化を希望しないとなればBに答える必要はない。

 

もう一枚は国会議員と政党への投票である。A4サイズの左半分がぼくの住むNorthcote選挙区で立候補している7名?の候補のうち誰か一人を選びその人の名前の右横にチェックを入れる。右半分が政党を選ぶ欄になっててこれも7つ?くらいの政党のうちどれか一つを選ぶようになる。

 

投票用紙をもらったぼくは投票用紙にチェックを記入する為の仕切り机にりょうま君と一緒に行く。りょうまくんに投票用紙を見せながら「こうやって記入するんだよ」と備え付けのオレンジ色のマジックペンを取り上げているとボランティアのスタッフがにこっとしながら「すみません、一つの机には一人しかいちゃいけないので〜」、「あ、すみません、ごめん龍馬、ちょっとあっちで待ってて」

 

ぼくは今回も国民党に投票した。ジョン・キー率いる国民党はぼくのような自営業者に「がんばれ、しっかり税金払え」と言うが少なくともぼくの考えている上向きの平等と言う考えと一致している。誰かやれるやつがリスクを大きく取って新しい事を始める。そこで雇用と利益が生まれて社会が潤う。それを見た他の人々がリスクを少し取って追従する。そうなって産業が生まれる。そうして皆が上に向かって平等になろうとする、そういう活力のある社会が好きだ。だからリスクを取って働く人の足を引っ張る下向きの平等、つまり全員が貧乏になるけど誰も努力をしない考えを主張する労働党は好きになれない。

 

チャーチル元英国首相の言葉と言われてる「若い頃は共産主義に燃えなければ情熱が足りない証拠だし年を取って共産主義を信じていれば知能が足りない証拠である」と言う明確な拠出のない言葉だが、ニュージーランドの労働党は共産主義とはちっと違う、単なるおねだり政党にしか過ぎない。自分で田植えをせずに米食わせろではふざけんなって感じだ。

 

投票所はまだ時間も早かったのだろう、来てたのは殆ど白人でアジア人は見かけず。ニュージーランドの選挙の投票率は大体70%以上だ。つまり国民がきちんと政治に参加しているという事だ。日本のような40%台の投票率と言うのは「うちの村では民主主義は全然通用しません、今でも村長と取り巻きが恣意的に村を支配しているんです」と言うようなものだ。

 

投票も終わりぼくとりょうまくんは久しぶりにStLukesWarHammerに行く。ここ一か月ほどお母さんに出入り禁止を食らっていたので今日は堂々とお店に乗り込むのだ。りょうまくんは先週までテスト勉強があったのでテレビゲームもWarHammer(リアルゲーム)も禁止、家に帰っては毎晩テキストを使って日本語の勉強をしてた。

 

「ぼくは、りんごを、すき、ですか?」などと訳の分からん事を言ってみたりじゅっぷんをずっぷんと言ってみたりと随分笑わせてくれたがそれもテスト終了で終わり。ぼくも久しぶりに行きつけの喫茶店でEnglishBreakfastTeaを楽しみながら店の向かいにあるりょうまくんが遊んでるWarHammerを見ていた。

 

選挙の結果は明日には分かるだろう。国民党の勝利が予想されているが、今の下馬評は単独政権になれるかどうかである。連立となるとまたも他の少数野党の意見を取り入れなければいけないので判断に時間がかかるし曇りが出る。ジョン・キーが首相をやっている間は余計な雑音なしで彼が民間で磨いた直観的判断力に全面的に任せて素早い動きをしてもらいたいものだ。



tom_eastwind at 18:02│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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