2011年12月19日

車が減らない?

今日は今年最後の週であり今週からお休みに入る会社も多く、当社も水曜日まで仕事をしてから110日まで20日間のお休みとなる。日本にある日系企業であれば考えられない長期休暇だがニュージーランドではごく普通であり何せジョンキー首相から閣僚の殆どが115日頃までお休みに入る国である。

 

ただ今年は先週まですごく車が混んでた。今週も今日はそれほど減っていない。シティで仕事をする人々はPark&Rideと言う仕組みを使ってくる人が多い。これは自宅から近くの郊外のバスターミナルまで車で来て無料駐車場に車を止めてそこからバスに乗ってくる仕組みだ。市内の交通渋滞対策である。とくにシティは駐車料金が高いしガソリンも値上がりしている。

 

だから車があまり減ってないって事はシティに駐車場を借りる事の出来るミドルクラスの立場の人でありそのような人々は普段ならとっくに休暇に入ってるのだろうが、休めない。

 

これは推測するに、今年は思ったより景気の戻りが早く彼らの仕事が増えたが、彼らはまさかこんなに増えると思わずに仕事をさぼってたら、いざふたを開けてみると「やば!休めないじゃん!とっとと仕事終わらせなきゃ!」または「やば!休みを少しずらさないと仕事が終わらん!」みたいな状態になったのではないかと思う。

 

それにしても日本にある会社からすれば羨ましいくらいの長期休暇であるがこれは社会構造そのものが「この時期は全員お休み」となっているから、例えば「こちらがオフィスをオープンしてても取引先が全部閉まっているからやることがない、じゃあいいやこっちも休んでしまえ」となる。これが良い循環を作り誰もが休める環境になるのだ。

 

この国の有給年休は4週間であり会社がお休みになる事で誰もが長期の年休を取得出来る。そして残った年休はイースターあたりに合わせて消化する。それに土日は完全休日なので年間労働日数は日本と比べれば思いっきり少ないが、それでも不足とばかりに月曜日に勝手に休んでしまう強者もたくさんいる。

 

地元の英語でBlueMondayと呼ばれているが、土日のんびり魚釣りでもしようものなら月曜日に労働意欲が出ずに釣りに行った先の宿から「すみません、今日は調子が悪いのでお休みさせてくださ〜い」と会社に電話を入れる。

 

電話を受けた方も慣れたもので「おお、そうか、大物期待しているよ!」となる。一応病気の場合は最大5日まで有給で休むことができるが診断書を会社に出す必要がある、てかあるはずだが田舎の社会ではそのような無粋なものはあまり要求されない。てかお互い様ですもんね♪と言う感じがあるので結果的に月曜日の朝の交通渋滞は火曜日の朝よりも少ないという事態が起こる。

 

年末年始で3週間休み、イースターに一週間程度の休暇を取り土日は完全に休み時には月曜日も休み残業は全くしない国。それでも社会で皆が飯を食えて家族が楽しく生活出来て国家が回るのだから大したものだ。

 

それにこの国は毎年3%〜くらいの給与上昇があり実質物価情報率が3〜5%だし人口は毎年増加している。

 

だからそう考えると日本ではサラリーマンが一生懸命朝から夜遅くまで働き休みもなかなか取れず年末まで仕事をして、それで毎年賃金が下がり労働強化が進みうつ病で自殺するようになり、この労働強化が年を経る事に進んでいて、家族と満足に食事する時間も取れないとなると、NZと日本、一体何が違うのだろう?てか日本はそんなに要領悪いのかって疑問に思ってしまうだろう。

 

例えば日本の企業であるキャノンは30%以上が外国人株主と公表資料で書かれているが決算で利益が出たら当然株主は配当を受け取る。つまり金に働かせているのが外国人投資家、金の為に働いるのが日本人労働者と言う図が成り立つ。。

 

さて、どんなこんな言ってもこれで今年も終わり、ゆっくりと休んで来年を迎えることになる。来年も生活の基盤はニュージーランドに置いて家族と幸せを楽しみたい。



tom_eastwind at 13:06│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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