2012年02月08日

上越の雪

上越にて

 

自由席の話。東京に戻る為に越後湯沢駅で新幹線の切符を買おうとすると、何と午後2時から午後9時ころまではグリーン車も含めてすべての指定席券が売り切れとの事。なんじゃそりゃ?この路線を今まで何度も旅してきたがいつもがらがらで指定席を取ってがらーんとした車両にいるのが寂しいくらいだったのに。

 

どうやらいろんな偶然(日曜、大雪後の晴天、ゆーみん、シーズンど真ん中)が重なってしまったようで駅員さんもびっくりしている様子だ。窓口に急いで貼り付けた手書きの案内で「本日はグリーン車も含めてすべての指定席は満席となっております。自由席特急券は自動券売機で購入出来ます」と書いていた。

 

わ〜、すげえな、こうなると越後湯沢始発の列車を狙って早目にホームに並んでおこうと思いホームに出ると、同じように考えてる人たちがすでに長い行列。けど30分待てば乗れる次の列車のホームはまだ10人くらい並んでただけだったのでそっちの行列の後ろに陣を張る。

 

時期的なものもあるのだろうが大学生の友達同士でスキーに来てるような若者が目立った。その中で4〜5人の知性ありそうなグループが楽しそうにおしゃべりをしている。「おい、今日は慶応いないよな、あれ?誰か慶応入ってなかったっけ?」と一人がひょうきんな声で話していると隣の友達が「いねえよ、いつになったら思い出すんだよ、KO、いないっつうの」と答えていた。

 

天下の慶応を軽々しく扱うのだからこいつらはもしかして旧帝大組なのかな、そんな事を考えてたら次のひょうきんが突然こんなことを言いだした。「おい、これ自由席なんだろ、自由だから何やったっていいんだろう、治外法権じゃん!」と笑いだしてた。さらっと治外法権が出るあたりバカでないのはよく分かる。しかし同時に自由の意味をわざとなのか冗談なのか完璧に違う解釈をして冗談ネタにするのはびっくりした。

 

治外法権的は自由とは呼ばずに権力と呼ぶのがより近い言い方だろう。自由とは自らに由る自己規制であり、出来るけどやらない、やるからには自分で責任を取るという意味となる。それが日本の教育ではいつの間にか自由=無責任となり、何をやっても良いと解釈されるようになったのは、日教組と文科省の思惑が一致したからだろう。

 

今時スキーに行くような若者は少なく「そんな寒いとこ、いやだ〜、こたつでケータイで遊んでる方がずっといいじゃん」と思うのが中心である。そのような時代の中でもグループでスキーに来る元気があるだけでうれしいが、自由をはき違えているのか冗談でもそのように言われてしまうと、なんか「がくっ」とするな。

 

けれどそれ以外では非常にまともなグループであり、もちろん若者だからちょっと騒いだりするがそれでも周囲のバランスをよく理解しているので不愉快にはならない。30分待って乗り込んだ新幹線MAX谷川はぼくの乗った駅でほぼ満席となりそれから約1時間30分、東京駅に着くまでずっと満席のままだった。

 

東京駅に近づいてごみを捨てに下に降りていくと(MAX谷川は2階建て新幹線です)長い通路にじかにケツを下ろして足を投げ出してうつむけでぼさぼさの長髪を前に垂らしているボーダーがずらっと行列を作ってて、その姿はまるでこの列車が難民列車になったのかと一瞬勘違いするくらい。

 

そう言えばホテルでも張り紙で「床に座りこまないでください」と書いた張り紙の真下に座り込んでる薄汚いのがいた。頭が悪いのか他人の迷惑が理解出来ないのかそれが格好良いくらいに思っているのか、いずれにしても見苦しい。

 

田舎に行けばコンビニ前の駐車場でうんこ座りしてる連中を見かける。本人たち、それが格好良い、少なくとも恥ずかしくないと感じられるだけの知性しかないのは、本人幸せ周りは不幸せと言うべきか。

 

上越を後にして東京駅に到着。すでに日は落ちて腹はぺこぺこ(MAXでは車内販売が回ってこないし売ってる号車まで遠いし行列待ってる間に弁当買うの忘れたしで水しか飲めなかった)なので八重洲口を出てすぐ右にある「あったかい作り立ておにぎり」で鮭にぎり一個160円を買う。

 

お店の人は申し訳なさそうに「あの〜、おひとつでよろしいんですか〜?」と聞かれた。ぼくも汚いキャップに薄汚れたジャンパーと言う恰好だったし荷物もぼろザックに入れてたのでおにぎり一個しか買えない経済的事情があるのかと思われたようだ。言い訳するのもめんどくさいので「はい、それだけでいいです、きっぱり」と言い、ついでにわざと小銭入れを出して五円玉と一円玉も使って160円払った。なんか彼女、哀れそうな顔でこっちを見てたので思わず「ただでくれるならも一個下さいよ」と言いかけてやめた。冗談が通じなかった時の方が居心地悪いから。

 

たった2時間足らずの上越新幹線でしたが、今の日本を感じる事が出来ました。



tom_eastwind at 18:42│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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