2012年02月19日

人生「裏ワザ」手帖 飯島勲

小泉元総理秘書官が明かす 人生「裏ワザ」手帖
小泉元総理秘書官が明かす 人生「裏ワザ」手帖
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小泉元総理秘書官であった飯島氏がプレジデント社から発行した「裏ワザ」。読み切りのテーマを数ページづつご開陳しているのだが、現実的でなかなか面白い。

 

“「りさ」と言う子が留年しかけた理由”では子供の名前を付けるのにも十分注意する事がテーマ。りさは日本の旅券ではRISAだが英語圏ではLISAが一般的である。りさが英国に留学する事になった際、学校でついLISAと登録してしまった。問題が起こったのは英国留学終了後に米国の学生ビザを申請しようとした時。旅券ではRISAとなっているのに英国に留学してたのはLISAでありRISAが英国に留学した事実はないとして却下されそうになった。ご両親が必死の思いで各所に働きかけ(これは政治家ですな)ギリギリで事なきを得たが(後略)〜。

 

自分の子供に名前を付けるのにまるで自分が成れなかった夢をおっかぶせるように訳の分からん名前を付ける親がいる。かと思えばどう読んでも日本語表記としては最悪でしょって名前(あくまとか)もある。そして外国で子供を産んだ母親は白人との子供が生まれて自分の夢がかなったとばかりにうれしくて仕方ないから英語名を付けて一生懸命英語名で呼びかける。けれどその名前は日本で使った時におかしくないか?猪木さん家の男の子がアンドレアスイノキ〜!生まれた時からあご長そうですね。日本でも近藤さんちで女の子が生まれてむつこちゃんなんて名前を付けたら学校でいじめの対象になりやすくてやばいよね。

 

だから名前を付ける時は将来外国で生活をする可能性も考えた方がいいってわけで、これなどうちのように父親が日本人で母親が香港人で子供二人がニュージーランド生まれってごちゃごちゃな環境では生まれる時に中国語+日本語+英語チェックを真っ先に考える。発音、漢字の意味、同音異義語がないかとか。

 

りょうまくんの場合は日本語は意味、発音とも問題なし、英語だと地元の人が発音出来なくて今ではライオーマと呼ばれているが綴りはRyomaのままなので別に問題なし。ちょっと笑ったのが広東語にした時で父親の名前と龍馬の名前を同時に発音すると香港のお正月の「今年は昇竜!」みたいな意味になるので奥さんと笑ったのだが、これはまあ平和な意味でありOK。今でも香港にお正月に帰ると当家の複雑な事情を知らない人はびっくりしている。

 

他にも「間違いだらけのマニュフェスト選挙」ってのは政治家としての信念と現実の政治をよく理解してて今の民主党には是非とも読んでもらいたい。ダム建設反対などマニュフェストを作っておいて政権奪取後に次々とマニュフェスト破りをする民主党。政治家の個性を無くすマニュフェスト選挙は日本に合わないという指摘もうなずける。

 

普天間に関する見立てはぼくも同意見。様々な理想論や現実論、財政問題、防衛相や米国ペンタゴンの利害が重なる中でぽっと出の民主党が妥協の産物ばかり並べているようでは何も決まらない。とくに困るのは元々ジュゴンのいない海域で「ジュゴンを守れ」と主張する人々だ。「あの、ジュゴンいませんけど」とでも言おうものなら「あなたたちが追い出したのよ!」と言い返されそうである(笑)。

 

他にも理想論ではなく現実的に物事を判断する基準がよく書かれてて面白い。会議での席順や冠婚葬祭など日本的な物事の処理の仕方はぼくにとってはすでに意味不明処理不能であり「故郷は遠くになりにけり」だった。政府内の各部署のボスのイスの配置では政府内では皇居に背を向けないのが原則とか。思わずグーグルマップで自分のイスをチェックしたら背中は東北向きだったので大丈夫、ほっとした。

 

肩の力を抜いて読める一冊でした。同時に読んでいる一冊が非常に重いのでバランス的にはちょうど良いかもです。もう一冊は「朝鮮戦争・金日成とマッカーサーの陰謀」で元赤旗記者が綿密な取材で金日成の生い立ちの虚実を暴き朝鮮戦争は北が計画的に国家として南に侵攻した事実を一つ一つ証拠を挙げながら話は進んでいく萩原遼シリーズの一冊ですがこのあたりはシリーズ全部読まないとコメントできない状況です。

 

ちなみにぼくはいろいろ考えたけど当面FACEBOOKTwitterともやらない予定です。あれってささっと書けそうで、何かあると一気に感情的に書き込みしそうで、それが怖いですから。もう少し大人になってから考えます(笑)。




tom_eastwind at 14:27│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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