2012年03月10日

「金正日 隠された戦争」 萩原遼

北朝鮮で1990年代後半に大量の餓死者が出た事が事件になった事がある。当時は本当に北朝鮮が洪水や飢饉で大変なのだろうと思い多くの国際援助団が食料を持って北朝鮮に入った。しかし彼らがどうしても入れない地域があった。そしてその地域で数百万人の人々が餓死した。

 

1996年に香港からオークランドに落下傘降下して会社を立ち上げて、自宅兼オフィスで朝4時から夜中の1時過ぎまで仕事をしていて当時はまともなネットもなかったから情報弱者で、たまに日本から送られてくる新聞などで北朝鮮が飢饉で餓死者が数百万人という記事を読んで「ほー、大変だな」と思ったくらいの記憶しかない。

 

けれど今の時代になって振り返ると、あれって国家における一地方の住民の集団虐殺だったてのが分かる。国家を完全に独裁体制にして食料を完全配給制にして米国などが今にも攻めこむぞと国民を脅して、だから食料なんてなくても我慢しろ、餓死しても米国に乗っ取られるよりはましだろうって教宣して、北朝鮮の一部地方の住民を餓死させた。

 

その間世界から送られてくる食料は軍部や特権階級(成分)にのみ配られたり転売して現金を得て核開発に使われたりもした。つまり北朝鮮の薄汚い詐欺に世界が騙されたのである。

★本文抜粋

会場いっぱいに張りのある凛とした声が響いた。

「人間の尊厳や権利や自由はおろか、いちばん初歩的で基本的な食、衣、住すら保障されない未開な社会です。お腹がすいたとなく子供をうるさいと殴り殺し、その死体が幻覚症状で肉の塊に見えて食べてしまうような例が珍しくない、すさまじい社会です」

北朝鮮から脱出した三十代の女性である。

「たぶんわたしの耳から生涯あの泣き声は消えないでしょう。あまりの飢餓に生まれたての子供をビニールにくるんで縛りました。泣き声が止むまで部屋の隅に置いておきました。雨はしとしと降り続けていました。雨漏りのする部屋で赤ん坊はいつまでも泣いていました。あんなちいさな体でどこにそんな力があるのかと思うほど似時間も泣き続けていました。泣き声がやむまでわたしは石のように呆然と座っていました」

★終了

 

この本では金正日が金日成を暗殺した筋書きから始まり、なぜ大量餓死者が出たのか、そして核開発疑惑における国際的詐欺までを暴き切る。そして同時に米国も中国も国益のために北朝鮮を利用しており、その最大の被害者が北朝鮮人民でありながら誰も彼らを助けることが出来ない政治的現実を表している。

 

日本では最近拉致問題が拡散していないようだ。けど、あんなもんどう考えても北朝鮮相手に戦争仕掛けるだけの理由があるでしょ。日本国民が日本領土内で誘拐されたんですぜ、それなのに国家が国民を守らない?だったらなぜ国民は法を守り納税しているのか?国民が誘拐されたのだ、それを金を払って返してもらうだと?それも一部だけだと?ふざけるのもいい加減にしろと言いたい。

 

いつも言うことだが僕ら一般人民は日本や米国や中国などの国家において一部支配層に支配されている。一般人民の自由という意味ではニュージーランドは世界の中でかなり進んだ人権国家といえる。国家という縦割りではなく一般人民対支配層と言う横割りで考えてみると、実は今の北朝鮮も世界の支配層が狡猾に利用しているという部分ではガキであるのかもしれない。

 

一般市民であるぼくにできる事は限られているが、もしぼくが日本にいて日本の家族が北朝鮮に誘拐されたと分かったら、僕はその日から一切の日本の法律を無視するだろう。ぼくはこの社会に自分の意志で参加した。それはぼくの個人的な自衛権を放棄してでも社会に参加することで予防的に家族の安全が守られると考えたからだ。

 

それなのにもし家族が誘拐されたなら社会が僕との契約を破った事になる。更に社会が事後的に問題解決に当たらないのであれば僕は社会に参加することで放棄した自衛権や復讐権を僕の腕に取り戻すことになる。裏庭に埋めていた銃と弾薬とナイフを取り出して家族のために戦うのだ。

 

ぼくは日本人として生まれて貧乏人の子供として差別を受けてきたが日本人であるからまだしも喧嘩は出来た。しかし在日として生まれた人々は日本語しか話せないのに日本人から差別され朝鮮から差別され、北朝鮮を天国と思い帰国するとありったけの財産を没収されたあげくに北朝鮮北部に押し込まれてまともな畑も作れない僻地での生活を強いられ最後には計画的な食料不配による餓死に追い込まれた。

 

こんなキチガイの金正日もやっと死んだが中国はすでに北朝鮮を自国と見做して次の支配者を傀儡として利用しようとしている。日頃は中国政策には理解出来る僕だが、北朝鮮政策に関してだけは個人的に納得出来ない。何にせよこの本は一読に値する。tom文庫に来週から配置。



tom_eastwind at 16:19│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | 最近読んだ本 

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