2012年05月21日

南方進出だ! その1

5年後の日本が見えてきたと言ってもそこに至る国民負担の垂直なまでの下り坂はすごい事になる。ぼくが書いた5年後の日本の姿というのは表面的には穏やかであるが、実情は明治初頭の日本と同様に国家が国民におもいっきり負担を押し付けてくる時代でもある。

 

明治初期の日本は西洋化して東京では鹿鳴館で洋服を着た日本人が踊りに興じて文明開化を祝っていたが、地方では野麦峠のように農家の若い娘が命をすり減らして働き体を壊して故郷の村を見下ろす峠で兄の背中で息絶えた。

 

九州の島原地方からは生活苦の農家が娘を女衒(ぜげん)に売り娘は東南アジアに売り飛ばされほとんどの娘は一生日本の土地を見ることもなく現地で死んでいった。ボルネオのサンダカンに売られた日本人の娘たちを描いた「サンダカン八番娼館 望郷」は有名な話だ。

 

偶然だが今日届いた日経ビジネスは健保、厚生年金掛け金がこれから数年で労働者負担が激増しそのピークは2017年に来るというものだった。まさに5年後。日経ビジネスによると家計の可処分所得は8%程度落ち込むだろうって事。給料が下がるという第一給与の低下に加えて第二給与である健保・年金の負担が増大する。

 

そして現在の可処分収入レベルに戻ることは通常家族の場合は10年以上ない。これは実生活においてはすんげーパンチとなる。だって旦那の小遣いだけではなく家計全体にパンチを喰らわせるからだ。おそらく奥さんならピンと来るだろうが実は大増税なのだ。

 

パートの奥さんが年収100万円以内にして健康保険や年金の支払をしなくてよかったけど、これからは年間で14万円の負担になる。いくら将来年金がもらえるからって言われても、その年金システムが壊れて受け取り出来ないのでしょ、だったら払いたくないよね。

 

可処分所得が減少するという事は貯金が減少するって事だ。増税されて源泉徴収された手取り給与から家賃又は住宅ローンを支払い光熱費を払い電話代を払い子供の学費を払い食事を払ってしまえばお金が残らない。だからモノを買わなくなる。

 

消費者が買わなくなれば企業は困るので買ってくれるように更に価格を下げてくる、けど価格を下げる原資は当然人件費に跳ね返って来るから労働者の給料はますます下がるようになる。給料は下がり源泉徴収が増えるわけだから可処分所得が減少するのは当然だ。

 

そこに至る道程ではすべての国民に収入や資産に応じた負担を求める事になる。これは厚生労働省幹部も明確に「所得に応じた負担を求めるのは公正の観点から見て当たり前(ある官僚)」と日経ビジネスの取材に対して語っている。

 

つまり「金があるなら頂きますよ、出して下さいね、これからは様々な名目で新しい税制を導入しますからね」という明確なメッセージだ。それは収入に対する増税だけではなくすでに現在ある資産に対しても課税する資産税となる。

 

例えばあなたが今100万円持っていれば毎年3%、3万円程度を課税することにする。つまりあなたの貯金は今年100万円なのが来年は97万円になるのだ。毎年減る貯金、それが現実になる。

 

今政府内で検討されている社会保障・税の一体改革では65歳から74歳までの医療費と75歳以上の医療費を区別してそれぞれを健保組合に負担させることになっている。健保組合はこれからどんどん潰れていくだろう。

 

団塊世代は約800万人、1947年から1949年に生まれた人々がまさにこれから福祉の時代に突入する。そして彼らを支えるために現役世代はこれから30年間、様々な形で納税を要求されて

年収150万円時代、中国と同じ賃金レベルになるまで賃金は下がり続けるけれど税金は上がるのだ。

 

つまり簡単に言えばこれからの日本の労働者は日本政府に徹底的に搾り取られるためだけに休みも取れずに朝から夜中まで働きろくに年休消化も出来ず貯蓄はほとんど出来ず子供の給食費を払うのが精一杯で病気にでもなったら会社はクビになるかもしれないし将来の自分の年金がどうなるか分からない不安の中で生きていくしかない。

 

不安だから更に今の仕事にしがみつくようになりそれがストレスになりますます体への負担がきつくなる。父親の生きてた時代、1980年代は日本人がどんどん海外旅行に行ってたというがぼくらの時代では考えられない贅沢だって話になる。

 

親の持ち家があると言っても相続税は増税されて基礎控除は減らされるので結果的に親の家を売却して納税するようになるので親が資産を持っている者でも次の世代でなくなる。すべての人々が平等に貧乏になるのだ。

 

しかし外見から見た日本国家は随分としっかりしたものに見える。何故なら国家資産は豊富にあり官僚統制が行き届き国民の隅っこまで官僚や警察、税務署の目が行き届き、更に国民総背番号制を導入してすべての資産を把握するからだ。

 

スマートシティに住み仕事があり食っていけて、円高のおかげで外国製品は安く買えるが、その個人消費はすべて税務署が管理している。「所得に応じた負担」とはお金を持っている人からはお金を取り上げるという意味である。

 

スマートシティの中は昔の日本のムラと同じであり古い日本的なご近所付き合いが要求され古き良き日本が戻ってくる、誰もが平等であり同じような物を食べて同じような家に住み

 

この状況を好ましく思うかは個人の判断である。ある人は「いいんじゃないの、お金のある人がお金を出してお金のない人を助けるって当然よね」とか。ぼくもそれは否定しない、誰もが自分の考えを持つことは自由だ。

 

けどそれを政府から押し付けられて「あんた銀行口座にこれだけ貯金あるよね、じゃ来年から3%の納税よろしき!」と言われて「は〜い、納税します」ってのは違うと思う。少なくとも僕は奴隷ではない。納得出来れば自分のお金を出すが、どこに使われるか分からないようなお金を勝手に持っていかれては納得出来ない。

 

これから20年以上、政府に搾り取られる為だけに働きますか?あなたの子供をそんな時代の日本で生活させたいですか?長くなったのでここで一度切ります。

 

続く



tom_eastwind at 16:55│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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