2012年09月28日

24時間マラソン

日本のテレビ番組の話ではなく、りょうまくんの通う学校で今日の夕方4時から明日の夕方4時まで24時間マラソンの話。

 

りょうまくんは長距離走のクラブにも入っており今日の授業が3時に終わって4時から長距離走倶楽部のメンバーは泊まり込みでマラソンを開始している。別にテレビで放映されるわけでもなく新聞に載るわけでもない。

 

普通に考えれば「飯はどうするの?」「いつ寝るの?」とか思うが、学校はいつもの行事の一つなので自分の持分を走った選手が帰ってきたらシャワーと簡単な食い物と寝袋程度を用意している。めんどくせー、大体塾行く時間ないじゃん、日本の学生からすればそんなに言われそうだが、それでも彼らは真夜中を突っ走る、

 

これって何か昔の軍隊みたいな感じもするが、14歳って年でこのような経験をすれば参加した皆は強い仲間意識を持つことが出来る。それは何かを成し遂げたという成功体験でもあり将来ニュージーランド社会で仕事や生活をする際にも何かと「お、お前あの時の長距離選手か、俺も参加したんだよ〜、よし、まずはいっぱい飲もうぜ!」と、それだけで無条件に信頼関係が出来る。

 

誰か一人だけが一番になるとかではなく皆が協力して一致団結して目標に向かって突き進む、これって一生の思い出になるよね。

 

ニュージーランドはボートも強い。今回の宗主国ロンドンでのオリンピックでもいくつかメダルを取った。ボートも少数の団体競技だ。そう考えるとラグビーも強い。人口400万人の小国でありながらラグビーは1800年代後半から現代まで世界のトップクラスを維持し続けている。

 

言葉はなくても信頼出来る仲間作り、それが子供の頃からの学校教育にしっかりと組み込まれており、こういうのって英国式なのかと思う。普段は一人ひとりが自分の考えで動いているが、何かあれば団結することが出来る。

 

日本は東洋の中では珍しく団体戦に強い。お互いに日本人同士で無条件に信じるという文化があるからだ。だから外国で日本人が日本人に騙されるという事がよく起こるのだがそれでも日本人は結構一枚岩になれる。

 

これは、日本国内にずっと住んでる人からすれば「いやあそうでもないぜ」というだろう。それはぼくも分かる。完璧な一枚岩ではない。けれどそれでも他国、例えば中国や韓国と比較すれば確実に分厚い一枚岩になれる。

 

日本の事って日本国内にいるとなかなか見えてこないし比較対象するものがないから客観的な秤を持つことが出来ないが、海外に出てから日本を振り向けば比較対照する国家が多いから客観的に測ることが出来る。

 

りょうまくんは翌日の夕方自宅に帰ってきたが、なかなか楽しい経験だったようだ。他人を無条件に信じて仲間として一緒にやっていける友達が増えるのは良いことだ。こういう経験を見てると、スポーツは参加することに意義がある、目先の勝ち負けに一喜一憂するのではなくというのがよく分かる。 

 



tom_eastwind at 13:47│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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