2012年10月22日

旅日記 恵比寿

恵比寿にて

 

偶然に恵比寿の小籠包レストランで20年ぶりに古いお客様に会う。邂逅、そんな言葉がぴったりの巡り合いだ。

 

赤坂にお住まいのお客様と食事をするのにたまには恵比寿でと思い検索して選んだお店が、偶然ぼくが香港時代に大変にお世話になった人が経営するお店だったのだ。

 

ぼくは東京にいても普段は殆どがホテルの中にこもって仕事をしており外に出ることは少ない。けど恵比寿駅前にオシャレなお店があるのはネオンサインを見てて分かる。

 

だもんでネットで検索して美味しそうなお店を見つけてよっしゃと思い、いつものくせで会社概要を読むと、え?この名前、あれれ?って感じでびっぐびっくり。あの人じゃんか!

 

当日お店に入り、あまりの偶然ながらお店の店長にぼくの名刺を渡して「社長に渡してもらえませんか」と伝えたのだが、まあ大きなビジネスをしているのでお店には来ないだろうなって踏んでたら、なんとその1時間後に「こんなヤツ知らんぞー」みたいな雰囲気で彼が来たではないか!

 

お互いに顔を見合わせた瞬間ってのは、まさに20年の時が一気に流れて「あの頃」の雰囲気が出てきて、お互いにうわーって感じ。

 

1990年代前半の香港ってのは、とにかくハンセン指数が無茶苦茶値上がりした時代であり誰もが明日は幸せになると思ってた時代だった。誰もが楽しく生活をして活き活きとしてた時代、そんな時代にぼくはこの方の会社の成長を見ながらいつもすごいなーと思ってた。彼は僕に会う度に「はよー独立せいや」と言ってもらってた。

 

1996年、香港返還の前年にぼくはニュージーランドに戻り起業していろんな経験をしながら現在に至るわけだが、これなんてまさに彼の影響が大きい。

 

あれだけ個性の強い人ってどう表現すればいいのか分からない。おそらく1300年代に中国や韓国を襲って戦った倭寇のようなものだろう。

 

とにかく頭の中に国境がなく人生は常に戦であり平凡なところが全くなく更に笑いと楽しさを大事にしており、預金通帳なんてどうでもよく毎日を楽しみながらビジネスを徹底的に勝った負けたで楽しんでる人だ。

 

偶然の邂逅であったがその二日後に夕食をお誘い頂いて美味しい小籠包と懐かしい会話が弾む。日本ってこんなに狭かったか〜と思うくらい懐かしい出会いだ。神様ありがとって言うしかないが、そんな事言ったら彼は「運は実力のうちじゃ!」って言われそうだ。

 

この方とも実にいろんな話をした。楽しくって会話が途切れることがなくて、何よりもお互いに外国で自分の腕一本で戦ってきたという経験があるので話がぴったり合う。こればかりは日本国内でどれだけ大きな会社で頑張ろうが海外駐在をしようが絶対に理解できない裸一貫の世界である。

 

本当にイタコ一枚海の底みたいな生きるか死ぬかの戦いを毎日過ごしながらそれでも笑いを忘れずに人生を楽しみ人を人として敬い相手の出自ではなく相手の心構えで評価して、その評価コストをしっかり払いつつ生きていく、そんな生活って日本の歴史の中で言えば一番近いのは1300年代から1600年までの戦国時代であろう。

 

これだけは、やった人間にしか分からないところがある。実際に自分を明日死ぬかも分からない背水の陣に置き戦い勝ち抜いた人間だけが持つ独特の道徳ってのは、ほんとに一種貫いているものがある。

 

よっしゃがんばろう、もっと頑張ろう、みっともねえ事はできねーぞ、そんな気持ちになった恵比寿の夜だった。

 



tom_eastwind at 02:48│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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