2012年10月24日

フローズンマルガリータを飲みながら

シンガポールのホテルでフローズンマルガリータを作ってもらう。このホテルではシュガーシロップを使うようだがぼくはでライムだけで作ってもらったのだが、これがキンキンに冷えてて真夏のシンガポールで火照った体にとても合う。

 

シンガポールはその昔英国植民地だった事もあり英語も通じるが、正直これはシングリッシュであり僕らが一般的に使う英語とは全く異なる。英語と米語の違い以上に違うので最初は何を言われているのか本当に分からない。

 

でもってこれが言葉の使い方だけでなく価値観や考え方の違いにも出てくるのでしゃべってそのうち頭がグラグラしてくる。彼は謝っているのか怒っているのか笑っているのか、どう聞いても全然分からない事がある。

 

話はフローズンマルガリータに戻るが、広いグラスの縁に綺麗に塩を付けてくれるのだがこの塩が美味い。どこの塩だろうと思って「これ美味しいね、何?」と聞いたらきれいに「ソルト」と返された。

 

そう、質問は正確に対象を捉えて範囲を限定して聞かなければ、日本人同士の会話のように言わなくても分かる部分はない。

 

同じような場合で中華レストランで出てきた蒸し魚が美味しくて「これ何?」って聞いたら「フィッシュ」と返されることがある。

 

相手はこちらが何を聞きたいか正確に理解していないしこちらも質問の仕方が間違っているから会話が成立しなくなる。

 

シンガポールでは中国系シンガポール人が政治を握っているのだが彼らは自分の事を中国人と呼ばれるのを非常に嫌っている。あんな下品で恥知らずの連中と一緒にしないで、まさに香港人と同様である。

 

彼らにとって自分はシンガポール人であり仲良く出来るのは英米白人と日本人でありそれ以外の人種はフィリピン、マレーシアなど一段階下って位置付けをしている。

 

今回も夜は行きつけのバーに顔を出して最近の日系企業の進出ぶりを聞く。店のままに「ねえtomさん、シンガポールはこれからどうかな〜?」と聞かれた。僕の仕事を知っているので他の街と比較した情報が欲しいのだ。

 

大丈夫、これから5年はシンガポールはイケイケだよ、中国が大変な事になって誰もがチャイナリスクを理解すると同時にアセアンを使った中国包囲網が必要だと中国の周辺国はよく分かっている。ベトナムからタイを経由してインド洋まで東西横断の高速鉄道と高速道路が出来て状況は一気に変わる、その際のハブとなるのがシンガポールだよ。逆に香港は今は景気が一時期ほど良くない、中国に巻き込まれてしまってるね。実際に香港では行きつけだった日本人向けバーが3ヶ月ほど前に閉店してた。

 

だからママさんのシンガポールの商売は少なくとも後5年は安泰だ、そう説明するとほっとしたような顔をしていた。やはり日本人が裸一貫で外国で商売を始めるリスクは高く、そのことを一番分かっているのが実際に起業している人たちだ。

 

街は賑やかであり次々と開発が進み新しい高層ビルが立ち並んでその発展は急激であり大掛かりであり世界のハブとしてインフラ整備が進んでいる。

 

けれど進んでいないのは肝心のシンガポールの一般人だなって感じた。これは1980年代から感じていた事で今年も数回シンガポールに渡航した際にシステムや器の素晴らしさとそれを実行している一般人との乖離である。

 

なんだろうなこの感覚って、昔から分からなかった。けど何となく今回の訪問で「あ、これか〜」と感じた事がある。けど時間がない、そろそろシンガポール空港に移動です、この事はまた明日まとめて書きます。

 



tom_eastwind at 16:12│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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