2013年01月21日

キム・ドットコム

今日はオークランド地元ネタ。ネットの発達がよく分かる記事です。

 

★抜粋開始

121 AFP】米司法当局に違法として閉鎖されたファイル共有サイト「メガアップロード(Megaupload)」の創設者、キム・ドットコム(Kim Dotcom)被告(38)は、世界最大規模の著作権侵害事件で逮捕されてからちょうど1年後の20日早朝、メガアップロードの後継となる新たなファイル共有サイト「メガ(Mega.co.nz)」のサービスを開始した。

 

 キム・シュミッツ(Kim Schmitz)という名前から改名した同被告はこの新サービス「メガ」で、1日に5000万アクセスを誇ったメガアップロードの成功を再現することを望んでおり、「開始14時間で100万人がアクセスし、50万人以上がユーザー登録した」と述べている。新サービス開始直後は新規ユーザーの殺到によるサーバーへの過負荷で、サイトにアクセスしにくくなるなどの混乱が生じた。

 

 ニュージーランドのオークランド(Auckland)を拠点とし、ドイツ国籍を持つドットコム被告は現在保釈中の身だが、米司法当局はマネーロンダリング、犯罪収益、著作権侵害などの罪で起訴された同被告の身柄の引渡しを要求している。

 

 最先端の暗号化技術を備えたクラウド型ストレージサービスを提供する「メガ」では、アップロードするファイルの内容はユーザーしか把握できず、サイトの管理者は一切関知しない。これにより、司法当局がインターネット上の著作権侵害行為を故意にほう助したとしてサイト管理者を告発することは、理論上は不可能になるだろう。著作権侵害ほう助は、メガアップロード事件でドットコム被告にかけられた中心的な罪状となっている。

 

 米司法当局は、メガアップロードが映画・テレビ番組・音楽などのコンテンツの違法コピーを提供して17500万ドル(約157億円)の犯罪収益を獲得し、著作権保有者に5億ドル(約450億円)以上の損害を与えたと主張しているが、ドットコム被告はこれらの罪状を否認している。

 

 ドットコム被告の身柄引き渡しの審理は今年8月に開かれる予定。(c)AFP/Michael

★抜粋終了

 

この人、去年後半に一番テレビと政府を賑わせた人物だ。米国FBIに起訴されて、さて身柄を引き渡すかどうかとなった時にNZ政府としては後ろ向き。何故なら彼は一昨年のスカイシティのカウントダウンにかかった費用を寄付したり豪邸を購入したり政治家の政治資金の寄付など、要するに大金持ちがニュージーランドの経済に貢献しているのだ。

 

相当の資産家でありながらひょうきんで自宅でしょっちゅうパーティも開いてて人気者だったがFBIに告訴された時に一時期テレビでは「悪者扱い」していたが、よく起訴内容を見るとファイル交換ソフトを作って世間に公開しただけの事である。

 

日本ではウィニー事件で逮捕された金子氏(無罪確定)が有名であるが、警察のネットに対するリテラシーのなさで日本の技術は大幅に遅れたと言われている。

 

しかしニュージーランドはインターネット技術が日本並に発達しておりインターネットリテラシーは日本以上に高い。新しいものに挑戦すれば副作用もあるだろうが、社会への貢献と副作用を比較して考える事が出来る。だからネット技術の発展に尽くしている彼のどこが悪いのか?という印象に変わった。

 

その後保釈されてしばらくするとあるテレビ局がすっぱ抜きのスクープ!何とNZ当局が秘密裏に彼の自宅を隠しカメラで調べていたのだ。この国ではおとり捜査や隠しカメラは道徳的に嫌われている。

 

高速道路などでスピードカメラやってるけど、あれでさえ「警察は最高の投資をしたね、安いカメラ一台で金儲けかい!」と皮肉られているくらいだ。

 

なので本題のファイル交換ソフトではなく隠しカメラの方が大問題になり毎日メディアに取り上げられて彼はすっかり時の人となった。

 

今後米国に引き渡すかどうかは検討中であるが、罪状とキーウィ気質(米国嫌い)を考えればこれ以上問題が他に広がらない限りぼくはキムドットコムを引き渡す可能性は低いと推測している。



tom_eastwind at 13:50│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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