2013年03月16日

さえ

ゆうべ眠れずに泣いていたんだろう、彼からの電話待ち続けて.

この週末の夜はおれにくれないか、たとえ最初で最後の夜でも


 

考えてみれば今日が日本出張から戻った最初の週末だ。やっと脳みそが周囲に鉄条網を張ってクレイトン地雷を仕掛けなくてもいいよって訴えかけている。戻った翌日から1時間単位で面談がすし詰めになってたのでまだ出張が続いている感覚だったが、金曜日の夜になってやっと鉄条網とクレイトン地雷から解放された。

 

日本と米国や欧州を毎月行き来している人は多いだろうが、ニュージーランドと日本の行き来を毎月年中繰り返しているのはそれほど多くないだろうな。

 

金曜日の午後は地元キーウィ弁護士と会議。こいつ、オークランドのいいとこの私立高校を出たんだろうな、まるで日本で言えば慶應幼稚舎出の感覚で「あいつはこーだよ、こいつはこーだよ、でもって世の中はこーなってるよ」という自分の知ってる世界がすべてと思い込んでるかわいい話。

 

こっちはそんな駄話に付き合ってる暇はないのだが彼らは子供っぽい自慢をしたいのだろう、いつも「いあつがこいつが」と誰かを引き合いに出す。そんなんよりも“お前“が今、何を出来るかを知りたいのですけどねー。

 

そういえば話はそれるが慶應幼稚舎って存在を知ったのはこの国に来て二十数年経った後であり更には去年末までずっと幼稚舎ってのは幼稚園のことだと思ってた。今年になって幼稚舎が実は小学校だと知った時は青天の大笑い霹靂だった(笑)。所詮人間の知っていることなどこの程度だと笑えた。

 

今年に入って投資家枠で永住権申請をする日本人が増えた。この弁護士事務所にもうち経由でなく直接投資家が入ってくることが増えた。彼ら弁護士もけっこうびっくりである。キーウィとして普通に生活していれば10Mの顧客と会うことなど年に一回もないだろう。

 

普通に彼らが接するのは田舎の村で交通事故を起こした若者が母親に連れられて「何とか罪を軽く出来ないか、年金生活なのであまり金がないのだが」って筋書きが中心だ。月曜日の朝10時にシティの地方裁判所に行けばキーウィの現場生活がよく分かる。

 

もちろんシティでオフィスを持ってればそんな仕事では家賃も払えないので食っていけないのだが、弁護士として大学を卒業してもシティで働ける弁護士はごく一部だ。慶應幼稚舎あたりは親からの付き合いの客がいるからやっていけるが、普通に苦学して卒業したのんびりキーウィには狭き門である。

 

ぼくらからすれば弁護士とはあくまでも顧客が永住権を取得するための必要手段でしかないが、彼らからすれば弁護士になることが目標なのでシティの弁護士事務所で働く場所を見つければ目的を達したようなもので、さらにそこのパートナーになればそこから先は同じ生活を繰り返すようになる。

 

だもんで次第に態度がでかくなってきて今までやってきた事を喋って喜んでいるのだが、去年あたりから日本の市場のでかさを理解し始めているようで、中国人と仕事するよりは日本の資産家と仕事した方がよっぽど気持ちも良いし金払いも良いしなにせ家族や友達に「おれのお客ってさ、日本人なんだよね」と自慢出来る。キーウィは日本人贔屓。

 

この弁護士、奥さんが韓国人でこの会議では後半は彼女も参加してビザに関してあーでもないこーでもないとやり取りをしたのだが、彼女の得意技は商業用不動産でこの時もビザ取得の為にどうやって不動産を利用するかの議論。

 

彼女も中国人に売るよりは日本人に売りたいなって意識みえみえ。実はこの物件、すでにある韓国の企業が興味を持っているのだが、どうも彼女からすれば韓国人に売るよりは日本人に売りたい様子。なんだこりゃ、甘く観られているのか褒められているのかよく分からんぞ。

 

現在市場に出ている商業物件ではおそらくいちばんでかい200M程度の物件を取り扱っていて、これを小分けにして10Mx10名でいこうって提案。それだけだと100Mにしかならないが残りは50%のANZのローンでいけるので買収可能。利回りは7%程度で永住権も取れて滞在は最初の一年は不要、次の二年だけ44日滞在すれば良いのでこれなら相当に有利な保険のような投資だって事だ。

 

ローンは何せキーウィ系幼稚舎だ、どこの誰がどこにいてってのがちゃんと頭のなかで整理されているから話が早い。面白いなこの世界、どのボタンを押さば何が出てくるかをよく分かっている。てかキーウィでもこのクラスになるとすべてがコネである。まさにインサイダーだらけで、よく言えば昭和の自民党、悪く言えばよそ者が入れない「ムラ社会」である。

 

金曜日の午後、まるで糊と糊を剥がすような終わらせ方で弁護士との会議をなんとか終わらせて「あとはまた来週ね」と彼らのオフィスから戻る。(戻ったら早速来週の会議の予定をメールされた・・・)

 

頭のなかでかかっていた音楽は何故か浜田省吾。

 

ロッキーかラストコンサートか?男は映画を観て本気で笑ったり泣いたりする。隣に座っている女は本気で泣いたり笑ったりする男をじっと見つめている、こいつとずっとつきあっていけるかと。

なんだか、日本出張の名残とオークランドでの会議と慶應幼稚舎とキーウィ弁護士と浜田省吾がぐちゃぐちゃに混ざった今週でした。今日はあまり意味のない話でごめんなさい。

 



tom_eastwind at 13:41│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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