2013年03月30日

預金課税

キプロスではどうも本当にやりそうな様子だ。収入に対する課税ではなく資産に対する課税であるってのがすごいね、財産の私有制の否定の第一歩か。これが一般化すると地球にある国家の在り方が根本から変わっていくぞ。

 

日本では去年から霞ヶ関のど真ん中で囁かれている預金課税であるが、霞ヶ関の連中は皆大阪出身なのか、一粒で二度も三度も美味しいグリコでバンザイマークってとこだ。一生懸命働いて得た収入には所得税や住民税をかけて誰かにお金を上げたら贈与税をかけて死んだら相続税をかけて、さらに将来の生活のために貯金したらその金にさえ課税するわけだから江崎さんもびっくりグリコだ。

 

もちろん政府だって言い分はある。「国民は皆平等であるべきだ、一部の資産家だけがお金を持っているのはおかしい、皆平等にすべきだからたくさんの財産を持っている人はきちんと吐き出しなさい、その金はきちんと政府が管理して「再配分」するから」。

 

「え、なに?再配分の分配率はどうなのかだって?へ、野暮なことを聞くんじゃないよ、あたしゃ東大卒だよ、あんたら三流大学とはオツムの出来が違うんだから心配しなくていいよ、あたしに任せときな、あーははは!」と言ってグリコのように大きなバンザイマークを見せてくれる。

 

じゃあいいさ、貯金するのにも税金取るんだったらもの買うよと考えて家を買ったら今度は固定資産税が毎年取られるが、固定資産税も来年から特例措置を見直す事で実質値上げされる。じゃあ仕方ねーな、飯でも食って買い物でもするかとなると「はい頂き!消費税!」何をするにも税金だ。

 

つまり最終的に政府が目指すのは完璧な国家社会主義、実態として毛沢東やスターリンの目指した共産党の思想と非常に近いものだ。すべての財産は国家が管理して国民は一切の私有財産を持たずひたすら働くのみ。

 

国民とはひたすら働かされ納税して今後一切財産を持つなという事ですね、こりゃ素晴らしき新世界、オルダス・ハクスリーが聞いたら「素晴らしい!東洋の小国で世界が望むような完璧な世界を作ってくれたものだ!」と涙を流して喜んでくれますね。

 

毛沢東方式の共産主義を徹底させてすべての知識層や富裕層から一切の財産を没収して挙げ句の果てには通貨まで廃止したカンボジアのポル・ポトも羨ましがるだろうな、だってこれだけ国民を働かせてその付加価値はすべて国家が没収して国民はひたすら毎日働くだけで誰も文句を言わずに「持続する国家運営」が出来るんだから(苦笑)。

 

それにしてもここ2年くらいの間に一気に財務省が本気を出し始めてこれで参院選が終わって自公同盟が勝利すればこれから4年間はどんな法律でも通せるわけで、長い間赤字財政で世界の金融界から「ばーか」と言われてた日本の財政もこれで一気に黒字化出来る。

 

何?国家の財政赤字は1000兆円だと!心配するな、国民の私有財産はもっとある。それはすでに政府のものなのだ。ちょちょっと税金かけて付け替えすれば国家の赤字は消滅、国民の私有財産も消滅、両方同時にぱっと消えちゃいます!素晴らしき新世界!

 

けどなー、キプロスとかギリシアのような働くの大嫌いで美味しいものばかり食べてたのんびり屋さんと違って日本人って一生懸命働いている。それなのに預金課税か・・・。何かガクってくる話だろうな。

 

今まで昭和の時代から一生懸命長時間労働、ブラック企業なんて思いもせずに夜遅くまで企業戦士として個人的な用事を後回しにして来て何とか財産を作った人たちや日本でリスクを取って一生懸命頑張って経営をして来た人たちにとっては。

 

けれど毎日リスクを取らず会社の業績なんて他人ごとみたいな顔をしてしたり顔で大した仕事もせずに給料だけ貰ってちょっと余分に脳みそを使う仕事をさせられると何時まで経っても終わらずに腹いせに“うちの会社ブラック”とか言ってる人達からすれば預金税でガクっと来た人たちが面白おかしいに違いない。他人の不幸は蜜の味ってとこだろう。

 

それにしてもこれはもう時代という大きな流れの変化で発生した大きな潮流の変化だ。

 

昭和の終わりまでの良き日本、一生懸命働けばきちんと個人の財産が作れてそれを子どもに渡せた時代、個人資産が法律によって守られていた時代だった。もちろん税金もそれなりに高かったけど、それ以上にお金が残ってた。毎年の給与賃上(定期昇給にベースアップとか)があってボーナスが年6ヶ月あってローンを組んでも定年前には払い終われる時代だった。

 

あ〜あ、時代は変わったな。個人がリスクを背負って資産を作る。作った資産に対して全くリスクを負わない東大卒が法律変えて資産をかっぱらって行く。たしかに賢いな、けどそのゲームから抜け出す方法だって民間もわかってる。

 

ゲームに誰も参加しなかったらどうなるか?



tom_eastwind at 14:07│Comments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

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