2013年05月03日
長財布の面白さ リテラシーについて
今日はちょっとした暇ネタ。今週はゴールデンウイークで忙しくて時事ネタが書けないので、書き留めておいたネタです。
最近ある税理士が「長財布」の考察を文章にしたところ、結構見当違いなコメントが入り、なるほど、リテラシーの低い人が読むとこうなるのかと笑わせてくれた。
「長財布」の趣旨は僕が読む限り面白おかしい動物占いの一種でありそれ自体は一服の清涼剤的な内容、つまりちょっと笑ってちょっと興味深いけど大した内容はない。
作者は仕事柄お客様の財布を見る機会が多く、今まで見てきた経営者で持続して成功している人は皆長財布を使っていると書きだす。そして長財布はお札を曲げないからお札がのびのび出来てお札がお札に「こっちおいでよ気持ちいいよ」と呼び寄せるとか、他にも似たような事が書いてあり、要するにおまじないである。
ところがそれに対して「お金持ちは長財布を使っているのは長財布を使えばお金持ちになれるのとイコールではない」などとマジで返答する人がいたり「お金に振り回される人生なんておかしいと思いまーす」みたいな福島みずほがいたり、笑える。
そういえば筒井康隆の「乱調文学大辞典」という昭和46年に発行されたお笑い本がある。タイトル見ればジョークって分かるだろうって普通に思うのだがこの文中でも彼が「欠陥大百科が辞典類の棚で広辞苑や類語辞典と並んでいたし「心狸学・社怪学」は社会科学の棚に置かれていた」と書いている。
真面目な人、ふざけたことが嫌いな人、笑わされると怒る人、書物に教養を求める人、文章には思想がなければならぬと思っている人、そういう人には無縁の本やネタも存在するってのが理解できないらしい。
この「乱調文学大辞典」でもこんなのがある。
・アガペー:ギリシャ語で、神の愛のこと。すなわち髪が罪人たる人間に向けるあかんべえのこと。
・回顧録:惜しまれながら世を去る機会のなかった人が、それに気がついてあわてて書く本。
・解体新書:我が国最初の新書版の文庫。蔵本が粗末でよく解体した。
・蜻蛉日記:トンボの生態観察記録。
・内憂外患:女房の浮気と彼女の子宮外妊娠が重なること。
上記などは一般常識がないと本当に信じるかもしれない(笑)。けどこんなわかりやすいのもある。
・鏡獅子:舞台劇。鏡餅を盗み喰いしてのどに詰めた腰元が、息ができず、のたうちまわるうちに髪がざんばらになって獅子のたてがみのようになるという筋。
・グラマー:英文法の女教師
・ゲラ刷り:校正者が、誤植のあまりの多さにゲラゲラ笑うこと。
・セミ・ファイナル:蝉の優勝戦
まだまだおもしろいのがあるけど、amazonで1円で中古本が出ているので興味のある方は読んでみるとよい、自分の常識を飛び越えて笑わせてくれる。またこの本の内容に怒りや疑問を覚えたら自分の脳味噌が相当固いかリテラシーが低いかよく分かる。
何時の時代もリテラシーのない人物は一定数以上存在する。哀れというか、そのままそうやって文字バカ状態で過ごすのかなと思うと結構怖い。ましてやそのレベルの人間が市会議員とかになると超ヤバイ(実際にいる)。
ちなみにぼくはここ数年愛用していた折りたたみ式財布がかなり傷んできたので買い換えようと思ってた時にこの「長財布」の話を聞いて、日本から帰る時、羽田空港の免税店で長財布買いました、ははは。