2013年05月11日

ジャパンマート

オークランドで生活をしている日本人ならニューマーケットの日本食材店「ジャパンマート」に一度くらいは訪問したことがあるだろう。けれどお客の多くは中国人という現実・・・。

 

土曜日に久しぶりに買い物に行くとあいも変わらず中国人の山であった。必要な食材を買ってレジに並んでいると、陽気でアフォで周りを見てない若い中国人カップルがいつものように割り込み。

 

思わずその場で「お前はメクラか?それとも中国人か?“Are you blind, or , Are you Chinese?”」と聞きそうになったが店員さんが機転を利かせて「こちらのお客様が先です」となったので問題発生せず(笑)。しかしどうしてあの人種ってこうなのか?家に帰ってその話をすると奥さんも乾いた笑い。いくら香港人と大陸中国人は違うと言えどもやっぱり楽しい話ではないのだろう。

 

せっかくなので今日は少し現実的な話をしよう。日本の食材の値段だ。これから移住をしようとする人には結構役に立つのではないか?

 

冷凍薄切り牛肉500グラムで12.40

冷凍油揚げ 3枚で4.30

グリコそぼろ丼の素 3.50

ハチ食品カレーソース 3.50

イナバのサバ味噌缶 3.90

マルタイラーメン(2本入り)7.30

ダイショーの両国ちゃんこ鍋スープ 10.80

東洋水産インスタントそば(5袋入り)16.00

今日の1NZドルは大体90円で計算してもらうとわかりやすい。もっと言えば肌感覚では1NZドルは100円だ。

 

などなどがあり上記はすべて定価で表示しているが、実際には賞味期限切れ近くでほぼ半額。日本製品なら賞味期限の2倍は長持ちするってのは日本人消費者の常識である。だが、そこは日本の農水省がどういう戦略か分からんが食品の賞味期限は思い切り厳しくしている。

 

ぼくの大好きな出前一丁などジャパンマートで定価で買えば4ドルくらいするが、香港製の出前一丁は99セント、つまり四分の一の値段で買える。洒落にもならないが袋の中に入ってる乾燥スープは日本製であり日本語で表記されている。麺だけが香港のタイポで揚げられてるってだけだ。

 

でもって賞味期限などあってないようなもので、一年くらいが普通である。即席麺だから実際には1年以上保存出来るはずだが、日本製は半年くらいしかない。こりゃ値段も高くなるわな。

 

お店の人も腹立たしいのではないか、せっかく日本から日本の美味しいものを持ち込んで売ろうと思うのに、商品を日本で仕入れて船に乗せてオークランドに着く頃は賞味期限の半分くらい過ぎている。

 

短い期間で売り尽くさないと赤字になるが現実良い物がすぐに売れるわけではない。何故ならオークランドに住む日本人があまり買わないからだ。その結果として廃棄物寸前になった、まだ十分食える食材を捨て値で売るしかない。

 

捨て値で売ることで本来得られる利益が失われるので賞味期限の残った商品を高値で売るしか利益を確保する方法はない。

 

その結果として賞味期限の長い、人口の多い中国人市場では日本発祥で中国産の安い即席麺や醤油やマヨネーズが売れることになる。高くて賞味期限の短い日本食材は買わず多くの日本人は中国や韓国マーケットで買い物をすることになる。

 

結局はこの繰り返しで日本製品はますます高値で肝心の日本人は中国市場で買い物をして一部金持ちの中国人が日本のジャパンマートで安心と安全を求めて買い物をするという妙な現象が発生する。

 

別に日本人に対して「ジャパンマートで日本食材を買え」と言ってるわけではない。ただ現実として「良い品物」というだけで売れる市場など存在しないってことを理解して欲しいという事だ。世界の中で日本以外に住む日本人は100人に1人くらいであり日本を出たいと本気で思う人は100人のうち5人くらいだろう。

 

だから日本食の流通市場などはすべて日本居住の日本人が対象になっており海外に住む少数民族の日本人に対して効率的な流通や格安の商品提供など日本の食材ビジネスに関わる人は考えることはないのだろう。

 

今、欧州で粉ミルクが次々と中国人によって買い占められている。ニュージーランドや豪州ではすでに中国向けの輸出制限に入っている。中国人は自分の国で作られた食材は毒が入ってると理解している。だからニュージーランドに来ても安心して食える日本食材を買うのだ。

 

なんかなー、なんとも言えんななー、日本ってどこまで良い国なんだ?そして良い国ってのは他国に食い物にされやすいって現実もなー。

 

土曜日の昼過ぎ、ジャパンマートでの雑感でした。



tom_eastwind at 14:58│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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