2013年06月23日

「朝鮮民族を読み解く」 古田博司

この記事は*こう読む

 

【北京時事】中朝戦略対話出席のため訪中した北朝鮮の金桂冠第1外務次官は21日、北京で王毅外相、楊潔※(※=タケカンムリに褫のつくり)国務委員と相次いで会談した。

*習近平に呼び出された北朝鮮の外務次官は中国外相に続いて国務委員にも小突きまわされた*

 

中国外務省によると、王外相と金次官は現在の朝鮮半島情勢や、核問題に関する6カ国協議再開について、突っ込んだ意見交換を行い「対話が有益かつ建設的」との認識で一致した。

*中国外務省によると、王外相は金ちゃんに「北朝鮮はもっと経済安定せんかい!いつまでも独裁ばかりだと経済支援せんぞ!」とか「核開発続けるならオレを敵に回すぞ!早いとこ六カ国協議に戻ってまともな話をせんかい!」と突っ込んで怒鳴りつけた。

 

 また、楊国務委員は、中朝戦略対話が「積極的な成果を得た」とした上で「現在の朝鮮半島情勢に、緊張緩和に向けた勢いが出てきた」と評価。ただ「依然として複雑な情勢だ」とも指摘し「情勢が好転し続けるよう押し進め、早期の6カ国協議再開を勝ち取ることを望む」と訴えた。

*国務委員は「北朝鮮がやっと言うことを聞くようになった」と積極的な成果を得た上で「核開発をやらせないって話を聞く耳を持つようになった」と評価。ただ「依然として金正恩の複雑な気持ちが理解出来ない情勢だ」とも指摘し「金正恩にうまくメッセージが伝わるように推し進め、早いとこ核開発をやめさせる事を望む」とテレビを通じて金正恩にメッセージを送った。

 

 これに対し、金次官は「朝鮮半島情勢(の緊張)を緩和し、対話を通じた問題解決を堅持するよう望んでおり、6カ国協議を含め各種形式の対話に参加したい」と前向きな姿勢を示した。

*これに対し金ちゃんは「はいはいわかりました、けどオレだけじゃ決められないよ、外国との交渉をしたいけど金正恩が何て言うかまだわからんよー」と自分に権限がないことを表明した。

 

 王外相は中朝戦略対話終了直後の19日夜、ケリー米国務長官と電話会談し、双方は「朝鮮半島情勢での前向きな変化」(中国外務省)について協議した。王外相は21日の会談で金次官に対し、ケリー長官との電話会談の内容を伝えたとみられる。(2013/06/21-23:46

*王外相はふるぼっこの後すぐにケリー米国務長官に電話して「うちの習近平がオタクのオバマに会った時に言われた事はちゃんと実行しましたぜ、北朝鮮は今度こそ話を聞きそうですぜ、どうですか、このあたりで北朝鮮と交渉始めてくれませんか?」と伝えた。

 

オバマと習近平がノーネクタイで膝詰めで行った話し合いは相当に深いものだと思う。世界三極体制を中国が望むなら手を取って一緒にやっていこう、そうすれば来る中国のバブル崩壊でも援助するがもし中国が軍部中心で北朝鮮とバカやる積りなら米国も黙っちゃいないぞ、そのようなメッセージを明確に習近平に伝えたのだろう。その結果として中国は北朝鮮の幹部を北京に呼びつけて「ばっきゃろー!」とやったのだと推測される。

 

さて本文。

 

歴史的に北朝鮮は800年近く中国の庇護を受けている。高麗朝鮮時代以降李氏朝鮮まで続く時代、朝鮮は完全に中国をコピーした小中華であり明朝文化を儒教文化として位置づけ朱子学を国家の中心に置いて仏教を完全否定して僧侶を下位のナラと位置づけて徹底的に排除した。

 

話は逸れるがある意味その当時の仏教と韓国の寺を守ったのは日本と言える。仏教を否定した韓国の仏像を日本が守ってたら突然韓国の泥棒が日本にやって来て「おい、この仏像はおれのもんだ、返せ、返さないと仏像!」なんてのは笑い話だ。勝手に持って帰れ、お前らナラがなにしようが知ったこっちゃないって話だが、その代わりに李承晩が掻っ払った竹島は返せよなって話である。

 

韓国における朱子学を基礎とした儒教文化は中国から持ち込まれたものであるがそれを中国追従と認めたくない現代韓国(朝鮮)としては何かにつけて中国反発して「漢字は朝鮮で発明された」とか「孔子は朝鮮人である」とか言って毎回中国にバカにされている。

 

1995年に発刊されて2012年には第四刷された「朝鮮民族を読み解く*キタとミナミに共通するもの」は若い頃に韓国留学の経験をして東アジア政治思想専攻を主とする古田博司教授による著書である。

 

自分の若いころの留学経験を基礎として「なぜ彼ら朝鮮民族はこのように考えるのか?」を自分なりに主体的に研究しつつ客観的視座を外さずに、朝鮮の良い点も悪い点も捉えて彼なりの考えを述べている。

 

嫌韓という軽々しい言葉があるがぼくには決して納得出来ない一部日本人の主張である。要するに一時的な感情で他人を自分の倭小な思考枠の中で相手を型をはめて後付の理屈でどうこう言うバカの集まりだ。

 

この本を読んでいると朝鮮(韓国および北朝鮮を合わせた地域)に住む人々もそのような「一時的感情」でのみ行動し理屈を後付する人がいるようで、要するに嫌韓というのは自分の出自の血液をそのまま残している人々の行動なのだなとよく分かる。要するにバカの子孫がバカをやっている、てな事だろう。


どこの国にもバカがいるわけで、馬鹿同士の喧嘩であれば勝手にやっておけって話だが、それが一般民に影響するのであれば問題である。
 

北朝鮮と米国の話し合いというのは話し合いとして成立するのだろうか?間に中国が入り北朝鮮の頭をぽかっと殴って初めて会話が成立するのだろうな、そう思った中朝会議であった。

 

少なくとも一般常識を備えた日本人と思うなら近くて遠い国「朝鮮」という隣国の人々の思考回路を「読み解く」だけの常識を持っていた方が良いと思う。

 

何故ならどれだけ感情的に嫌韓になっても憎しみ以外に何も得られることはないし朝鮮半島がアフリカのソマリアあたりに移動することもないわけで、ある意味兄弟げんかでしかないのだ。

 

日本の先祖は間違いなく朝鮮半島から来ており天皇陛下の出自においても朝鮮半島から渡ってきたわけであり九州で発生したわけでないのは古事記など歴史書を読めば歴然としている。

 

ぼくらが今考えることは祖先を同じくする隣国のウリの思考回路を理解して良い時も悪い時も兄弟げんかをせずに手を組んで東洋文明と本質的に違う存在である西洋文明と対峙することだと思う。



tom_eastwind at 16:09│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 | 最近読んだ本 

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