2013年07月09日

アシアナ航空機事故、東アジアの安定の重要性

サンフランシスコでアシアナ航空が着陸に失敗して炎上、当初は事実が錯綜していたが結果的に中国人学生二人が亡くなった。この事件に関して中国メディアの記事を紹介する

 

***記事開始***

中国メディア・中国網は8日、米サンフランシスコの空港で現地時間6日に発生し、中国人学生2人が死亡したアシアナ航空旅客機炎上事故について、各国メディアの反応を紹介した。その中で、韓国の一部メディアが「死者が中国人で幸いだった」と発言し、同国内で批判を浴びたことを報じた。

 

 記事はまず、米CNNが「機体が激しく燃え盛る画面を見て、多くの人が『死者が少なかったのは不幸中の幸い』と感じたかもしれない」とし、その背景には乗組員の訓練が行き届いていたこと、乗客の避難の心得があったと伝えたことを紹介した。

 

 さらに、ドイツの経済系メディアが、経済危機により世界的に低価格な航空運航の波が起こる中、一部航空会社では交換時期に入った旅客機を依然として使用しており「長期的にみると、空の安全は大きな問題になりうる」と論じたことも紹介した。

 

 そして「これらに対して、明らかに感覚がマヒした発言によって大きな争議を引き起こした」ものとして、韓国・東亜日報系メディアの番組司会者が「韓国人ではなく中国人2人が死亡したことは、われわれから見れば実に幸運なことだ」と発言したことを伝えた。そのうえで、この発言に対して韓国のネット上で「人でなし」などの非難が噴出したとした。(編集担当:今関忠馬)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130708-00000013-scn-cn

***記事終了***

 

韓国メディアってふだんは日本の発言に目を尖らせている割りには自分の脇が甘いなって感じだ。エンタメ系のニュースだったし国内放送だから海外に流出しないなんて思ってたのかな?

 

「中国」と「中国からの海外留学生」というキーワードが米国や周辺諸国に素晴らしく良い印象を与える事があるかないかは別にしても、今回の事件は個人として未来のある少女が死亡したという悲しい話でありこれを組織としての中国と混同して語ることはやってはならない、それが人道である。

 

組織と個人は全く別物である。組織として中国に対応する時と一個人として中国人に対応するのとは全く別物である事は明確であり。組織として対立関係にあっても故人の死に尊厳を示すのが本来の人間の姿である。

 

当然だ、同じ地球の上で生きていて、ましてやお隣さんなのだ。礼儀を持って接するのが本来の仲間であろう。どんなことを言っても日中韓は西洋人は外見からでは区別がつかないし元来漢字文化であり仏教文化も共有していた隣同士である。

 

その隣同士が喧嘩し合って一番喜ぶのは欧米である。これは東北アジア政策としてもまずい。米国と英国はお互いにバカにしたりからかったりしているが何かあった時には必ず団結して外敵と戦う習性を持っているから、こっちが分裂すれば各個撃破で必ず欧米に負ける。

 

1800年代に何故中国が敗れ日本が生き残ったか、それは唯一日本人が団結の強さを知っていたからだ。欧米相手の戦争には負けたものの、その後日本中央政府が出来上がった。21世紀の現在要求されるのは東北アジアの共同体である。僕らは組織を理解しつつ西洋の遠い策謀士の白人ではなく同じ肌と言語を持った人々と組んで欧米と一線を画すべきだ。

 

その「画すべき一点」としては東洋的持続社会の構築であると思っている。4千年続く文化を持っている僕らのご先祖は素晴らしく賢かったと思う。それを完全に繰り返すことは出来ないにしても変化しつつ持続できると思っている

 

唐山大地震の際に救助に向かった日本救助隊が中国人の遺体を発見するたびに丁寧に包み全員で胸に手を当て頭を下げて使者への礼を尽くした。当時の日本救助隊の行動に多くの中国人は日本人を「(政府宣伝で」聞く日本人と(救助現場で)見る日本人とでは大違い」と知ってびっくりして感謝もしたものだった。

 

明治初年度の脱亜入欧はもう終わった話だ。今は中国も韓国も力を付けて以前の日本と同様に世界でテレビやビデオを売りまくっている。昔のように脱亜の時代ではなく統亜の時代だ。

 

今ぼくたちがするべき事は、心のなかでは「オレの友だちじゃなくてよかった」と感じても、少なくとも国際線飛行機事故が起きた際に「他国の人間が死んで幸運」なんて言葉を絶対に口に出さないことだと思う。

 

すべての個人に親がいる。どんな事情であれ今この場にいる人を救う気持ち、死んでしまった人に手を合わせる気持ち、それが東北アジア社会を守る第一歩だと思う。



tom_eastwind at 11:14│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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