2013年08月08日

今月の初出社

オークランド到着

 

久しぶりな感じのオークランドだが、空はあいも変わらず青くて冬なのに17度くらいで暖かい。ニュージーランド旅券にしてから入国がEパスポートなのですんごい簡単。係官不要である。

 

旅券を読み取り機に差し込み画面に出てくる2つくらいの質問にタッチパネルで答えて僕の名前が印刷されたカードを取ってゲートの出口に行き印刷されたカードを差し込み自動カメラによる照合をしたら手続きはすべて終了。

 

手続きは全部で5分もかからないので入国の行列も不要でとっても便利な仕組みだ。人口400万人の国でもこれだけ出来るんだから日本も積極的に導入すれば良いのにと思う。羽田空港にもEゲートはあるのだが、事前登録しろとかなんちゃら、おいおい何のためのIT化だよ、二重作業じゃないかってがっくりする瞬間である。

 

回転台の上に出てきた荷物をささっとカートに載せて税関に行き「こんちわー」って言ったら係官に「あっちだよ」と指を差されたゲートは荷物のX線チェックさえない通路だ。NZ国籍を持っていると信用度が高いんですね、永住権ではこの便利さは味わえません。

 

がらがらとカートを引っ張って9日前に車を停めた場所を思い出そうとしてたらふと奥さんが駐車場の紙に番号書いてたのを思い出して引っ張りだして車を見つける。奥さん、頭いいなって感心しつつ、空港駐車場も予めネット予約出来て普通に駐車するより4割くらい安くて、おーおー、文明はますます進化しますなーと一人で納得。

 

この国は人口が少ない分人口密度が薄い。だからネットが早い時期から発達した。昔の田舎では新聞配達は街と街を結ぶコーチの運転手がやっていた。どうやるかって言うと、大型バスが時速100kmくらいで飛ばしているのだが農家の近くに来ると運転手側の窓を開けて右手でバスの頭上を飛び越すように「ブン!」と放り投げる。

 

新聞は綺麗な放射線を描きつつ舞い上がり農家の前の柵の昨日の夜露で濡れた地面にベタ!っと着地する。キーウィがドロの付いた靴で他人の家に上がり込む理由がよく分かる・・・。

 

けれど、そんな人口密度が薄いから早い時期から通信販売は発達していた。何せ田舎の農家だと買い物に行くのも一日仕事であるしお店だって少人数のために多数の商品を用意することは出来ない。

 

だから人々は昔からカタログを見て通信販売する事を覚えた。それがネットの発達で注文をネットで行い新聞は有料ウェブサイトで情報を読むようになり最近では新聞を投げることも相当減ったのではないか。

 

政府の様々な手続きも思いっきりネット上で簡素化されて、何せ会社の登記書だってネット上にしか存在しない。時々日本から「会社の正式な登記書を用意〜」とか聞かれて「あの、ニュージーランドではすべてネット上にしかないので自分のプリンターで印刷すればそれが本物ですよ」と説明するしかない。

 

それに対して「そんな事あるわけない!君は嘘を言っている!」などと日本常識を持ちだされても困ったものだ、本当にネット上にしか存在しないのだから。

 

どうしても紙に書いたものを出せと言われた事が一度あったが、その時はネットで印刷したものをウェリントンの法務局に送り「これは真正な原本のコピーです(Certified Copy)」 を作ってもらいちっちゃなリボンと押印をしてもらうのだが、ああめんどくせー。

 

日本だってやろうと思えばすべてネット上で出来るはずなのに役人は自分の仕事をネットに奪われたくないのか、国民の税金で食ってるって認識もないままにあいも変わらず「神の仕事」を作り出している・・・。

 

この点ニュージーランドは本当に役人が出来るだけ自分の仕事を減らして更に職場そのものをネット化して自分の働く場所をなくしているが、それはその分だけ国民の税金が減るわけであり例え自分のしごとがなくなっても民間で働けば良いしもし仕事がすぐに見つからなかったら税金で生活保護をしてもらえる、そういう発想があるから無駄なお役所仕事は出来るだけ省こうとする思考回路になるのだ。

 

官と民の交流が当然であり実際に局長クラスになると常に新聞で民間から募集をするし必要に応じてリクルートエージェントが世界から人材を見つけて送り込んでくれる仕組みがある。

 

政治家に二世はおらず誰もがアマチュアリズムで半分ボランティアとして政治をしているから私腹を肥やすという発想が出てこないし選挙で金がかかるって事がないから利権団体と癒着することもない。

 

そういう、日本とはまさに正反対の位置に政治が置かれているのがニュージーランドである。

 

今回の説明会でも資料に入れてあるがこの国は政治家のクリーンさで世界一である。その理由は社会の仕組みにある。英国人は、組織は腐るという事をよく知っている。組織が長続きすればするほど組織は腐るという事を良く理解している。だから常に官民交流を行い血液の入れ替えをして政治は常に素人がアマチュアリズムで行なって交代することで変化をすることで腐る事を防いでいる。

 

南太平洋の小国ではあるがその仕組は実によく出来上がっておりさすがに政治一流の英国の方法をそのまま取り入れて成功した国だなって実感する。

 

今朝は10日ぶりのオフィス出社だ。いつものとおりに日本から定期的に郵送されてくる雑誌を開き「お、選択が来てる」と喜び、日経ビジネスが2週間分届いて「そろそろ週刊東洋経済に乗り換えるかなー」とか思ったりして一日が始まる。

 

朝から早速移住チームのミーティング、個別の打ち合わせ、お客様のご訪問、これでもうお昼になってしまい「紺のきつね」をささっと食ってペーパー、じゃなかったITワークでメール返信や今週と来週の予定作りと面談の詰め込みを行う。

 

明日も日本出張報告会をやって新規のお客様の担当をざざっと決めたら昼過ぎにはお客様との面談でほぼ一日が終了。その間に読むメールは約100通。

 

次の日本出張は928日、久しぶりにオークランドに一ヶ月以上滞在であるから、こういう時にしか出来ないことをまとめてやろっと。

 

じゃあ何やるのかって?企画です。うちの会社で僕の仕事は何もないところから何かを創りだすのが一番の仕事、すでに日本で何軒も引き合いが来ている案件があるので、それを弁護士や税理士を入れて具体化、商品化していく仕事です。

 

これもネット環境があるから一人でさくさくとやれるのだが、そう言えば昭和の昔にファックスさえまだ貴重品だった、ましてやネットなんてなかった時代はどうやって企画書作ってたのか、思い出せないくらいだ。

 

僕の仕事は情報を売ること、そのため常に最新の技術を学ぶ必要がある。今はIphoneの無線でレッツノートのネットを繋げているが「10年後にスマホがあるか?」とは今日読んでる日経ビジネス特集「ゲームをリセットせよ」でガンホーの社長がインタビューに答えて言った言葉だ。

 

ゲーム市場でさえ家庭用ゲーム機は2007年の約2兆円を最高にそこから2011年は9265億円と一気に半減した。今はスマホ向けゲームが流行っているがそれさえ後何年続くか分からない。クラウドがゲーム市場に参入してきており彼らはハードさえ必要ない技術を持ち込んできた。

 

これはゲームだけを取り出しての意味ではない。世の中すべてのものに栄枯盛衰がある。生き物のサイズや規模にはもう何の意味もない。生き残れるものはどんなにちっちゃくても変化出来るものだけだ。

 

「平家にあらずんば人にあらず」と呼ばれた時代もあっという間に「驕る平家は久しからず」と滅亡した。祗園精舎の鐘の声盛者必衰の理を表すである。

 

常に最新の技術を身につけ次に来るものを予測して何もないうちから十分な準備をして何かが起こった時にすぐに対応出来るだけの知識を身につけておく。それが生き残るという事だ。



tom_eastwind at 19:17│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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