2013年12月06日

中庸 自分を真ん中に置くこと

秘密保護法案が参議院で可決された。これは強行採決と朝日新聞あたりが批判しているが、ここが僕にはよく分からない。

 

国会議員は国民によって選挙で選ばれており、その過半数が秘密保護法案を賛成したのであるから、それは間接的に国民がこの法案を認めた事である。そのどこが「強行」であろうか?これこそ民主主義である。

 

民主主義の原則は多数決であり、議論をした後に結論を出すのは当然だ。野党が「議論を尽くしてない」というだけで議論がどこまでも続けば結論が出ないではないか。その結果として廃案になってしまえば多数の意見が無視されることになる。

 

だったら国会なんて最初から「全員一致」にするしかない。そうすれば耳辺りの良い法案だけ通って国は破産するし本当に国家の為になる耳に痛い法案は永遠に通らない事になる。

 

僕はこの法案に賛成していない。何故ならこの法案は10年単位で見れば間違いなく戦争するための法案だからだ。最初に言っておくが僕は戦争をしない国なんてあり得ないと思ってる。だから今の「戦えない」法律を変更するのは良い。

 

ただこの方向が間違いなく一部の支配者の為に利用される、そこだけが嫌なのだ。

 

国家公務員に対する制約条項と表面的に繕っているが実態は戦前の特高警察と同様に使える法律だ。でもってこういう法律ができると、いつもと同じ法理バカが出てきて「法律にこう書いてるんだから守りなさい」となる。法律が間違ってても人間を縛るのだ。一体法律ってなんだ?人には常識があるだろ?

 

国民の多数が選んだ国会議員の多数がこの法案に賛成であれば、それこそ民意を尊重して可決すべきだ。それに対し「強行採決だ!」なんて叫ぶ新聞の方がよほど民主主義を無視した発言である。

 

この問題は二つある。ひとつは民主主義の原則でありもう一つは秘密保護法案そのものの目的である。

 

民主主義は形式上は日本に存在している。しかし権利を与えられた人民は自分の権利を理解していない。その結果としてお笑い芸人に一票を投じて紅白歌合戦レベルの選挙になっている。

 

これは愚民政策とでも呼ぶべきか、とにかく上手く作った仕組みである。さすがに旧帝大や現東大を出た連中のやることは凄い。バカな国民をバカのままでいさせて自分が奴隷であることに気づかせないのだから。

 

しかし民主主義の原則としては多くの人が自民党を選んでいるのだから何も間違っていない。何故なら国民は自分の権利を行使して自民党を選んでいるのだから。朝日のように「全会一致」を求める社説などまさに民主主義を否定しているようなものだ。

 

100人いれば100の意見がある。しかし社会は進歩せねばならない。だから多数決という事になる。この法案が正しいかどうか、それはめくらの国で目明きが異常なのと同じ理屈だ。

 

いつも書くことだが、ぼくが好きなのは日本であって自民党政府ではない。安倍さんはよく頑張っているしその立ち位置は悪くないが、もう少しおじいちゃんと違う視点からこの法案を見てみればその怖さがわかると思う。

 

もちろん、石破氏の言うように今の安保崩れの暇人左翼が拡声器でギャーギャー言うのは僕も全く同感であり不愉快である。どいつもこいつもなよなよした根性なしだなーって感じ。

 

世の中がこんな右に左に分かれている時に真ん中にいるのは本当に難しいと思う。それでも今の時代、自分を真ん中に置いて歴史の中の試金石を一つ持って生きていかねば、あっと言う間に時代の波に押し流されるなーって思ったこの法案である。



tom_eastwind at 10:44│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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