2014年03月16日

大風のように

土曜日はサイクロンなのかすんごい大雨でおまけに大風が窓ガラスを叩き庭の樹木が屋根にかぶさりすんごい音で屋根を叩き、けど何となく空は明るくて何だか一日中自然にいるなーって楽しくなった。

 

こんな日は午前中早い時間にとっとと簡単な買い出しだけして昼過ぎからお風呂で本を楽しんでから買い出しの食料でゆっくりとお昼ご飯を食べながら普段観る機会のないリー・マーヴィン主演の3時間近い戦争大作「最前線物語」を楽しむ。

 

第一次世界大戦で欧州戦線を生き残った兵士(リー・マーヴィン)が第二次世界大戦で軍曹としてM1ガーランドライフルを担ぐ4人の若い狙撃兵を率いて北アフリカ戦線からイタリア上陸作戦、ノルマンディ、パリ解放、ベルギーでの戦いを経てドイツからチェコに入りユダヤ人収容所を発見して救助するまでの長い長い戦争物語だ。

 

もちろん実際にはこれだけの戦場に派遣された個人(部隊としては派遣されててもメンバーは入れ替わる)は少ないだろうが、フィクションを使ってノンフィクションに仕上げているのが素晴らしい作品に仕上がっている原因だろう。それにしてもリー・マーヴィンの演技が良い。

 

こーいう映画って奥さんや子供は全く興味がないので家族がいる時は観ることが出来ない、てか3時間もテレビを支配する力がないのである(なはは・)・・・。

 

映画を楽しみつつハリケーン、サイクロン、暴風雨?のような外を眺めるとふと高村光太郎を思いだして彼とは全く違った「大風」を観ることが出来る。

 

小鳥のように臆病で

大風のようにわがままな

あなたがお嫁にゆくなんて

 

いやなんです

あなたのいってしまうのが

 

軟弱なんだよお前さ、好きなら奪えよ、そうじゃなかったら黙ってろ、ましてや印刷して世間にばらまくなんて、お前ストーカー?って思わず笑ってしまった。嫌なら奪う、そういう基本が出来てないぞー(笑)。

 

ただあまりに雨が強いせいだろう、寝室に置いてある除湿機がものすごい勢いで朝から働いてて、6リットルのタンクを朝一で空っぽにしたのだが夕方には8割くらい水がたまってる。

 

日曜の昼でないと奥さんが帰ってこないので奥さんにテキストで「雨がすごいよー」って送ったら”God Bless”って返信があった。「あたしが家に帰るまで何もないように」って意味だが、彼女はもうクリスチャンじゃなかった筈。そこで「君はいつクリスチャンに戻ったの?」って聴くと「悪いことが起こって手が付けられない時に戻るの」って返事が来た。

 

男はこういう現実的な判断能力を持たないから選択肢が狭いんだなー。けど、だからこそこういう頭の良くて会話を楽しめる奥さんがいることが大事なんだよな、旦那のバカな部分を内助の功で助けてくれる。

 

って思いつつニューワールドで買った鶏肉を使ってクレアおばさんのクリームシチューを作って食卓で最前線物語の最後の場面を楽しみつつ食べる。そっかー、こういうオチもあったんだ、お互いに全く個人的に知らない敵同士なんだけど、へー、そうなんだ、ちょっとかっこいいよな。この映画、近代歴史や戦争好きな男性は必見です。

 

今週末はゆっくり考え事の出来る週末である。来週からは春休みに合わせて日本からお客様が次々と来られるのでその準備はあるがこれは基本的にオペレーション部門がやってくれる。

 

僕の仕事はマーケティングなので今まだ日本にいて漠然とした不安を持つ人に情報を提供することだ。ただ自分が情報を最新版にしてお客様向けに頭のなかで整理するのは平日はなかなか出来ない。なのでこういうゆっくりした週末に映画を楽しみつつ自分の頭の中で物語を作るのが一番効果的である。

 

その情報とは、ニュージーランドってのは日本に比べればカラオケもないしパチンコもないし自分でアウトドアスポーツを楽しめる人か海を観ながら思索を楽しむ人しか長続きしませんよって伝えることだ。

 

原発事故が起こってから緊急避難としてニュージーランドを選ぶ人もいるが、それだけが理由では生活の退屈さに耐えられるのだろうか?またニュージーランドは人口400万人であり殆どのビジネスはキーウィが押さえておりその次は中国人とインド人が押さえている。日本人が入り込む場所はなかなか見つからないのが現実であるからどうやって生活費を稼ぐのか?

 

もちろんスポーツ好きで本を読んだり思索好きで自然の中を歩くのが大好きで日本のうるさい生活や面倒な人付き合いが嫌いでのんびりとしたセミリタイアが好きでタバコも吸わないしパチンコもカラオケも麻雀も興味ないって人には楽しめる国である。

 

そんな事をどうやって相手に分かりやすく伝えるか、キーウィと結婚したからって理由だけでニュージーランドに来てもあまり幸せにならないぞ、金も稼げないぞ、恋愛と結婚を混同してませんか?ってのも助言の一つである。

 

これで日本に行けば2週間ぶっ続けで24時間いつでも関係なく移動か会議かセミナーか個人面談か又は待機時間しかないのでオークランドでゆっくり出来る時だけこういう事を考える。

 

日本に関するネタは、週末はあまり頭が働かない。不思議なものだがあれって平日に会社で日本のニュースを読みつつ反射的に出てくるようだ、→日本に関する一本の記事を読む→その裏を考える→ブログのネタにする。

 

そういう作業はオークランドの自宅で週末にするような仕事ではないなー、やっぱこういう週末は手足を伸ばしてサイクロンの向こうに見えるランギトト島の景色を楽しみつつ良質の映画を観て美味しいものを食べて人生の「なにもなさ」を楽しむのが一番だ。

 

あ、そうだ、以前何度か書いた事だけど南太平洋の小島で釣り糸を垂れている話。

 

小島である地元の男が釣り針を垂れてのんびりと魚釣りをしていた。そこに現れた米国人ビジネスマンが「おい、そんな方法じゃなくて大型漁船で大量に魚を獲り、ここに大型船が入る港を作り大型冷凍倉庫を作ったら大儲けするぞ!」と言った。

 

地元の男は「ああそうかい、じゃあ君がそうすればいいよ、ぼくはこうやって魚を釣って自分の食べる分があれば十分だから」と言った。

 

それから米国人ビジネスマンは週末も休まずに一生懸命働き大型漁船を購入して漁師を苦労して探し政府も動かして大型船が入る港と大型冷蔵倉庫を作るために汗水たらして頑張った。そして10年ほどしてやっと全部のシステムが稼働するようになった頃、米国人ビジネスマンはすでに老年に差し掛かっていた。

 

年を取った米国人ビジネスマンは成功してそのビジネスで得た収益で小島に別荘を買い魚釣りに行った。ところがそこには何と数十年も前に会った「地元の男」が今も幸せそうに魚釣りをしていたのだ。

 

米国人ビジネスマンはその男の横に座り何も言わず釣り針を海に放り込んだ。暫くして米国人ビジネスマンに気づいた地元の男は明るくニコッと笑って「よう、久しぶりだな、どうだよ、今日の釣れ具合は?」

 

米国人ビジネスマンは「ん、まあまあだよ」と苦笑いしながら言った。



tom_eastwind at 15:58│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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