2014年05月17日

夕日と拳銃

数日前にベトナムと中国の紛争の件を書いたが、案の定というか中国嫌いなベトナムで中国人工場の焼き討ちが始まり(実際には国籍区別が出来ずいくつかの国の工場も巻き込まれたとの事)フィリピンでも中国大使館に「出てけ!」というデモ団が集まった。

 

これに対して中国共産党の二重標準はいつもの事で「中国国内で起こった反日デモは正しいデモで焼き討ちも正解、けどベトナムで起こってる反中デモは悪いデモ、焼き討ちは国家が乱れてる証拠」だってさ。お前らどっちも共産党だろうがよって感じだ。

 

ほんと厚顔無恥ってこいつら共産党幹部の事だな、もしかしてこいつらほんとにたま抜かれた宦官じゃねーか、だからこいつらたぶん睾丸鞭で打たれても痛みを感じないんじゃねーか、あげっくそいつらに“もっとぶって〜”なんて言われた日にゃ背中がぞっとするぞって感じだ。・・・段々落語口調になってきた、やべー(笑)。

 

ただ、いつも言うことだが中国はでかい。ほんとにでかい・・・そこじゃないぞ(笑)

 

明治から昭和初期時代に多くの大陸浪人と呼ばれる日本人が中国に渡り満州に沈む夕日のデカさを実感して馬賊になりモーゼル拳銃一丁で匪賊相手に農民を助け義賊となったなんて、まるで今の時代じゃ演劇の中でしか聴けないような話であるが、小日向白朗、伊達順之助など現実の日本人が夕日の沈む満州に向かった。

 

とくに明治初期は福岡の頭山満などが組織した玄洋社から多くの大陸浪人を輩出したが、その中でも有名なのが中村天風である。天風に関してはぼくも私淑しており、東京には現在も天風会があるのでご興味のある方は是非ご覧になって欲しい。

 

とにかく活きる、快活に活きる、真剣に活きる、体と心を一つにする、そうやってあるべき自分を見つけてその方向にむけて今の自分をひたすらに無条件に信じて一直線に進む。そうやって活きることの爽快さは何にも代えがたい。そんな大きな人生を過ごせたのが当時の中国大陸である。

 

前出したが伊達順之助も本来伊達政宗の直径子孫でありながら中国に渡り馬賊となり「夕日と拳銃」を抱えて昭和初期を駆け抜けて多い時は4千人の満州兵を率いて戦った男である。

 

そのような、男の中の男のような連中を魅了したのが大中国なのだ。中国大陸の素晴らしさはそこに誰が住んでいるかではなく大陸そのものが魅力的なのだ。

 

昨日宋文洲のメルマガを読んでたら彼も中国のデカさを語ってた、それも具体的に。実際に中国で南と北を回った人たちは知ってるが、北部の人々はまず背が高く体格が良い。南部は基本的に小柄で丸っこい。宋文洲いわくこれは食い物の違い、北は小麦で南は米だと説明している。

 

食い物の違いはよく分かる。ぼくの住んでた香港は中国の南なので当然コメ文化、一日5食の生活である。それに対して北の人々は朝から饅頭を食べる。実際に北京や大連に出張に行った時も人々の体格、食生活の違い、それはほんとにもう肌で感じた。

 

こいつら絶対同じ民族じゃねーな、普段香港や広州で仕事をしている僕からすれば北の民族はまるで異民族である。

 

そう、中国は元々民族的にも一つではないのだ。要するに中国という名前の下で一つの大きな赤い大地の上に様々な民族が同化して生活をしているけど実際には百花繚乱百家争鳴の国なのである。

 

さらに今回の事件で北京が下手な外交やってるが、何だこいつら小平の時代は実にうまく外交回してたのに太子党時代になったらやっぱ甘えん坊かい?全然ダメじゃん、目先の作業に振り回されて自分で自分のゴールに玉打ち込んでるぞって話だが、やってるのはあくまでも中南海の共産党幹部であり一般の中国人ではないのだ。

 

お前ら一体誰だよ?北なのか南なのか、太子党なのか上海閥なのか、ビジネスマンなのか軍隊なのか、とにかくここ30年で今ほど中国が分裂している状態はない。これを一つの国家とか組織とかで見てしまうと大きな誤解小さな半解になってしまう。

 

そう、今回の事件に限らず今の中国は誰が何やってるか分からない状態であり、ここでぼくらが中国を一つで語ることで日本人が思考停止に陥る事が非常に危険なのだ。

 

「なんだよーバカ中国!おめーらよー、尖閣分かってんのかよー」なんて、中国を一括りにするのが最も危険な思考停止なのである。

 

何故ぼくがこういう事を言うか?それはぼくの奥さんが香港出身であり、何か中国に関してぼくが発言する時にちょっと立ち止まって考える機会があるからだ。尖閣諸島の問題で中国を考えるとき、中南海の中国人とぼくの親戚の香港人が同時に見えてきて「中国と言っても一つじゃねーな」という少し冷静に立ち止まって思考することが出来るからだ。

 

彼女はとても可愛らしくてペコちゃん人形のような笑顔であるが、同時に中国人として非常に強いプライドを持っており現在の大陸中国人は彼女の基準で言えば本来の礼節ある中国人ではないと明確にバッサリと切り捨ててる。これは多くの香港人が大陸中国人に対して感じていることである。

 

それに対して日本で生まれ育ち日本のちっちゃな村しか知らずニュースと言えばテレビと新聞だけのような人々は簡単に政府やマスコミの話を鵜呑みにしてまるで夏の夜のプロ野球テレビ観戦のようにビール片手に「ほらいけさーいけ日本いけ!悪い中国そら叩け!」と自分が応援するチームと敵チームの二元論的で難しい思考回路が不要なところに自分を置いて思考停止して敵を攻撃する自分に納得する。

 

中村天風、小日向白朗、伊達順之助らが人生を謳歌した明治から昭和にかけての中国は中央政府を持たない群雄割拠の、日本で言えば戦国時代のような国であった。その大地は広く、日本人にとって魅力的であり多くの人々を引きつけた。

 

そこではまだ人々に義侠心があり孫氏や荘氏が読まれており文化があった。広い大地には様々な文化が存在し許容しあっていたのだ。

 

ところが1949年に始まる毛沢東率いる共産党が中国伝統文化を根っこからぶっ壊した。それが大躍進と文化大革命である。

 

まず普通の人々数百万人を餓死させ次に知識層や良民、文字を書ける教師、作家などを含む数百万人を虐殺して本を焼き学生を極貧地方の農家で畑仕事をさせて中国4千年の文化を徹底的に叩き潰した。

 

今でも日本左翼の生き残りは共産党から金貰って調子良いことぶっこいてるが、中国4千年の歴史の中ではこのように一つの時代の歴史、文化、教育、すべてを引っこ抜いてゼロにしてそこに新しい支配者の考え方を洗脳するってのはごく普通の事だった。

 

そして今回それをやっているのが中国共産党である。

 

ベトナムの暴動とフィリピンでのデモ。どちらも日本の国益から見れば有利である。ただこのような時こそ僕らは2つの目が必要だと思う。

 

一つは対中国戦術として中国包囲網を日本が主導して作っていこうとする目だ。ただしこれはあくまでも目先の処理としての「戦術」である。

 

そしてもうひとつは大きな戦略である。日本だけの国益ではなくアジア全体を平和に成長させるために国家とか国境を越えた球益を考えることだ。

 

その為には中国人民を敵に回して何の意味があるか?彼らも共産党支配層の被害者なのだ。

 

考えて欲しい、あなたの目の前にある日本海の向こうにある中国は日本と二千年の貿易の歴史がある国なのだ。その国の人々が孫氏を生み日本に学問を伝え仏教文化を持ち込み、どう考えても西洋人よりも中国人の方が日本人に近いのだ。

 

だから目先の中国共産党がバカやってるからって、それを普通の中国人に当てはめる事だけは絶対にやめて欲しい。

 

ある意味ぼくらは今試されているのだ。中国が馬鹿やってる、だから中国人は全部バカであるなんて思考停止になってしまえば、ぼくらが馬鹿であることを世界に晒すようなものだ。

 

本来であれば国境ではなく階層で区別すべきなのだ。日本にいる普通の労働者と中国にいる普通の労働者は実は同じ仲間なのである。ぼくらが本来抵抗すべきは日本の離れですき焼き食ってる連中や中南海で満漢全席食って勝手に美味しい汁を吸ってる支配層なのだ。



tom_eastwind at 14:18│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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