2014年06月22日

栄養問答

最近は朝730分に目が覚める。夏よりも一時間損した気持ちになるのは僕が日の出と共に起きるからだ。夏の日の出は6時30分なので夏はいつも6時30分に目覚める。

 

ぼくが時差ボケをしない理由はおそらく僕が行った先の太陽と同じ活動周期になるからだろうと思う(?)。伝書鳩の時差ボケってのは聴いた事ないし、電信柱に掴まってた渡り鳥が寝不足で畑に落ちたなんて話も聴いた事はないので僕の脳みそは彼らと同じような程度の脳みそ、いや、程度ではなくて仕組みになっているのだろう。

 

ただもう一つの特徴としてその前に朝の3時過ぎに目が覚めることはよくある。その時は体を起こさずに頭のなかに保留箱に入ってるものを脳内に出して整理する。一切の筋肉を使わないので脳だけがぐわーって洗濯機の水槽みたいに回るのがよく分かる。エクセルとワードとお絵かきソフトが同時に立ち上がる瞬間である。

 

この時はほんとによく頭が回転してくれて難しいと思ってた案件が角度を変えればおーびっくり、みたいな解決をすることがよくある。不思議なことに一旦解決するとそのまま寝てしまうのだけど朝起きて枕元に置いてある紙とペンか、又はそのままマックを立ち上げて書き込む。

 

ただそんな事が出来るのも日頃どんなものでも頭に放り込む習慣があるからだ。世間一般では活字中毒とでも呼ばれるのだろうが、とにかく起きている間は常に周囲にある情報を観たり活字を拾ったりしている。

 

そーいう断片情報がいつも頭の中でくるくる回ってて、だもんで夜中の夢を見る時も十分な入力がされているからとんでもないものをとんでもないものにひっつけてしまい、実に様々な単語や情景やアイデアがポンポンと出力されるのだ。

 

ぼくの仕事を定義付ければマーケティングでその中には企画(かっこよく言えばひらめき、簡単に言えば思いつき)が大きいが、これも千三(せんみつ)の世界であるから、千三個思いついてはじめて三個程度が企画になる。逆に言えば常に千三個以上の思いつきがないとやってけないので「常在入力」が大事。

 

そこでふと、栄養問答なる言葉が飛び出してきた。

 

「何も食わないのに活動出来るとはこれいかに?」

「死霊の盆踊りよ」

 

「脳みそが腐ってるのに食い物が見えるとはこれいかに?」

「ふん、所詮はあきめくらよ」

 

ゾンビーじゃないんだから何も食わないのに肉体活動を維持出来るわけはない。人は食わねば死ぬ。死んだ後に蠢いてたら、そりゃ人間じゃない死霊だ。

 

ニュージーランドで生まれた日本語を話せないキーウィが日本に行っていくら電子辞書があってもその日から日本人と日本語で普通にビジネス会話が出来るわけはない。

 

日本で生まれ育てば日本語は話せるようになるだろう。しかし子供の頃から何の勉強もせず学生時代も学ばず日頃何の知識補充もせず社会に出て「ぼく、何をすればいいんでしょう?」ではゾンビーだ。

 

勿論彼らだって一応大卒だから単語としての言葉は入ってる、例えば拉致とか民主主義とか。けどそれが何を意味するものであり自分が対応してどういう主体性や考えを持って生きていくかという出力に全然結びつかない。まさにその一生、死ぬまで生まれっぱなしか死霊の盆踊りである。

 

だから社内で雑談する時もいきなり他人に何かのコメントを求められても答えられるわけがない、だって基本的に何も入力されてないのだから。まさに生まれたままの赤ちゃんの脳みそ状態でありそれがそのまま大人になったような「生まれっぱなし」であるが、世間にはそういうのが実に多い。

 

つまり他人と時事ネタを議論したり歴史上の人物を語るのに、ネタに関して全く学んでない。朝の新聞とニュースだけ見てそれで今日のネタは仕入れたと思い、全く頓珍漢な答をだす。おいおい矛盾してね?

 

日頃から知識を系統立てて入力しておき自分の立ち位置を考えてそれが自分にとって心地良いのか納得出来るのか、理論として正しくて日頃自分が考えている他のことと矛盾はないのか、そういう訓練をしていないから自分の矛盾に気づかない。

 

タイトルの栄養問答であるが、食べずに生きていけるのか?知識を得ずに生活の質を維持出来るのか?知識とは脳みその栄養である。なのに物理的な食物だけはガバガバッ食って太って夏になると(^_^;)だーらだら、酒にタバコに暴飲暴食で体を壊す。

 

肉体的栄養は摂り過ぎ精神的栄養は全く摂らず、生まれてきたのがこの子ですー、みたいな縁日の見世物小屋の出演者になってしまう。

 

けれどそんな事を言っても、今からでも遅くはない。人間は死ぬまで勉強でありいつ始めても遅過ぎはしない。まともな例で言えば60歳過ぎて退職してから声楽を学びクラシック音楽を聴き人生を楽しむ人もいる。学ぶ楽しむは本人次第、年齢ではない。

 

どうでも良い例だがぼくは糖質制限を始めたのが今年の3月頃、それまでは三度の食より好きだったラーメンやうどんをある日突然ピタっと止めた。ただそれだけで体調がものすごく良くなり副作用もない。50過ぎて始めても全然遅くない。ラーメンをネタにするなっちゅうに(笑)。

 

ましてやこれからの時代、日本人男性の寿命は80歳であり、今あなたが30歳だとすればこれから50年間世間にバカを晒して生きるか、今1年程度徹底的に自分を見なおして勉強して残りの49年を開けた目で生きていくか、まさに境目である。

 

境目というのも30過ぎたバカは普通そこから先は人の話を聞かず自分が正しいと信じて疑わず人生を過ごし、40歳過ぎた頃に思ったような人生になってない、何かおかしいと思うけど、そしてある日読んだ本に自分の犯した過ち、つまり学ばなかったという事に気づくが今更間違いを認めて自分の今までの人生が全く無駄であったって事を反省も後悔もしたくないから静かに本を閉じてブックオフに持っていく。

 

何も入力されてない脳からは何も出てこない。今の時代、手元にお金がなくても使い放題のネット環境があるのだ、無料で様々なことを学ぶことが出来る。

 

ちなみに言っておくと最初に出来るだけたくさん脳みそに情報を押し込んでおくと、何か突発事象!が起こった時に冷静に判断出来るのも事実である。何かある前に脳に栄養を与えるかどうか、決めるのはあなたである。



tom_eastwind at 16:08│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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