2014年10月18日

ショートランドストリート

金曜日は3件の外部会議。こうなると昼飯なんてのは夢のまた夢なんて思いつつよく内容を確認すると最後のはランチミーティング、やったねカツカレーである。あとは時間間に合うかってのが唯一の心配事。

 

出社して水を一杯飲みつつ朝ミーティング終わらせてすぐに飛び出してキツイ坂道のショートランドストリートの大手弁護士事務所に行く。ここは筋の良い事務所で政府に対して力を持っており道の王道を歩くスタイルだ。

 

人によってはうちがどこか特別に個別の弁護士とだけくっついてると思ってるようだが、うちは常にお客様側に立って一緒に弁護士に会いに行ってるだけで、弁護士なんてはっきり言ってだれでも良い。うちが司令塔になりその一部が弁護士で弁護士なんて山ほどいるわけで、あとは腕が良いかこちらの話を理解してもらえるかだけである。

 

だから今でもよく使う弁護士事務所は4つあるけどその数が増えれば増えるほど選択肢が増えるわけで増えることには何の問題もない。1980年代の中洲でボトルを置いてた店がどんどん増えるのと同じことだ(笑)。

 

この弁護士事務所では絶対に大丈夫と言わない。けれど君のために戦うと言ってくれる。けど実際にここで去年取り扱った案件は100%通っている。難しいのは彼ら弁護士をどう納得させるか、物語の作り方である。

 

この「物語の売り込み」が実は僕らのビジネスで最も重要な点である。弁護士と言えど南半球の小島に生まれ育ち「地元じゃプレスリー」であるが所詮人生経験が薄い。だから北半球の話をそのまま持ち込んでもうまくいかない。

 

実は多くの日本人が直接弁護士と話をして契約をしてビザ申請をして落とされるのは「物語」を作るのに失敗しているからだ。相手にわかるように砕いて説明する、これは日本人が最も苦手とする点であり世界中誰も得意でない部分でもある。

 

物語を作ることが出来るからこそ僕らの仕事が成立するのだ。その為には弁護士費用と別に当社の費用が発生するが、それを無駄と思うかどうかはご本人の判断次第である。先日も書いたが当社は最後までついてきてくれたお客様は100%の確率でビザを取っている。投資家ビザで却下された方はどのように申請したのだろうか。

 

この弁護士二人は地頭が良い。だからまず僕が全体像を説明してこの家族の移住ってのはどういうことかを説明して僕らの立ち位置を説明すると、すっと飲み込んでくれて「そうか、香港の法律がそうであれば問題はない。一国二制度だしNZ移民局は他国の納税についていちいち口を挟む立場ではないな」と理解してもらった。ふー、まずは一息ついた。

 

その後具体的なビジネスモデルを白板使って説明する。面白かったのが弁護士二人共すっとケータイ引っ張りだして白板を写真に撮ったことだ。これはぼくもよくやる方法で、いちいちメモを取らなくても良いので便利だ。ケータイのこういう使い方ってのはケータイを発明した人は思いついてたのだろうか。

 

ランチミーティングでは全員地頭の良い人間と話が出来て面白かった。前の会議が長引いて30分ほど遅刻したがここで今週初めてカツカレーを食べることができた、はは。

 

皆付き合いが長いメンバーだ。ああそうか、彼らは彼らなりに考えてビジネスモデルを作ってる、ただ節税となると二カ国間の税務知識が必要で彼らも彼らの税理士も現場の知識を持ってないって事が分かった。

 

だったらいいよ、日本とNZの租税協定を基礎にしながらどうやれば合法的に節税していけるかの説明。ここは日本とNZの間の取引であるので僕が2年前に提案したのはそこに香港を入れることで合法的な節税をすることだった。彼はその案を実行して今も継続してうまくいってる。

今回は別件で話を聴いたが、ちょい複雑。イスラム送金なども考えたがちょときつい。ちょと宿題。 

 

歯医者にとって患者の歯を治療するのは毎日の作業であるがめったに歯医者に行くことのない患者からしたら何が本当か分からないから歯医者の言われたとおりにするしかない。信じてプラントやって失敗したら、そりゃ医療過誤で訴えたくもなるわ。

 

ただその前に外部助言、セカンドオピニオンを取るって事は可能です。節税も同様で、誰かに噂話で言われた事や本に書いてたことをそのまま自分で実行したら失敗したなんてのはよくある話だ。なんで?だって本に書いてるような事はすでに世間に広まっており税務署だって把握しているからだ。タイムラグです。

 

節税に必要なのは常に税務署より2年先を行くことだ。資本主義はもともと海をまたぐ海賊であり英国発祥の経済ビジネスモデルは国境を超えていた。更にスピード感がある。陸にしがみつく国家には手が出せない部分が非常に多い。だからいかに資本主義を使ってスピード感を持って節税するかがポイントである。

 

資本主義国家と言いつつ陸を越えられない国家は21世紀では通用しなくなる。20世紀の印象の国家は21世紀後半には思いっきり変化するだろう。

 

さ、ついていけるか?けど今世紀、面白いぞ。Big Wednesday ! 



tom_eastwind at 10:38│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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