2014年11月10日

馬上で花を眺め馬を降りて花を愛でる。

月曜日の朝、立て続けに3件またもワークビザの発給の知らせが来た。本当に総選挙で「死んだふりをしてた移民局」であるが、選挙後に一気に永住権発給、ワーク発給が立て続けである。今日のワークビザはすべて2年間有効だから、おー、すげーな、これなら次はそのまま永住権申請だなってケースだ。

 

選挙後には永住権、起業家ビザ延長、投資家ビザ、続けて発給された。これからも堰を切ったようにビザ発給が期待出来る。これがぼくが総選挙とスキャンダルがくっついた時に作った作戦のランディングプランである。よかったー。

 

技能移民は失業率と関連性があると言われてる。僕の経験、肌感覚では失業率が5%になるとワークが出てきて3%になると永住権が取れやすくなる。現在が5%台だし景気が盛り上がってきて総選挙も終わったので移民局が動き始めたのだろう。

 

面白いのは移民局が「今年のセミナーに参加した顧客で第一号、初めて投資家ビザを取得した!」と言ってるのだが、それ、うちのお客さんだし(苦笑)。すでに投資家ビザ手続を開始しており、たまたまセミナーに興味をお持ちだったので参加を薦めたのだ。

 

でもまあいいや、そのあたりの裏事情は僕が知っておけば良いだけでセミナーに出張して来た移民局や銀行は「やったー!、よし、来年もやろー!」って思ってくれればそれで良い(苦笑)。

 

ところで以前も少し書いたが去年起業家ビザで落とされた中国人が最近集中しているのが投資家2ビザである。年間発行件数は300件と決まっているが今まではあまり誰も目に入れてない枠だった。

 

だからこそ僕は去年から「投資家2」をお勧めして当社が扱った投資家2はすべて短期間で難しい審査もなくビザが取れた。「ビザは取れる時に取れ、取ってからどうるすか考えろ」の大原則である。

 

ビザが取得出来ても滞在日数が稼げるかな?そんな事考えてる間に他の人がビザを持っていけば自分は滞在日数がクリアーする頃にはすでにビザという椅子取りゲームの椅子は他人に取られている。まず座って席を確保する。それから次に手段を考える、である。

 

家2の行数は年300件。これにして、今日現在で移民局には500件の申請書がある。これから2ヶ月で更に増えるだろう。もしかしたら来年はこのビザ枠自体が廃止されているかもしれない。

増えた殆どが大陸中国人だけど、彼らは申請書を提出しても受理される可能性は3割。ここから、つまり受理されても本審査で落とされるのが約7割。今の移民局は大陸中国からの申請については落とすことを前提で審査をしている。

 

それでもこの審査自体をやらないってのは出来ないから結局日本人も中国人同様に審査の行列の後ろで順番待ちするしかない。これが最近の投資家ビザで手続に時間がかかってる理由である。

 

こういう現場で起こっている様々な事象を理解すること、同時に片方ではウェリントンの移民局本社(ここのトップはCEOと呼ばれる)の高級役員同士が「やったー!日本の説明会、いいじゃん!」と喜んでいるのも知っておくこと。この両端の情報を得ることでより良い対策が作られる。

 

すべての事象には理由や原因があり時には関係ないはずの事象が本当に偶然に一つに絡まってしまいとんでもない結果になったりする。

 

今回の総選挙と3件続いた移民局のスキャンダルがとんでもなくからみ合ってしまい(ほんっと、移民局ってのは歴代で常に新聞をにぎわす部門である)その結果とんでもない話が飛び出した。

 

しかしその全てには何らかの「必然」がある。僕の仕事の一つがこの「絡まった意図」の背景に何があるかを読み取り情報を集めて解きほぐし、どこが問題かを発見して解決策を組み立てる事である。必要なのは望遠鏡と顕微鏡・・・一体おれって何屋(苦笑)?と思いつつも現実的にそういう事が必要とされている限りやっていく。



tom_eastwind at 20:49│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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