2014年11月25日
恥という言葉を知っているかな。
心に聞く耳が無くなれば恥となる。けど心の耳が公(おおやけ)になってれば聡となる。一文字違いでもその意味の違いは大きい。
昨日の月曜日は出社初日であるが机の上の書類はそれほど多くない。考えてみれば最も短い日程、たった10日の不在だったが今回は長く感じた。多分移動が多かったからだろう、書類が少なく感じるのは。
朝から急な案件で投資家ビザ担当者がものすごい勢いで仕事をしている。時間との勝負だ。隣の机では学生ビザについて担当者が色々と調整中。
そこに突然事前の連絡もなくInternal AffairからAML担当者が訪問して来た。
背広を引っ張りだして会議室でウチの仕事を説明した後でAMLの担当官に当社が免許を持つ他社と提携して当社がFSPR免許を返上した事、その経緯を説明する。その後担当者からメールが来て「確かに」と確認をもらった。
しかしこれだけの事でもうちのビジネスモデルはキーウィのやり方ではないので理解してもらうのが面倒だ。相手が「自分が分からないことが世の中にあるってのを知ってる」のならゆっくり説明すれば分るのだが、最初から思い込みが強い人は面倒くさい。
AML担当者でありながら資金洗浄の現場を知らない人は随分と多いが今回の担当者は自分の仕事の領域を理解しており話が早くてよかった。
AucklandでビジネスをやっててもAMLやFSPRを現場で理解している人は少ないが、何故か知ったかぶりで「わたし出来ます、知ってます!」というキーウィも多い。やる気は大事だけど知識がなければ現場をぐちゃぐちゃにするだけだ。
NZ社会では出来もしないのに出来るとかこういう、素人っぽい仕事をしている人間が目立つが、何故か今回の日本でも見かけることがあった。昔の日本人って、例えば宮大工とか大手建築会社の職人とか、ほんとに自分の仕事はプロとしてやってたのに平成になってからか、素人なのに仕事欲しさに業界に入りこんで客をごまかすのが目立つ。耳に心があるのか?
今回も複数のお客様と面談すると、彼らはすでにどこかでビザに関する助言を受けている。しかしその内容を聴くと首をかしげる事ばかりだ。そのビザエージェント、ほんとに現場と法律の解釈知ってるの?
疑問符が出てくるが聴きこんでいくと問題点が見えてくる。要するに知らないし知ろうという気持ちもないのだ。渡航後の生活は?仕事は?子供の学校は?住む地域は?居住用不動産は?各自のビザの種類は?あなたの耳に心は?
お客はビザを取ることが目的ではなく幸せな生活を構築することなのだ。ところがエージェントの目的は自己利益の追求である。咬み合わないわけだ。何も分かってなくてただひたすら「ニュージーランドは良いとこだ!」と言ってるが、NZには良い点もあれば悪い点もある。両方をしっかりわかった上で助言すべきで時には断ることも必要なのに顧客の立場に立ってない。日本も変わってきたな、昭和は遠くになりにけりか。
今回の日本出張で感じたのは「クリスマスから年末にかけて当社のお休みの期間にもう一回日本に行って個人面談やろう」って事だ。間違った助言で準備していざ渡航してみれば話が違うでは話にならん。ぼくの目的は街つくりだ。その街に失望されては困るのだ。
初日の仕事を終わらせて夕方自宅に戻ると久しぶりにTVONEの6時のニュースを見つつきんぴらごぼうと里芋の煮っころがしの夕食だ。なんだかまだ緊張が抜けてないのかあまり眠れず、火曜日はちょときついかも。けど5万人までやり抜くぞ。敵は幾万ありとてもだ、、はは、てか敵だらけのAucklandだ(笑うしかない笑)。