2015年02月04日

名古屋、大阪

大阪で朝を迎えてコンビニで買った豚汁を部屋で食べて(飲んで)今日も開始だ。

 

豚汁は良い。レトルトとは言えど適度に野菜も肉もあるし味噌が体を温めてくれる。ホテルのレストランでも飯を食えるのだけど、その為に髭そって顔洗って着替えて、などと考えると部屋食(豚汁)の方が気軽だ(苦笑)。

 

なので豚汁食って洗面してスーツに着替えてネクタイして見かけはえらそうなサラリーマンの格好になると、おお、それなりに馬子にも衣装ではないか(苦笑)。

 

などと思いつつ大阪から名古屋に移動、午後定宿のホテルでお客様と面談する。

 

大阪から名古屋に来るとたった1時間なのに街の雰囲気が変わる。何よりまず新大阪駅のエスカレーターでは右に立ったが名古屋では左に立つ。

 

大阪のホテルでは東京の人間はあまり歓迎されないのか、何をするにしてもNOから入る。Yシャツをクリーニングに出そうと思い机を開けると「予約なしでYシャツをクリーニングに出しても受け付けません。必ず事前に電話してください」??

 

他にもいくつか対応不明な点があり、いつもの如くハテナマークが飛び回りつつ名古屋に入るとこっちのホテルの対応は全然違う。ごく普通に対応してくれるのだ。

 

名古屋は世界中からビジネス客が来る。特に名古屋の定宿はトヨタ詣での外人が世界中から集まっており、レストランではあちこちの外人グループがワイワイと飯を食っておりバーに行けばこそこそヒソヒソと外人同士が情報交換していたりするので、ホテルに要求されるのは世界標準である。

 

なのでホテルのサービスは世界中のホテルで外国人が普通に納得出来るサービスでありホテル側の事情を押し付けるような雰囲気はない。てか、そんな事やったらクレームになる。

 

大阪にあって名古屋になかったもの。恵方巻き。これ、セブン-イレブンの戦略に見事日本中が引っ掛けられたのだけど、恵方巻きって元々関西であるから名古屋にはなかった。

 

大阪になくて名古屋にあるもの。味噌カツ、味噌煮込みうどんetc(笑)。

 

日本は決して広い国ではない。そこに12千万人が住んでいる。ほんとに細分化された文化がそれぞれの街にある。この仕事をしているといろんな街を回るのでほんとによく分かる。

 

大阪は江戸時代から商人の街であり明治から昭和初期にかけては東洋のマンチェスターと呼ばれるほど工業も発展した。

 

しかし昭和後期、新幹線が走るようになり東京霞ヶ関の戦略に大阪が見事引っかかり1980年代にストロー現象で多くの大阪人が東京に行った。BOROの「大阪で生まれた女」のフルバージョンが当時の雰囲気をよく表している。

 

しかしその時も名古屋の人は大阪ほどには動かなかった。名古屋は実家から通う若者が多いのもよく知られた話だ。

 

つまり大阪とは商業と工業で西日本を中心とした田舎の若者を吸収した「田舎者の集まり」であり人口は増えたものの横のつながりは名古屋ほどに強くはなく、東京の方が景気いいじゃんとなれば大阪を離れて東京に行く。

 

新幹線が出来れば大阪日帰りが可能であり、今までは大阪が本社だった企業が日本政府とのパイプを強くするために東京本社を作った。そのうち本社が二つは非効率となり東京に判断機能を集中させて大阪は連絡事務所になった。そうなると優秀な人間は本社で働きたいので当然東京に行く。

 

しかし名古屋は元々が地元の人間であり合理的にものを考える。名古屋には仕事もたくさんある。だったら家賃を考えれば実家から通えばいいじゃんって話になる。

 

現在リニア計画が進んでいる。じゃあこれでリニアが走り始めれば名古屋の人が東京に行くか?あまり考えられない、だって新幹線が出来ても東京に行かないのだから。

 

仕事は東京に取られるか?今でさえ東京から名古屋は新幹線で1時間30分。取られるものはすでに取られているわけでリニアが出来ても何か新たに取られるものはない。そして名古屋には戦前から工業地帯があり世界でもトップクラスの技術を持っている。

 

こうなると10年単位の長期でみれば日本の2大都市が東京−大阪ではなく東京−名古屋が2大都市になる可能性が非常に高い。



tom_eastwind at 21:58│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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