2015年03月25日

リテラシー

 

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「楽天市場」で11万件やらせ投稿 表示順位を操作? 請負業者を提訴

http://www.sankei.com/west/news/150321/wst1503210019-n1.html

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ネットの口コミが出て来た頃からつきまとっていた問題でいまさらと思うが、これは小学校から高校くらいの間に学ぶ日本語教育と親が教える日本語のリテラシーの低さが根幹にあると思う。

 

ちょっと話の穂先を変えるが「振り込め詐欺被害」が多いのが東京で、少ないのが大阪と鹿児島というデータがある。島根の事はよくわからないので割愛するが。

http://www2k.biglobe.ne.jp/yano/man7.htm

 

大阪は商人気質であり「そんな簡単な詐欺には引っかからん」というお金に関するリテラシーが高いのだろう。子供の頃からお金の教育がきちんとなされているという証拠であると推測出来る。これ実は香港人も同様の気質がある。普段はびた一文も使わず酒も飲まず、けど結婚式では平気で最高のブランデーを振る舞う。お金の使い方にメリハリがある。

 

続いて鹿児島であるが、薩摩藩の国民性は一般的な日本人とは見事に違う。同じ九州人として僕が目の前でいろんな薩摩人を見てきたがそこに共通するものは沈着冷静でありながら一度燃えると死ぬまで戦い死を恐れない文化、そして相手が例え身内でも間違っていると思えば「お前、死ね」と言える心構えである。これは生き方としてのリテラシーの高さがあると思う。

 

何も振込詐欺ですべてが決まるわけではないが、リテラシーの一つとして日本語理解能力がある。常に文字を読み意味を理解しようとして語彙を増やしていくうち次第に「あれ?なんかこの日本語おかしいぞ」って気づくようになる。

 

例えば匿名で悪口の書き込みで推測を基礎にして誰かを批判するなんてあり得ないわけで「Aは痴漢のようである。痴漢は悪い事である。だからAは悪い」という理屈がおかしいのは普通に日本語を理解できればわかることだがネットの書き込みではこういうのが普通にまかり通る。まさに便所の落書きだ(笑)。

 

またはキチガイみたいに感情的な文章ばかりで「あいつ馬鹿だ、あいつキチガイだ」と連呼するがその根拠が全く示されてない場合も同様だ。

 

逆に楽天のある特定のお店に良い評価が入った場合でも「この商品、素敵そうですね。こんな良いものってないですよね、すごいです、ほんとに気に入っちゃいました!」要するに自分が使ってないのに良い評価を書くこと自体の矛盾がそこにある。

 

日本語の書き方は決まりがあり、その決まりを曖昧にしたまま話をしているといつの間にか「絶対にダメだと思います」となるが、これって「絶対にダメです」なのか「ダメだと思います」なのか曖昧になる。

 

勿論日常会話としては絶対の意味を薄めるために「思います」と付けることはあるが本来「絶対」と「思う」が同居することが絶対おかしい(苦笑)。言葉は時に連れて変化するものだから時代によっては「絶対良い」もあるだろう。但し単語の利用方法と文法は別である。

 

実際に無記名の書き込み等を読むと明らかにリテラシーのない、最初から「これ、おっかしくない?」というのが普通に転がっている。

 

文体の問題ではなく内容が意味不明か矛盾を抱えるかものすげー単なるキチガイの怒りだったりする。ところがリテラシーが低い方々はこのあたりを読み込んで「はい、これゴミ」と区別することが出来ない。だもんで書いたものをそのまま信用することになって自分がバカを見る。

 

「だってー、楽天の評価が高かったんだもんー」と信じて損をするのは自分である。ネット時代になったのだ、少なくともリテラシーを持たないと自己防衛出来ない。



tom_eastwind at 16:22│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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