2015年04月07日

フルコースのバイキング又はバフェットとも呼ぶ仕組み

ニュージーランドではイースターも終了して当社NZオフィスも再開。皆忙しくしているんだろうなって思いつつ今日は630分から朝ごはんだ。僕あてに多分朝から来るだろうメールに備えて早飯である。けどこれで4日続けて朝飯をマクラにしているな(笑)。

 

今日のレストランで観光客が少なくてビジネスマンが目立つのはやはりイースター終了絡みですな。このホテルの隣のビジネス棟には外資系企業が多く入っており外人さんが朝からスーツ着て数名のグループごとにパワーブレックファーストやっている。

 

イースター期間中は観光客の家族が多く今朝のビジネスマンもイースター期間中は家族旅行を楽しんでたのだろう。

 

いつもの風景が戻ってきたなって感じだ。2つ隣に座ってる日本人ビジネスマンは紙の新聞とIpad抱えてご飯なので忙しいな、ご飯の味はするんだろうか、他人ごとながら気になる(笑)。

 

ところで今回ある用件で銀行に行き現金を引き出ししたのだが仕事用のまとまったお金だった為にアンケートを書かされた。「何のために現金を引き出すのか?」「何に使うのか?」「誰に払うのか?」みたいな内容であり日本の民間銀行もいよいよ政府業務取扱調査窓口になったなーって感じだ。

 

日本会社財務部金融課xxx銀行新橋支店みたいな、つまり個人の資金の動きは使用目的も含んですべて銀行窓口経由で金融庁までまっすぐ報告が行くという事だ(笑)。

 

そう言えば昨日聴かれたマイナンバー制度であるが銀行にも紐付けられると以前書いたが同時にこれから外国の銀行とのヒモ付も行われるようになる。「えー?そうなんですか?」とびっくりされたが事実は事実である。

 

去年のG20で合意した内容の一つが「各国税務当局が自動的に相手国に個人税務情報を提供出来る仕組み作りの検討」である。今日明日にやるわけではないがこの合意内容のミソが「自動的に情報提供」の部分である。

 

今までは日本の税務当局が個人名を特定してスイスの特定の銀行に個人名を伝えて情報提供を依頼していた。これだと日本側が個人名を特定する必要があるし個人が持っている口座を特定する必要があり、今まではこれが大きな壁だった。数年前に起こった五菱会事件の時などは犯罪収益であったから何とか各国の協力を得てスイスの銀行まで繋がったがそうでなければほぼ追跡不可能だったろう。

 

しかしこれからは違う。税務署がいちいち調査して個人を特定する必要も銀行を特定する必要もない。何せ各国の銀行が自動的に個人情報を日本に送ってくれるのだ。

 

例えば日本居住者が米国に口座を持つ場合、今後その資金を移動する時点で本人確認を要求されてその際に日本居住者であれば「納税者番号を提出しなければ資金を動かせません」となる。

 

そして納税者番号はデータベース化されて毎月銀行から自動的に米国税務当局に送られ、更に自動的に日本の税務当局に送られる。税務署員は椅子に座って送られて来たリストを見て「ほうほう!何から頂きましょうかねー(笑)」となる。これであなたが米国に持つ資金は捕捉される。

 

税務署からすれば椅子に座ってるだけで何もしなくても上げ膳据え膳のご馳走だ、まるで世界中の名物料理が出てくるフルコースのバイキング料理食べ放題である(笑)。

 

もちろんこれは今日明日の話ではなくシステム開発会社の仕事振り次第である()が、何だか奴隷が奴隷を苦しめる仕組みを作っているような感じだ(笑笑)。

 

まずは日本の銀行のマイナンバー制度のヒモ付を行った後に外国口座へのヒモ付を行うわけでおそらく2017年くらいにひっそりと導入されるだろう。2017年、そしてある日突然あなたの自宅に税務署から「お尋ね」がやって来るのだ。

 

世界中の名物料理が出てくるフルコースの食べ放題スタイルは日本ではバイキング(Viking)と呼ばれる。英語ではバフェット(Buffet)と呼ばれる。どっちにしても食われ放題になるのは国民だ(笑)。



tom_eastwind at 20:13│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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