2015年06月06日

Airbnb

「トイレのほうがお前に小便するのか?」

 

水洗トイレに関してキーウィに説明するとピント外れの返答が来る。日本出張した事があるキーウィがそこにいると僕以上に水洗トイレの話を興奮したように話す。全く日本文化の発展は興味深い(笑)。

 

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“中国人ホテル”化する都心タワーマンション 資産価値の大いなる危機

Airbnbで稼働率を上げれば、都心のタワーマンションの利回りは10%近くに達するはず。ただ、厳密な意味では旅館業法違反になる。

この儲かるシステムを中国人オーナーたちが、ただ指をくわえてみているだろうか。少々違法性があっても、儲かる手法を選ぶのが彼らの習性。だから、都心のタワーマンションが中国人利用率の高い「ホテル化」する日は近い。これは資産価値にとって大きな危惧だ。

zakzak夕刊フジ 2015/5/31

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なるほどな、最初から投資用マンションとして買っておき自分が住むわけではなく他人に有料で貸すことを目的とする、これならホテル商売成立だ。

 

最初はこれ、実際問題として日本で定着するサービスだろうかと思った。見知らぬ他人を自分の家に泊まらせたり自分が他人の家に泊まったりするのが一般的になるとは思えない。いくらネットで相手の情報が事前に取れたとしてもそれがどこまで本当か分からないと思ってた。

 

子どもが海外研修に行ったのでその代わりに日本でホームステイファミリーとして海外の子どもを受け入れることはあるだろう。また日本で知り合った外国人を短期間受け入れすることもあるだろう。

 

けどそれをビジネスとして?なるほど投資用不動産で他人を泊まらせるという発想か。

 

この記事の問題を羅列してみよう。

 

1・中国人がbnbを手掛ける可能性がある。旅館業法違反であるのは明確だし日本人並のサービス品質をどうやって維持出来るのか。外国人が日本に来てbnbを経験してがっかりされては困る。

 

2・日本人がbnbを手がけている。旅館業法違反である。旅館経営者からすれば火災報知機から始まって防災設備の多額の費用をかけている。それがbnbでは全く対応していない。万が一の火事、避難誘導、どうすんだ。

 

最近はタクシー配車サービスのウーバーが外国で白タクをやっている。日本では違法である。どうなんかなー。理解は出来るが了解は出来ない。何故なら僕は旅行屋だからだ。万が一の時にお客を守れるのか?

 

旅行って言うのは大きく分けて3つの要素がある。それは「あご・あし・まくら」だ。あごとは食事、あしは移動手段(バスや飛行機)、まくらは寝るところ、宿泊施設だ。

 

僕自身が旅屋としてこの業界で約40年飯を食ってきた。なのでホテルやバスにはプロとしてのサービスを要求して来た。常にお客様の安全を第一に考えてきた。だから今回のようなAirbnbやウーバーはどうしても納得出来ないのだ。

 

日本人が持つ品質管理技術、これは世界で最高である。それを自分の手でぶち壊す必要はないだろう。今は事件が起こってないから「あー格好いい!外国で流行ってるんだって〜」でお気軽に参加する人もいるだろうけど、いずれ事件が起こってからでは遅い。

 

目先の利益、皆がすぐに飛びつく如何にも手軽に儲かりそうなビジネスは大体において数年後に破綻するが、ビジネスにおいて一番大事なのは継続性である。そのビジネスは10年続くのか?20年続くのか?お客様と信頼関係を構築出来るのか?法律を守っているのか?

 

日本のトイレは「お前」に小便するはするが「お前」を殺しはしない。けど知らない個人の家に泊まって安達ケ原の鬼婆になったり知らない人の車に乗って殺されたりしたらどうする?
眠れないよね。

 

この、Airbnbとかウーバーはどれだけ人気が出ようと僕は利用しようと思わない、僕が旅行屋である限り。



tom_eastwind at 14:54│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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