2016年03月03日

トランプ

米国共和党が大変な騒ぎになっている。泡沫候補であった彼は下品な言い回しと人種差別というネタを使って中産階級から落ちこぼれた米国白人下層階級に訴求しており、これがまた今の世相にぴったり合っているからだ。

 

けれどほんとにこんなのに共和党候補になられたら末代までの恥だ、そこで共和党の重鎮が味方陣営であるはずのトランプを何とか叩き落とそうとしている。

 

問題はトランプの方が元々テレビ番組を持つような喋り屋であり彼の主張が政治的に実行不可能と分かってても多くの白人はそんな事どうでもよい、集会で楽しまさせてくれるトランプが良いのだ。

 

米国は戦後日本の憧れであった。戦後の米国映画で白人が住むプール付きの豪邸やジョン・ウェイン、アメリカングラフティを見せつけられた日本人は米国人崇拝になった。

 

ところがその後の米国は黒人の公民権問題、ベトナム戦争での北爆、ニクソンの辞任などで暗い70年代を過ごした。

 

その後ITと金融を融合させた技術で米国は復活したが今度はその技術の進化の為に多くの失業者を生むようになったのだ。

 

何せ機械は24時間文句を言わずに働く。金融市場ではコンピューターが高頻度取引を行うので人間は不要だ。

 

ITは世界を結びつけ国境をなくしすべての国家の労働者が平等に競争に晒され、それは中国のような低賃金の国にとっては幸運、米国にとっては仕事が中国に流れることで失業者が増加した。

 

2008年のリーマン・ショックで米国は道徳を失った。他人のカネで博打をやってすってんてんになって銀行から高額の退職金を受け取る人物が出てくる一方、仕事をなくした人は大事なお金まで失ってホームレスなど家庭離散するケースが出た。

 

これが平等な国か?アメリカンドリームはどこに行った?20世紀の古き好き米国で中産階級の白人は家族で教会に行き子供に道徳を教えた、21世紀も同じ世相だろうと考えつつ。

 

その結果として21世紀に世の中の変化に巻き込まれ下層階級に追い込まれた元中産階級は怒りを感じている、それも激しい怒りを。

 

その怒りを受け止めるようにトランプというにわか政治家が現れ政治的な能力に関係なく白人下層階級の支持を受けて今日に至る。

 

最初は冗談な候補だと思われていたトランプ。彼が大統領になる可能性は非常に低いし、僕はむしろ彼がある一線で自発的に候補争いから撤退するのではないかと考えている。

 

それはトランプが共和党に対して自分なりに米国白人の事をもっと考えろ、その主張が通ったと考えた時ではないか。トランプは忙しいのだ。大統領などやってる暇はない。

 

それにしてもトランプ、大阪の橋下さんのようなタイプではないが喧嘩に強い。大したものである。



tom_eastwind at 18:59│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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