2016年04月12日

観測気球

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[東京 12日 ロイター] - 石原伸晃経済再生相は12日の閣議後会見で、来日中のOECD(経済協力開発機構)のグリア事務総長から来年4月の消費税10%への引き上げについて、予定通り実施すべきとの提言を受けたことを明らかにした。

 石原経済再生相によると、グリア事務総長から「EU全体の間接税は2割程度で、そのようなものが必要」「15%まで1%ずつあげていくのが望ましい」と提言されたという。

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「ぼくちゃん、OECDさんから消費税15%まで上げろって言われたよー、もっと上げて20%でもいいよってー」如何にも石原氏らしいばかっぽい内容だ。もうちょっと自分のアタマで考えて自分の言葉にすれば良いのだけど、この人最後はいつも他人任せで原稿読むだけである。

 

消費税増税は財務省がすでに何をするかの工程表を作っている。後はそこに入れる日付をどうするか、だけである。日付についてはその時の政治や政局に応じて調整する。

 

しかし2020年以降も消費税を確実に増税するのは官僚の既定路線であるからその方向性が変わることはない。これは群馬県の八ッ場ダムを見ても分かるように官僚たちは一度決めたら絶対に変えないのだ。

 

今年の総選挙では財務省が政局をじっと睨みながら「安倍首相、政治的判断で1年は譲りましょう、けれど2020年以降に消費税を20%を目処に上げること、OKですよね?」

 

そこで政府としては財務省の意向が世間にどう映るか確認するために今日本に来ているOECDの有力外人助っ人を使って石原氏と談話をさせて、ほんとに言ったかどうかも分からない事をニュースとして流す。アナウンサーは石原氏である。

 

もしかしてこの助っ人は石原氏に「おい石原、今晩銀座の店連れてけや。日本の景気の堅調さを実感したら消費増税15%、店の女の子が可愛かったら20%と発言してやる!」とでも言ってたのかもしれない。

 

安倍首相としては今年の選挙で確実に議席の三分の二を取るために消費税増税再度延期をする。そのネタとして彼もスティグリッツなどの外人助っ人を米国から呼び寄せて言ったか言わないか分からない話を「こちらの高名な経済学者様がこのように言っております」と空気を醸成するのだ。

 

ここでも十分な報酬がスティグリッツ氏に支払われるが、気にするなそれは税金だから。

 

そして石原氏も安倍氏も他の偉い人に話をさせるこの方法なら「自分が言った」ことにならないのでお気軽である。

 

もし世間の反発が出そうなら「あ、いやいや、あれはですねー、日本経済を知らない外人の話したことですよ〜、わたし?私は勿論世間の皆さんに賛成ですよ〜!」

 

世間の空気を読みつつ落とし所を探っていく観測気球である。



tom_eastwind at 10:55│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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