2016年06月01日

アベノミクス選挙の表と裏

安倍首相の公開記者会見を観る。「アベノミクスを更に加速させます。必要な手段は全部取ります。アベノミクスにブースターを付けていきます」

 

「消費税増税延期は以前の私の皆さんへの約束を違えました」と正直に認める。けど増税延期は多くの日本国民にとってうれしい話である。

 

むしろこれを選挙の争点にすれば野党は「消費税の予定通り実施!」となる。これじゃ国民に受けが悪い。

 

だから叩くのはアベノミクスであるが、普通の人にアベノミクスが失敗と言っても一般の人々からすれば株価は上がったし安倍首相は現役首相としてGPIFや財務省、日銀を使って経済景気の上昇を実施しているからアベノミクスの失敗は目に入らない。

 

そうなると現在の状況では自民党一強であり、安倍首相が今回の参議院改選の半数獲得と言うのも理解出来る。

 

それにしても今回は共産党を除く野党のだらしなさが酷い。今年1月の志位共産党書記長が民主党など各野党に「一緒にやろう!」と呼びかけて以来各野党は振り回されまくりで挙句に今回は野党統一候補という事で参議院選挙を戦うとのこと。

 

これでは野党ではなく野合である。

 

民進党にしても基本的に民主主義を標榜しており他の党も近いが共産党だけは今でも党の綱領に共産主義を掲げている。民主主義と共産主義は全く相反する関係にある。

 

根本的に政策、てか国家の在り方を問う大きな基礎の部分で全く相容れない共産と他野党が合流する。これは共産党以外の野党の矛盾であり自己否定である。

 

それでも選挙協力を行うことでこれから何が起こるか。答は簡単で他の野党は共産党に食いつぶされることになる。

 

共産党は今回の選挙で大勝しようなんて思ってない。それよりもう一つの隠れた目的として選挙協力を行う事で自己資金の節約、選挙を通じて相手側野党選挙関係者と良い関係を作る事がある。これはスパイ行為であるし共産党が得意とする方法だ。

 

民進党の背後には労働組合がありそこの青年部などは共産党にとって柔らかい腹の肉である。

 

オルグという言葉がある。若者が何となく未来が見えないとか不安が多いとかそういう状態になった時に、同じ組織の仲間のようにして「そうだよね〜、けど世の中、変えなくちゃね〜」と若者の心を掴んでいく。

 

これは宗教の洗脳とは少し違う。共産党に神はおらず、社会はどうあるべきか、そして君は本来どうあるべきかを理論的に説明する。その際に世の中で毎日起こっていることをテレビやメディア視点ではなく共産党視点で説明することで若者をびっくりさせる事が出来る。

 

共産党は宗教の洗脳と違い目の前の社会的事実を若者に見せつけながら「俺たちと一緒にやらないか、仲間がたくさんいるんだ」

 

今回の参議院選挙では表は与党と野党の決戦であるが裏では野党内乱闘、共産党による各党へのオルグが凄まじいことになりそうだ。



tom_eastwind at 16:17│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔