2016年10月10日

アンジェイ・ワイダ監督死去

 

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ポーランド映画の巨匠で世界的に著名なアンジェイ・ワイダ監督が9日、死去した。90歳だった。ポーランド・メディアが伝えた。肺不全だったとされる。1996年には第8回高松宮殿下記念世界文化賞(演劇・映像部門)を受賞した。

 第二次世界大戦中の対独レジスタンスの体験を基にしたデビュー作品「世代」(1954年)、ワルシャワ蜂起に敗れて死に行く若者らを描いた「地下水道」(56年)、ポーランド共産党幹部を狙う若き暗殺者を扱う「灰とダイヤモンド」(58年)は「抵抗三部作」として知られ、監督としての国際的評価を獲得した。

http://www.sankei.com/entertainments/news/161010/ent1610100002-n1.html

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ワイダ監督の三部作を初めて観たのは30年近く前の日本の田舎の映画館だった。当時の映画館は昼間は米国の巨額な予算で作ったアクションが中心でありその中で「週末の夜から朝まで」という限られた時間帯で戦争三部作のような日本でマイナーな映画が上映されていた。

 

全編白黒映画で何より映像が暗い。第二次世界大戦でポーランドはドイツとロシアの駆け引きに巻き込まれてある日突然国家が分断される。その後長い厳しいそれぞれの支配下が続く。

 

戦争後期になりドイツの敗勢が決まりドイツ軍支配側のワルシャワで市民の一斉蜂起が行われる。

 

これは国境のすぐ近くまで来ているソ連赤軍がポーランド軍と手を組み「君らは先に蜂起してくれ、我々はすぐ後からやってくる」という約束があったからだ。

 

しかし実際は蜂起をしても赤軍はやって来なかった。彼らは支配側に逆らうレジスタンスをあぶり出してドイツ軍に殺させたのだ。

 

そんな当時の命を賭けた駆け引きはまさに騙し合いである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ワルシャワ蜂起

 

厳しい戦時下を生き抜いたワイダ監督は当時の体験をそのまま映像にした。

 

アンジェイ・ワイダ監督の「抵抗三部作」は今でも自宅でDVDで観ている。また同じくワイダ監督のポーランド・カティン虐殺事件を描いた「カティン」もある。どれもとにかく暗いがそれが現実なのである。

 

あんまり明るいNZで明るい映画ばかり観てると「世の中なべてこともなし」と勘違いしそうなのでそういう時にはワイダ監督の映画を観て気を引き締めるようにしている。



tom_eastwind at 21:25│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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