2016年11月17日

11月日本出張

来週から今年最後の日本出張である。1125日から1127日まで東京都内のホテルで個人面談を行う。

 

季節が逆なので着るもの調整が必要だけど今週のオークランドと東京はほぼ同じ20度前後だからそのままの服装で日本に行ける。

 

これから寒くなる東京とこれから暖かくなるオークランド、季節の変わり目の少しの間だけ気温が近づく。

 

今日のニュースではまたも官製春闘の記事である。

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO09628300X11C16A1EA2000/?dg=1&nf=1

 

安倍政権で今回も来年の春闘に合わせて労働組合と会社のケツを叩き「給料上げろ!」と言ってるのは正しい。

 

今の日本の不況は賃金が上がらない事に一つの要因がある。だからサラリーパーソンの賃上げをして消費に回してもらう。お金が消費に回れば景気は回復する。

 

そして安倍政権では日本の製造業が利益が出るように円安政策もやったのにそれがトリクルダウンしてないから問題である。

 

しかしここで賃上げばかり主張しても別の問題がある。それが労働者の解雇規制である。日本は徹底的に正社員を守りよほどの事がない限り首に出来ない。

 

そうなると役に立たない社員も賃上げすることになり企業にとって大きな負担となる。もし安倍政権が賃上げを要求するのならば解雇規制の撤廃を同時に行うべきだろう。

 

このあたりがアベノミクスの限界というべきか。よくやっていると見かけは良いけど実際には岩盤規制を壊すことが出来ずにいる。

 

経済政策も2%の物価上昇を狙ってリフレ政策や量的緩和にマイナス金利と次々と新しい矢を放つがどれも失敗。政府参与の浜田氏が4年間かけて失敗してきた事を認めるブログ記事があった。

http://agora-web.jp/archives/2022692.html

 

岩盤規制も経済政策も安倍首相が本気で壊そうとしているとは思えないし壊されて怒る人々を敵に回しては選挙がヤバイ。

 

このあたりがアベノミクスの限界でありそれは2012年の時点ですでに多くの学者に指摘されていたことである。

 

今は一般市民はまだアベノミクスの失敗に気付いてないし「なに大丈夫さ、政府がどうにかしてくれるよ」とでも思っているのだろう。何せ物価が下がってるのだから相対的に給料は上がる。

 

しかしこれは本当に薄氷を踏む状態であり原油価格の上昇が起これば経済は一気に逆転する。給料は上がらないのに石油関連の輸入品価格が急上昇すると財布の中の使えるお金は大幅に減るのだ。要するに自分と関係ない世界的な要因で自分の生活に大きな影響を与えるのだ。

 

アベノミクスの失敗が自分の足元に来た時にびっくりして逃げようとしてもすでにゆでガエル状態で壺から抜け出せないままその後の人生を送ることになるがそれはもう自己責任である。



tom_eastwind at 05:23│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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