2016年12月05日
ジョン・キー首相辞任
今日のニュースでジョン・キー首相が突然の辞職発表。
リーマン・ショックの2008年から首相を務め南太平洋の小島でありながら国際社会の中で一定の地位を確保して来た(発言権があるという意味ではない、存在そのものが希少価値ということだ)。
本人は「家庭の時間を大事にしたい」というがそれは一つの理由だろう。
昨日の選挙で労働党に議席が取られた事が一つの理由でもあると思う。
次の総選挙までは約1年、すでに8年を首相として務めてニュージーランドの経済活性化に大成功しておりその実績は首相の支持率を観てもすぐ分かる。
但し二大政党制という事で6年から9年単位で政党が変わる可能性が高いのも事実である。
国民党が経済活性化したがその半面で世の中が急激に変化した。
オークランドの住宅は急上昇し中国人は急増しこれに対する地元キーウィは面白くない。労働党の時代のように何もなく平和で競争もない時代が戻ってくることを望んでいるふしがある。
現実的には世界的な変動でありNZがこの変動に乗り遅れるとなるとまたも1970年代のように世界の時代から取り残されてしまう。
なので少し理屈を考えて北半球の動きを観れば国民党の政策が今の時代に適しているし労働党も大筋では国民党の政策をコピーするしかない。
けれど選挙では言いたい放題であるから実行不可能な政策をうたい国民党に退屈した人々の票を取りに行くことが出来る。
またジョン・キーはすでに8年首相を続けているが国民党ナンバー2のビル・イングリッシュは長い間2番手であった。ここでジョン・キーが首相の席をビル・イングリッシュに禅譲すればビルは1年間は首相経験を積むことが出来る。将来の国民党の布石とも言える。
他にも様々な要素があるのだろうが来年の総選挙を考えれば禅譲というジョン・キーの判断もありだろう。
今後ジョン・キーに関するニュースがNZのテレビでは賑やかに放映される、多分一週間ほど。その後首相が確定すればジョン・キーは過去の人となる。
ただ彼自身優秀なビジネスマンでもあり政治家の経験も積んだので次の選択肢は広い。リッチーマッコーほどの国民的人気はないが実力のある人間なので来年の動きを興味を持って観ていきたい。