2017年01月19日

天下り

文科省が早稲田大学天下り事件で事務次官が辞任する事になった。他にも天下りがありこれで幕引きを狙っているのか?当然事務次官は次の天下り候補になるだろう。

 

天下りは何故起こるのか?それは官僚人生が安月給で始まるからだ。年功序列で能力に関係なく給与が決まる。だから新入りの給料は安い。

 

しかし最後まで官僚として勤め上げればその後はご褒美として天下り、下った先では高い給料と退職金を受け取ってそれまでの安月給からバランスを取っていく。

 

現在のような天下りを無くすなら官僚の給与体系を能力別や初任給の大幅増額をすれば良い。やってる仕事は立派なものであるのだから高い給料をもらってもおかしくない。

 

実際にニュージーランドでは官庁の仕事は民間から公募して能力に応じて高い給料が保証されている。官民交流が普通であり働けばその場で収入を得ることが出来て数年で仕事を退職することもある。

 

では何故日本が官民交流をしないのか?それは官僚の考え方が「俺たち選ばれた人々だもんね、民間を統率して運営するのは俺たちしか出来ないもんね」というのがあるからだ。

 

官民交流などやってしまい民間人に能力があれば官僚のプライドが傷ついてしまう。そんなのダメだ、官僚は東大法学部を卒業した支配層は日本で最も優秀なのだ。

 

なら最初から給与を高く設定すればよいのだが何事も前例と慣例で動く官僚は空気を読むから給与変更はしない。その代わり天下り制度を作ったのだ。

 

しかし今の時代天下りなどはどう観ても天下り先への利益誘導になる訳で当然禁止されている。なのにそこの法律は無視して空気を読んで給与改定もやらないからおかしな話になる。法律よりも空気が優先される文化である。

 

官僚としては今回他の省でも行われている天下りにまで波及しない内に文科省次官を辞任させてこの事件を終わらせようとしている。そこを政府がどう対応していくのか。

 

しかし官僚が今考えるべき事はもっと現実的に官僚の給与体系の見直しをすることだろう。変わりたいけど変われないのならあまり優秀な集団とは言えないかもしれない。そんな集団が国家のトップにあれば後も推して知るべしだろう。



tom_eastwind at 15:28│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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