2017年02月10日

あなたが意見を主張する権利

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201725日、日本のホテルチェーンのアパホテルが南京大虐殺などを否定する書籍を客室に置いているとして中国で批判が出ている問題で、日本在住の中国人ら約100人が、東京都新宿区の同ホテル周辺で抗議デモを行った。 

 

デモは日本在住の民間の中国人らが臨時に立ち上げた「中日民間友好委員会」の呼び掛けによるものだ。メンバーによると、デモは(アパグループの)元谷代表の挑発的な動画を見た数人が「何も声を上げないのでは怒りを抑えられない」として呼び掛けたものであり、いかなる政府当局も後ろ盾になっていないという。 

 

スマートフォンのチャットアプリなどを通じて参加者を募り、数百人が支持を表明した。警視庁にデモを申請し、3日に許可が下りたが、デモ前日の4日にメンバー内で意見の対立があり、退会者なども出た。

 

そのため最終的な参加者は100人程度になったという。ある中国系の記者は「彼らはスローガンもなかなか決まらなかった。デモ申請方法についても古くから日本に住んでいる中国人に教えを請うような状態だった」と経験不足を指摘する。メンバーの行動を随時ツイッターに投稿していたある日本人は「おそまつだ」と評している。 

 

デモ参加者は、新宿の繁華街沿いに新宿御苑付近にあるアパホテルまで約25キロを行進した。現場周辺ではデモに抗議する対抗団体のメンバーが、警戒に当たっていた警察官に静止される場面も見られた。参加者は日本の警察の対応や仕事ぶりに感激している。 

 

デモの様子は、中国中央テレビなど主要メディアで報じられ、中国国内では賛否両論が巻き起こっている。 

 

ネット上には「自分自身や大衆の利益のためにデモを行う人は少なくない。だが国家や民族の尊厳のために行動する人は多くない。これこそが中国人の偉大さだ」「在日中国人が民族の尊厳を守るために日本の街頭を練り歩いたのは今回が初めてではないか。彼らに敬意を表すべきだ」などと賛同する声が少なくない。 

 

一方で異なる意見も出ている。「デモをする側もされる側も同じレベルだ。日中両国の民間感情を損なうような行動には賛成できない」「一つのホテルが本を数冊置いただけで、(中国の)観光局がアパグループの利用停止を呼び掛け、ネット民が騒ぎ出し、デモまで起こし、他人を従わせようとする。

 

恥ずかしいと思わないのか」「信念を持つ自由は誰にでもある。右翼も違法ではない。彼らも国を愛している」「日本人が中国で抗議デモを行ったらどう感じるか。他人の思いや価値観を軽視すべきではない」「外国人のデモを認める日本の寛容さに感心させられる」などの声もある。(編集/レコードチャイナ編集部)

http://www.recordchina.co.jp/a162824.html

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アパの問題についてはあまり書く気がしなかった。多くの方はすでに記憶の彼方だろうが日本では姉歯事件で建築構造問題が勃発して国会まで巻き込んで一大スキャンダルとなった。

 

その時にアパホテルがまさに自分のやった事を棚に上げてすべてを他人に押し付けて政治家(安倍首相を含む)に懇願して自分たちだけは逃げおおせた事件だ。

 

当時は「何だこの卑怯者!」と思ったがこんなクソッタレの事を書くだけでこっちも不愉快になるので無視してた。

 

ところが今回の南京事件本。これはまあ政治家に救ってもらったしアパのオーナーの主張もあるから自分のホテルに本を置くのは当然、くらいの気持ちだったのだろう。

 

実にバカな話である。法的にどうこうではない。ビジネスをする上で個人の主張をサービスを受ける客の目にとまるような所に置くか?その時点で顧客理念がないのがすぐ分かる。

 

要するにアパは姉歯事件の時から何も変わっていないバカなままなのだ。

 

ホテルには聖書や仏教の本が置いてあったりする。けど「これは宗教の押しつけか?とは」言えないだろう、何故ならどちらもこの世界に一定の浸透度と理解があるからだ。

 

けどじゃあホテルにオーム真理教を称える本を置いてたらどうだ?こりゃ日本人だって怒るだろう。

 

南京事件についてはあったともなかったとも言える。何故なら南京入場後に一人の民間中国人も理由は何であれ日本軍の兵隊によって殺されなかったとは言えない以上事件はあったのだ。

 

ところがでは中国の主張するような「30万人虐殺」があったかと言えば、これはなかったのだ。当時の人口が30万人もいなかった南京でどうやって30万人殺せるのだ?簡単な算数である。

 

また戦争当時の資料を観れば中国側の公式発表でも当初は数千人、それが1万人になり戦後の公式発表では30万人と膨れ上がる。こういうのをまさに焼け太りとでも言うのか、バカな話である。

 

では今問題となっているのは突き詰めて言えば「何人殺したのか?」であって「事件があったかなかったか」ではないことが分かる。じゃあ何人以上殺したら虐殺で何人以下なら虐殺ではないのか?

 

世界中で人類が武器を持ったときから虐殺など常にあちこちで発生している。特に権力による虐殺数で言えば歴史的本場は中国だ。あそこは易姓革命でとにかく政権が変わったら既存の仕組みと人々は全員死んでもらわないと新しい王朝の正統性に問題が出るので派手に殺しまくったのだ。

 

共産党が1949年に政権を取ってからも大躍進で数千万、文化大革命でも数百万人が餓死や虐殺で命を落としたが中国人の誰一人としてその責任は取ってないし肝心の主犯者である毛沢東は革命の英雄として今も天安門広場に祀られている。

 

そんな、民衆虐殺のプロだから日本相手にマスコミ攻撃をやらせても宣伝戦には強い。だから何時の間にか日本が悪いことになった。便衣兵の問題など西洋では知らない人が殆どである。

 

南京事件は未だ日中間で折り合いがついていない事件である。それを民間と言いながらホテルに本を置いて自己主張をするのは、それは違うだろう。

 

だからアパについてはこのクソ野郎!としか思わないが、今回のデモで日本人が中国人の主張に耳を傾ける姿勢を見せたのは良かった。

 

デモ反対の右翼も妨害をしていたがそれに対して日本人が止める場面もあった。これは新宿や大久保のコリアタウンで起こった事象と同様で、日本にはまだまだ言論を守る空気があることを感じた。

 

こんなデモが中国で起こったら公安が出て来て速攻逮捕投獄拷問である。法輪功などはすでに多くの死者を出している。

 

今回の中国人デモにしてもいくら今日本で生活をしているからと言って自国を侮辱するような真似をされれば怒るだろう。

 

南京事件に未だ国際的決着が出ていない現状でいたずらに両国の間に揉め事を作るような真似をする馬鹿さ加減に腹が立つしもし僕が中国人であればやはり自分たちの意見を主張するだろう。

 

しかし今回の中国人によるデモには話し合いの機会がある。彼らは平和的に主張している。こういう時こそお互いに手の中にある歴史カード、事実カードを出して冷静に話し合いをすればよいのだ。そうすることで初めて相互理解が出来るのだ。

 

今日書きたかった事は、日本では「あなたが意見を主張する権利」が未だ存在すること、そして阿呆のアパが未だバカのままでありこれこそ日本人がアパに対して「そりゃ違うだろ」と主張すべきではないかという事だ。



tom_eastwind at 18:27│Comments(0)TrackBack(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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