2017年02月20日
キム・ドットコム高裁判決出る。
今日のニュースでやってたが長いこと時間のかかった政治ドラマ「キム・ドットコム」事件で高等裁判所がドットコムを米国に送り裁判を受けさせるよう判決を下した。
この事件は背景が長く深く2014年には総選挙を控えてNZの政治家をも巻き込んだスキャンダルに発展した大事件である。
日本だと政治家と金持ちの癒着とか賄賂とか接待など日常茶飯事であり神代の時代から「贈与の歴史」を持つ国であるから珍しくない。
けれどニュージーランドは世界でも最高の政治クリーン度を誇る国である。だから普通の賄賂であれば一発退場、永住権剥奪後に引き渡しを求める米FBIに送致することで事は片付いた。
ところがNZでドイツ移民がインターネットとファイル交換技術で得たお金で政治家と組んで永住権を取得して各種の寄付やお正月の花火を賑やかにさせたりとかで、どっちかと言えば国民の間では「賄賂」と言うよりもNZを賑やかにしてくれた、ちょうど日本で言えば逮捕される前のホリエモンのような人気者であった。
その為にドットコム事件は犯人引き渡しを求める米国FBIとNZ政府の戦いになった。
その状況下でいくつもの事件が起こり結局米国送致は行われず今日に至ったわけだが今回の裁判ではキム・ドットコムが敗訴となった。
日本の感覚で大雑把に理解するとすれば米NSA元職員のスノーデン事件とかジュリアン・アサンジのウィキイリークスのようなものだろう。
NZにとっては別の国から駆け込んで来た人物ではあるが犯罪性があるのか人物としてどうなのかを判断していく期間がこの3年間だったのだろう。
但し今回の裁判結果はあくまでも日本で言う高裁判断であり次は最高裁がある。ここで負けても弁護側は最高裁で戦うであろうから、これからまた数年は選挙をまたいで裁判が続くだろう。