2017年04月02日

都市間格差

一昨日の金曜日は朝からランドバンキングの会議。フェンチャーチ2bの110棟の一軒ごとの設計図を含む全体図が出来上がり5月から建設開始である。政府開発案件なので建設許可もすぐに発行されて2030棟程度を4期に分けて順々に建設を開始して完成売却資金回収するとすぐ次の期を開始する。

 

建設期間は4回ともそれぞれ45ヶ月程度で現場の大工が流れ作業で一気に作り上げるので工期が短いし同じ材質の建材をまとめ買いして安く仕入れるので通常の注文住宅と違って建売の販売価格が70万ドル前後と割安である。

 

通常のオークランドの不動産価格である100万ドルより30%安くこれなら銀行ローンもおりるので30代の家なしサラリーパーソン夫婦にとっては少々狭くても是非とも手に入れたい物件であるから設計図が出来上がった時点で販売契約が決まる。シリーズ1とシリーズ2では完工前に70%が販売完了していた。

 

またこのような政府主体の開発の場合は住宅供給公社が政府や公共団体が持つ土地を通常の民間保有の土地よりも30%程度安くデベロッパーに売却しているけど、購入者が一定期間居住後に生活スタイルに合わせて売却する場合は通常価格で売れるので30%は購入者の利益となる。

 

また同時に住宅は一定割合で政府の住宅供給公社が買い取り公社管理である。

 

これで次の家を買う時は以前から自宅を持っていたキーウィと肩を並べて不動産市場で家を選べる。これが政府の現在の持家政策である。

 

そんな会議の中でウェリントンベースの投資会社の白人キーウィ(もう60歳後半かな、年齢を聴いたことがない)と雑談になり、今のニュージーランドの建築需要は圧倒的にオークランドとクイーンズタウンに集中しておりウェリントンは好調、逆に住宅建設需要がないのがクライストチャーチとの事。そこでクライストチャーチの話になる。

 

オークランドは人口の一極集中が起こり昭和の東京のように全国から人が集まってきており北半球からの移民もオークランドに集中するから人口が急増しており当然のように建設需要が急上昇している。

 

クイーンズタウンは世界の観光地の1つとして北半球の夏に南半球の美しい自然の中でスキーが楽しめる。街から車で30分程度のところから1時間ちょっとのところまで4箇所のスキー場があり更にハリス山脈などヘリスキーを楽しめる。

 

この街が上手いこと少数の白人に支配されて良い意味でシンガポールのような独裁的な街の発展を遂げて大成功している。湖の畔の狭い街であるから郊外や山裾を開発して住宅を作り世界中のお金持ちが別荘を建てたり移り住んでくる人々が多い。

 

ウェリントンは政治とカフェの街である。オークランドのような喧騒はなく人々は洗練されており政治や研究が行われている。商業はオークランドが担当してウェリントンは政治を担当して国会議事堂もここにある。

 

山に挟まれた海辺の街で風の街としても知られているが自然博物館や海沿いのカフェもお洒落で政治の街と言うよりも江戸時代の江戸城下と言った方が良いような感じである。

 

この街は人口35万人程度だがきちんと整備管理された街であり治安も良く政府関連企業や外交関連の人々で賑わっており上昇し過ぎのオークランド程ではないが地価も堅調に上昇しておりこれから人口増加が緩やかに起こる街の兆しがある。

 

オークランドが東京とすればウェリントンは横浜とでも言うべきか、経済規模はオークランドが大きくてもウェリントンの人々は一歩余裕を持って構えつつ、けどオークランドには負けてないぞと言う空気がある。

 

ところがクライストチャーチは2011年の大地震以降人口減少が起こり今後の住宅建設の需要は出てきていない。その為建設業者は地震修理の終わった住宅を後にして他の街に移っている。

 

クライストチャーチは大地震の影響もあり人口が減少しているが、クライストチャーチの需要減は地震だけが原因ではなくやはり地域的な問題が大きい。この点はキーウィ同士の会話でも公式には言わないが普通にビジネスをしている白人からすれば皆が心のなかで考えている事がある。

 

この話は長くなるので明日。



tom_eastwind at 18:38│Comments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

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