2017年04月07日

金曜日の朝会議その1

今日は朝から2件の外部会議。最初の案件は日系企業で当社の場合オークランドの日系企業との取引は非常に少ないが今後必要となるかもしれなくお話をお伺いする。

 

以前も起業家の話で少し書いたが、僕は基本的に地元日本人との付き合いに積極的ではない。

 

負け犬どもの居酒屋での「俺たちよく働いてるよな、時代は大変だよな、なのにあいつらだけ上手くやりやがって」みたいな傷の舐め合いやバカ同士の「まあ奥様〜今日のお召し物は素敵でございますわ〜」「いえいえ〜奥様こそご主人のお仕事がお忙しそうで素晴らしくていらっしゃって〜」などとユニクロと暇人の褒め合いに付き合うほど暇ではないしゴルフもしないしカラオケにも行かない。

 

幸いな事に付き合う相手が上記のような層ではないので気軽に色んなことが話せる。人種に関係なく自分の仕事や考え方に好影響があるのなら勿論喜んで話をする。その意味で中国人の発想はでかくて面白いし明るいキーウィの能天気な考え方もそれなりに「そっかー、そう考えれば気が楽だよね」と学べて好きだ。

 

今朝は日本とニュージーランドの間のビジネスについての話。日本居住のビジネスマンはNZの市場を見て未開発だと思い日本の新しいビジネスを持ち込もうとする。

 

その視点だけで観れば問題ないのだが日本人の場合NZに持ち込む案件で日本の市場規模でしか通用しない方法や準備を取り入れる。日本と同様の大きな市場であると言う前提で計画を作るから実際に開始してみてNZの市場の小ささに唖然とすることになる。

 

例えば水洗トイレ。ウオシュレットが普及していないNZなら水洗トイレが売れると思うのがごく普通の日本人であるが、普及していないのにはそれなりの理由がある。

 

その理由を考えもせずに「今そこにないから売れる」と言うのは市場研究不足である。何故存在しないのか、そこには必ず原因がある。その原因が「見たことない」であれば収入が増えれば売れるかもしれない。けれど現状では不要どころか気持ち悪いと認識されていれば、こりゃ売れない。他にも理由があるけど今日の本筋ではないので割愛。

 

どんな良い商品でも売れるには文化の変化と時期と平均収入の増加が必要だ。日本食とカラオケが一つの例として言えるが、僕が1996年にオークランドに来た時に最初に考えたのがカラオケ機械の輸入販売だった。

 

当時のNZではプロでない限り人前で歌うと言う文化がなかった。そこでパブにカラオケを導入して一曲ごとに課金する仕組みを提案した。カラオケ機械はこちらが無料で納品して課金売上を折半する。

 

ところがいざ導入してみると内気なキーウィが盛り上がり歌がかかる度にパブの全員が舞台に上がって歌い出す、つまりカネを払った客だけじゃなく店全体で大合唱になりそのうち調子に乗った酔客が「次はこれを歌うぞ!」となり「金払え」と言うと「ふざけんな、歌うのは自由だろうが!ほら次の歌入れろ!」となった。そして大騒ぎして最後にはマイクを投げて機械を壊す。

 

結局当時のキーウィ文化ではカラオケの利用方法やカラオケの課金制度と言うのが理解出来なかったのである。

 

これは現在も同様でカラオケの楽しさは理解出来ても課金の仕組みは理解してもらえずオークランドにあるカラオケボックスはアジア人のみが入場してカラオケを置いてるバーでは歌うのは無料である。

 

日本食は1990年代は流行らなかった。大黒や写楽は日本食レストランの元祖たちであるが当初は日本人のみが食べる食事で、キーウィからすれば生の魚を食うって文化がなくなかなか成長しなかった。

 

ところが21世紀に入った頃から健康志向のキーウィが増えてフィッシュ&チップスを止めてSushiを食う流行になりこれが定着して現在のように中韓寿司屋の、値段は安いがどう観ても寿司じゃない食い物が市場を席巻するようになった。

 

これなどはあまり良くない展開であるが、日本食=ナマの魚=健康志向が定着したのは事実である。これは健康志向だけではなくキーウィの収入増加も背景にある。

 

おかげで写楽は現在超繁盛店でお客の殆どが日本人以外である。日本人だけが「あそこ、高いわー」と言って近寄らない現状になっている。

 

長くなってしまったので最後をまとめるとこれからNZと日本の間でビジネスを考える人にお伝えしたい事は、僕が考える日本とNZの関係で言えば、もし出来るなら一番良いのはNZで生活をして日本で働くと言うことだ。これが費用対効果で一番効率的であると思っている。



tom_eastwind at 13:05│Comments(0)TrackBack(0)諸行無常のビジネス日誌 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔