2017年07月09日

The night in Singapore

夜の7時過ぎにシンガポールに到着、荷物を車に積んでホテルに向かい、チェックイン後に街に出る。空港も街も賑やかだ。

 

日本からもレストランがどんどん出店してて、山頭火、一風堂、日本で元気のあるお店が次々と頑張って出てきている。決してすべてが利益が出ているわけではないがとにかく元気が良い。

 

その他にも日本スタイルのカラオケバーも賑やかである。日本企業にとってシンガポールが「挑戦」ではなく「流行」でもなく何時の間にか根付いてしまった感覚であろう。

 

第二次世界大戦当時に昭南島と呼ばれたシンガポールは南アジア戦略の中心となりこの街を真中に置いてビルマ、フィリピン、タイ、ベトナムと、点と線を結んでいた。

 

結果的にシンガポールは牟田口のような優秀バカが大失敗をした土地であるが、何だかこの景色を見ながらデジャブ−と呼ばれる既視現象である。

 

それは僕が1990年代に香港で仕事をしていた時、すでに日本のバブルは弾けていたが日系企業はまだまだいけると思い香港に来た証券会社や銀行もイケイケであった。

 

しかし現実は香港の企業に高値でビルを買わされたり良い物件を買うにもいちいち東京にお伺いを立ててる間に他の企業に買われたりでぼろくそだった。

 

そして1997年、僕が香港を離れた翌年日本のバブルは完全に崩壊した。

 

今回シンガポールを訪問しても同様の気持ちが出てきた。それはまず日本人が日本社会の中だけで活動をしていて現場をみてないって事だ。日本企業は資金はあるから出てくる時は「赤信号、皆で渡れば怖くない」って勢いで進出する。

 

しかし昭南島に到着しても現地人からの情報は取らず日本人だけで日本語だけでつるんでいる。あーらま、こりゃまずいぞ。

 

大企業が日本を離れて本社機能の一部をシンガポールに移すのは良いけど現地を現場としてよく観て何をすべきか考えないと、第2次世界大戦時のように上滑りのままガターンと落ちて集団撤退する事になるぞ。

 

ちょっと浮かれすぎて調子に乗ってはいないか?今こそ足元を固めてシンガポールの人々と手を組んでインドや南アジアに進出する必要があるのだが、どうなんだろう。



tom_eastwind at 23:24│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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