2018年01月17日

年金不支給

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年金受給開始70歳以降も可 高齢社会対策大綱案の全容判明 65歳以上一律「高齢化」見直し 60〜64歳就業率67%目指す

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産経新聞記者のまとめ方が上手いのか政府広報の担当者が予め作ったのかわからないけど実によく出来た文章である。

 

要するに政府は年金を払わんぞ、年をとっても働け、である。今まで払ったカネ?もう遣い切ったよ、箱物行政で。60歳以降の老後は穏やかでは?そんなもんないよ。死ぬまで働け、但し怪我するな、病気するな、健康保険使うな、である。

 

それを「高齢者はエイジレスであるから意欲、能力を持って働きましょう!」とか「年金は70歳から貰えますよ!」とか、よくもまあ上手く言い換えたものだ。さすが政府!立派!

 

そして高齢で癌になった場合など、どうせ死ぬのだから無駄な治療などせずおとなしく死んでくれってのをQOL(生活の質)などと置き換えている。

 

いや、言ってることは僕も理解出来る。定年など設定せず元気なうちは70歳になっても働けば良い。生活の質であるQOLも同意である。

 

けど日本政府が今それを言うか、である。こんなのは昔から分かりきっていた事なのに戦後の政府が工業化する日本社会で若年労働者を適正な賃金ではなく安くこき使い踊らせるために「60歳になったらもう働かなくても良いですよ、だから60歳までは安い賃金で死ぬほど働いてね」と言う仕組みを作っただけだ。要するに賃金の先送りである。

 

そうやって政府及び支配層は自分たちだけしこたま稼いだ。おまけに年金は箱モノ投資で自分たちの天下り先確保、全くどこまで労働者を絞れば気が済むのか、どこまで絞っても一滴でも水が出る限り絞り尽くすのだろうかって感じである。

 

しかし21世紀になり労働者が正当な報酬を要求する世代になると今度は「死ぬまで働け、健康保険使うな」であり、結局多くの国民は本来の労働に対する対価を受け取れず死ぬまで元気で働くしか無い。一体誰のための国家か、である。

 

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 大綱案は「65歳以上を一律に『高齢者』と見る一般的な傾向は、現状に照らせばもはや、現実的なものではなくなりつつある」と指摘した。その上で「年齢による画一化を見直し、全ての年代の人々が希望に応じて意欲、能力を生かして活躍できるエイジレス社会を目指す」とした。 

 年金の受給開始年齢については、原則65歳で60〜70歳の間で自由に選べる現行制度を見直し、「70歳以降の受給開始を選択可能とするなど、年金受給者にとってより柔軟で使いやすいものとなるよう制度の改善に向けた検討を行う」と明記した。

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上記の文章など実によく出来たものであり日本語の勉強に最適であろう。エイジレス、年金支給が70歳以降、ここまで書けばまさに黒いものを白いと描くようなものだ。例えば白地に大きな黒の斑点が付いた牛と黒地に大きな白い斑点が付いた牛の区別がつかないようなものだ。

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このほか医療に関し、「QOL(Quality of Life=生活の質)の観点を含めた高齢のがん患者に適した治療法などを確立する研究を進める」と書き込んだ。高齢者にとって抗がん剤治療は吐き気などの副作用でQOLを低下させる可能性があり、手術をする場合も一定の体力が必要となる。こうしたことを踏まえて記した。

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今までさんざん製薬業界とつるんだ厚労省が患者を薬漬けにしておいて患者及び家族の人権を無視しておきながら医療費がかさむと「生活の質」など、今になっていうかって話である。

http://www.sankei.com/politics/news/180117/plt1801170003-n1.html

 

けど言ってる話は決して間違いではない。人は死ぬまで現役、健康な間は働き続けて社会と繋がり貢献して報酬を得てそれで美味しいものを食べて最後はピンピンコロリで往生する。これはもう死生観の問題であるが今回政府が発表した年金及び健康保険に関する基本的な意見は間違っていない。

 

ただこれを実行する時は、今度こそは自分たちだけのご都合主義ではなく、国民を真ん中に置いた民主主義を実行してくれって、そして国民も何度も政府に騙されるなってだけである。



tom_eastwind at 20:34│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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