2018年01月21日

タイムマシン経営

ソフトバンクの孫正義さんが米国で学んだ事を日本で実行する戦略の事をタイムマシン経営と言ってた時代がある。米国は常に日本より510年進んでいる。だから米国で学んだ知識で日本に時間差輸入するって意味でタイムマシン経営。

 

例えばスーパーマーケット。日本では百貨店しかなかった時代に省人化した低価格商品を大量販売するスーパーマーケット経営はその後ダイエーがコピーして一時期大成功した。

 

コンビニのセブン−イレブンも発祥地は米国である。それを鈴木敏文氏が日本に持ち込み当時の酒屋等を業態転換させて日用雑貨を売るようになった。

 

1970年代後半に住んでた福岡のアパートの向かいに酒屋があったのだが、そこがある日突然コンビニになりびっくりしたものだ。オーナーの若主人に聴くと「もう酒の配達や角打ちで飲ませる時代が終わりましたよ」と苦笑いしてたのを思い出す。

 

当時は食料よりも生活雑貨が中心であったが現在ではすっかり街のインフラとなり食料が中心である。

 

そしてこれと同様のタイムマシンが北半球対南半球でも起こっている。それは、北半球で流行る商品はいずれ南半球のオセアニアにやって来ると言うことだ。

 

例えば日本のラーメンなど20年前であれば英国系である白人は麺をずるずると「すする」などと言う「下品で礼儀知らず」な食べ物は絶対に受け付けなかった。ましてやナマの魚をそのまま食うなんてあり得ない!

 

ところが1990年代頃日本に転勤して来たオセアニアの人々が増えて彼らがオセアニアの地元に帰り日本料理を食べたくなる。そこに出てきたのが日本料理屋である。寿司、刺し身、天ぷら、うどん。

 

本場日本の味とは比較しようもないがそれでも「日本食を食べられる」のと「日本食は健康的である」と言う信仰が広がり日本食が次第に受け入れられるようになった。

 

豚骨ラーメンは40年前であれば東京の人間には信じられない臭さで食えたものではなかった。ところが1980年代に東京で「なんでんかんでん」が出来て東京にとんこつラーメンブームが広がりあっという間にとんこつラーメンは全国区制覇。

 

一風堂の河原さんなど最初は福岡の大名で小奇麗なラーメン屋を経営してたのが何時の間にか世界のとんこつラーメン、シンガポールや南半球のシドニーにも進出して一大ラーメン居酒屋チェーンを作り上げた。

 

ただ難しいのは北半球の品物は南半球で売るとどうしても販売量が少なく原価が高くなり南半球の人間は保守的であるから、一体何時のタイミングが一番良いのか誰もわからないと言うことだ。

 

吉野家は牛肉を食わせるわけでシドニーのフードコートにはそれなりに和食が進出していたが、吉野家が牛丼を出しても人気が出ないまま撤退。

 

ところがアジアでは吉野家は定着して僕も香港では随分お世話になった。但し夏場は生卵は衛生上の問題で提供出来なかった。最初はやってたんだけど、誰かが衛生署にちくったのだろう。

 

でもって南半球では海苔巻き寿司は十分に浸透している。日本人が観たら全く意味不明な食い物であるが、地元キーウィはあれを寿司と勘違いしているが、少なくともSUSHIと言う言葉は現在は定着して市民権を得ている。

 

100均はNZでは2ドルショップとか3ドルショップと呼ばれて地元民に重宝されている。ダイソー等は人気である。

 

しかし未だ地元キーウィに馴染まないのがウオシュレットだ。台湾や韓国の会社がオークランドでウオシュレットの販売もしているが主な客筋はアジア人であり単価が8万円くらいするからなかなか市場に定着しない。これは何時になれば定着するのだろうか。

 

いずれにしても北半球で売れるものはいずれ南半球でも売れる。後は時期の問題だけである。

 

皆さんも豪州やNZを旅行していると「あれがない、これがない」とお気づきだろうが、無いのには「ない理由」があるってのと、無いのは単純に知らないだけで、いざやってみると3ドルショップのように大当たりするものがあるけど、この線引が難しいと言う事である。

 

最近オークランドはずっと景気が良いので街中を大音響のバイク、ハーレーダビッドソンが走りまくりオートバイ業界は盛況である。こっちからすれば仕事している最中にうるさいばかりであるが、実はキーウィの男性は年齢に関係なくオートバイが大好きなのだ。

 

元々アンソニー・ホプキンス主演の「世界最速のインディアン」と言う映画でNZのインバカーギルに住む老人が改造したオートバイで米国に渡り世界最速記録を作る話であるが、こういうのって如何にもキーウィらしい。

 

けどこれがオークランドの景気で急激に売れるようになったってのは、一体誰が予測出来ただろう。

 

北半球にあり南半球にないもの。さあ次は何が当たるか。誰が正しい歴史のタイムマシンに乗ってオークランドに来れるのか、興味津々である。



tom_eastwind at 18:54│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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