2018年01月30日

情報収集

オークランドに戻り今朝出社して日本から郵送されてる週刊日経ビジネス等各種情報整理をする。

 

僕の仕事は情報が非常に重要であり今現在北半球の大都市で起こってることが3ヶ月後に海を越えて南半球の小島のちっちゃな街にどう影響を与えるかを考える必要がある。

 

今日のニュースでは米国債10年ものの利回りが2.68%に上昇している。うわ、上がったな。これが米国企業の社債調達時の金利に影響してそれで米ドル安になれば輸入商品が値上がりして米国はものを買わなくなり世界に影響が出る。

 

米国債券の利回りが上昇するのは米国債の信用が下がっている事を意味するから米ドルも同時に引っ張られて下がってしまう。

 

そしてNZで金融をやってる連中は常にFRBと米国債を観ている。当然だ、これが南半球の小島に影響を与えるのは毎回の事だからである。まさに米国がくしゃみをすればNZは風邪をひく、くらいの感覚で誰もがFRBの動向と米国債金利を観ているからだ。

 

このあたり日本も昔は同様だったが今は世界の取引通貨の主戦場になっている日本円は「有事の逃げ場」として使われており、世界で突発事件が何か起これば一気に円が上昇して1NZドルが50円になる。今までも何度も経験した事だ。

 

そしてそれは日本から観ればNZの不動産や高金利の定期預金等を買う素晴らしい機会となる。実際にリーマン・ショック時もその前の円高の時も日本から現金持って買い付けに来る人がずらっと軒を並べたものだ。

 

トランプ大統領は米国の覇権を止めて世界を三極化しようという英米奥の院の人々の指示通りに動き、軍産複合体に媚を売るように観せながら方向性としては確実に世界の警察から降りている。

 

中東の弾薬庫であるイスラエルとパレスチナの仲介はせず一方的にエルサレムをイスラエル領土として引き下がった。トルコから東のアジアについては露中にお任せである。

 

そしてこの方針を護る限りトランプは奥の院に再選される。それにしても電子投票とか上手いこと思いついたものだ。

 

今の米国で怖いのはジャンク債である。現時点では利回り5.1%で取引されているが、ジャンク債は映画「ウォールストリート」でマイケルダグラス演じるゲッコーが派手に暴れまくった挙句にインサイダー情報で逮捕されてジャンク債市場が吹っ飛びウオールストリートを震撼させた事実に基づく。

 

またその後の2008年リーマンショックでは不良債権をお化粧して投資適格にした不動産ジャンク債を大手投資銀行が売りまくり最後にババを引いたドイツ銀行とAIAが吹っ飛び投資銀行自体も商業銀行に吸収されたが、売りまくった連中は一般投資家に泥をぶちまけて自分たちだけ逃げ切ってしまった経緯がある。

 

ジャンク債はすでに米国で二回も経済をふっ飛ばしているのにまたも今同じことをやろうとしているのはどうせ今回も泥を被るのはバカな一般投資家、俺達は逃げ切るぜって計算しているのだろう。

 

ジャンク債は本来市場で売るものではなく、一般投資家は今までの苦い経験があるわけで手を出してはいけないのに、何故かこれが数年ごとに忘れた頃に出回るのは一体何なんだろう。余程一般投資家がプロの投資家にバカにされているのか??

 

北半球の次は地元の情報を仕入れていく。これは思いっきり細かくて具体的だ。今どこの会社や店が売りに出てるか、どこが買いたがってるか、条件はどうなのか。

 

こういう情報は水面下にしかないので弁護士や会計士にメール送って「最近どうよ?」と聴くことにしている。こういう情報は基本的にNDA(Non Disclosure Agreement)と呼ばれる秘密保持契約を書面で結ぶが、日頃からやり取りしている連中はそんな事百も承知でもういちいち確認は取らない。

 

すると清濁併せ呑む案件が出てくる。僕の仕事の一つがこの清濁の濁を取り除く事である。まともに彼らの情報を飲み込んでしまえばとんでもないことになるからだ。

 

僕の場合オークランドにいる時はこれと言ったオフィスワークを持っておらず、何時も人と話をするばかりだ。そして実際に後日契約が決まれば地元の人々も「お、次に何かあったらまたあいつに話をしよう」ってことになる。

 

情報は表に出た瞬間に価値は半減する。だからこそ常に最新の情報を仕入れてその中で使えそうなのを引っ張り出して更にデューデリをささっとやって実現可能性を測る。

 

けどそれでも相方で買う人がいなければその情報はお流れになる。この仕組みの中で一番派手に短い時間で勝負に来るのがチャイナマネーである。これは投資額もでかいが短期で大きなリターンを要求される。利回り5%以下ならまず相手にされない。また長期保有もない。

 

オークランドに戻って初日の朝9時前から情報収集、10:00からは2週間後に予定している出張の社内準備打ち合わせをぎっちりと行う。この案件はなんとしてでも成功させる必要があるから徹底的に詰める。

 

これも各地の情報収集を行いどのような対応策を打つかを検討するので1時間は軽く超す。

 

でもって昼時になると街に出てレストランに行くのだけど、これも街の活気を知るためのバロメーターである。今いくらのランチが売れているのか?誰が大きい声出してるのか?何語が良く聴こえるのか?そういうのを定点調査のようにしてシティのレストランを回ると、これは面白い。

 

不動産の爆買いは減ったものの中国人に勢いがある。習近平の狐狩りで叩かれたのにと思ってたら、どうやら習近平が次の5年を取った事が一般中国人からすれば「安定したな」と感じているようだ。

 

おまけに王岐山が復活して来た。こりゃ習近平は買いだな、よし、その方向でいくぞ、何かそんな感じがした出張明け初日であった。



tom_eastwind at 20:42│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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