2018年02月10日
誰もが幸せになるわけではない人口増加
最近のオークランドは人が増えたな、そう思うのが週末のショッピングセンターを回る時である。
自宅近くのショッピングセンターはブリスコが新しく出来て盛況である。また元々は幅10メートルくらいの広々とした通路だったところの真ん中に次々とcafeが作られて歩く部分が半分くらいになった。
今日の土曜日にショッピングセンターに行くと雨のせいもあり駐車場を見つけるのが大変だった。
但し、だからと言ってどんな店も繁盛しているってわけではない。例えばブリスコが進出すると同じショッピングセンター内にある家庭用品を売ってるちっちゃなお店は価格の違いで客足が落ちている。
フードコートではKFCやマクドナルドは何時も行列だけどあまり特徴のないケーキやマフィンを売ってる店はいつも暇そうである。
僕がよく行くcafeは地元キーウィが多く田舎の社交場として繁盛している。チップスやオープントースト、サンドウイッチなど昔からの食べ物を出す店だ。
けれどその隣にある怪しげ持ち帰り寿司屋は店主が忙しそうにしているが店頭に置かれている訳のわからん寿司が乾いており、あまり売れている様子はない。
人口が増加したからって何もかもが上手くいくわけではないってのがよく分かる。この街は急激に膨れ上がったがその速度に追いつけない人々にはきつい。
その中で唯一安定しているのが不動産市場である。それも今このcafeでコーヒーを飲んでいる白髪のおじいちゃんやおばあちゃん世代はオークランドの住宅が20万ドルだった頃に買いそれが現在は100万ドルになっている。
日本でも言われている「逃げ切り世代」とも言える彼らは週末のコーヒーを家族と共に楽しんでいる。
この世代の人々からしても「最近は人が増えたわねー」と思っているだろうが、それが街の活性化に繋がりcafeのメニューが増えて料理の質が上がりコーヒーが美味しくなっている原因であることは分かっている。
週末の土曜日、多忙なショッピングセンターのcafeでたくさんのキーウィ家族の賑やかな会話に囲まれて僕は一人パソコンを叩く午後であった。
When
was the last time you connected with an old friend?
(あなたが古い友人と最後につながったのは何時ですか?この店で)
Cafeのナプキンに太字で印刷された文字。このやろー、こっちは人口増加で忙しいんじゃ。