2018年02月22日

CTVビル・クライストチャーチ大地震

「誰も悪くない」。214日朝のニュースで首相が語った2011222日のクライストチャーチ大地震で起こったビル崩壊による大勢の死者を出した問題についてのコメントだ。

 

事故後長い間設計者の責任問題について検討されてきたが、やはり当初の予測通り「誰も悪くない」である。これは四角四面ですぐに責任責任と騒ぐ真面目な日本人には理解出来ない考え方だが、この国では「誰でも失敗をして成長をする。失敗を叩けば皆が萎縮して成功の機会がなくなる」と考える。

 

だからこのビルを数十年前に設計した設計者は数十年前の技術で設計図を描いたわけでその当時のやるべきことはきちんとやってた、けど地震の方が強すぎた、となる。

 

もし問題にするなら設計者ではなくこの地震の5ヶ月前に起こった地震の際に耐震性が弱ったと判断してビルの立入禁止をすべき市役所だったろう。

 

地震が起こることは予測出来る地域でありましてや沼地を埋め立てた地盤の弱い場所と言っても、それは現在の技術から逆算して考えた話である。

 

NZでは古くから地震被害は政府が保証するというEQCという組織があるくらい地震には注意を払っている。それでも当時の技術では十分な強度を持っていると判断されたのだ。

 

NZの小学校では子供に自由な発想を持たせる教育をする。そこでは失敗させて学ばせる。例えば教師は木登りをする子供を止めはしない。子供は木から落ちて痛みを感じて初めて木登りの危険性を肌で理解する。

 

そういう国民性だから子供が怪我をして教師が悪いと言うことはあまりない。また人は誰でも失敗するものだ、そこから学べば良いと考える。だから銀行の窓口で入金額を間違っても、バスが走行ルートを間違っても、皆文句を言わない。

 

これはもう良い悪いではなく文化の違いである。ニュージーランドに住んでいるのだからその文化の違いは理解して相手の文化を尊重することはNZで生きていく上で大事な要素である。

 

ちなみにこの地震で当社のクライストチャーチオフィスの入居するビルもレッドゾーン、立入禁止地域になった。立入禁止地域に夜中に泥棒が入り当社の金庫から現金が盗まれた。このあたりNZはいい加減である。



tom_eastwind at 18:21│Comments(0) 諸行無常のビジネス日誌 

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